学校の長期休暇の時期を一部ずらし、地域ごとに分散させる「キッズウィーク」に関する調査で、6割以上の都道府県および市町村教育委員会が、導入または導入を検討していることが明らかになりました。キッズウィークの導入状況について、課題や問題点もふまえながらご説明します。
キッズウィークとは?
「キッズウィーク」は、地域ごとに学校の夏休みなどの長期休業日を分散化することで、大人と子供が一緒にまとまった休日を過ごす機会を創出しやすくするための取組で、平成30年度からスタートします。
キッズウィークの導入状況に関する調査
【調査対象】
小学校、中学校、高等学校を設置する都道府県教育委員会・市町村教育委員会
【調査期間】
平成30年2月13日~平成30年3月2日
【回答数】
1,800団体
キッズウィークに前向きな姿勢
市町村教育委員会では「行っている」が32.1%、「検討中」が25.4%となり、約60%が前向きな結果に。
実際、どのように学校休業日を設定するのかについては、「創立記念日」「県民・市民の日」「祭りなど地域行事に合わせる」「秋休み」などの回答が得られました。
設定している休業日が連休ではなく、1日となる団体が約半数を占めるものの、2日以上の連休となる団体も半数弱となっています。
「体験的学習活動等休業日」についての調査も
今回の調査で、「体験的学習活動等休業日」の取り組み状況も明らかになっています。
体験的学習活動等休業日等について、「設定している」「設定予定又は検討中」の都道府県教育委員会は59.6%、市町村教育委員会は37.9%となりました。設定日は、「地域行事に合わせた休業日」や「秋休み」、「土日祝日等と組み合わせた連休」と回答した団体が多くみられました。
キッズウィーク導入には課題や問題点も
・保護者の有給休暇の取得促進
・保護者が有給休暇を取得できない家庭の児童生徒も、学習活動等に参加できるような体制づくり
・授業等との調整
キッズウィーク全般の課題や問題点としては
・休むことで給料が減る可能性のある保護者がいること
・子どもの休みに合わせて保護者が有給休暇を取れるのか
・子どもがいない同僚への負担や不公平感が生まれること
など、たくさんあげられています。
キッズウィークをきっかけに……
キッズウィークに合わせて、親が休みを取れない場合があるとしても、子どもと向き合う時間の大切さ、一緒に過ごすにはどうすべきかなど、家庭で話し合うきっかけづくりになることを願います。