昔から語り継がれてきた生活の知恵や教訓、知識などを的確な言葉にした「ことわざ」。ここではお子さまも楽しめ、会話の中で耳にする機会があったり、お子さま自身が使うこともできそうな動物が出てくることわざをご紹介します。
身近な動物「猫」が出てくることわざ
「猫に小判」
意味:価値のわからない人にいいものを与えても無駄なこと。
猫に小判(お金)をあげても、何にもなりませんね。
「猫の手も借りたい」
意味:普段はゴロゴロとしている猫にさえ手伝ってほしいほど忙しいこと。
「猫をかぶる」
意味:本性を隠して、おとなしく振る舞うこと。
ついつい猫を被ってしまうこと、ありますね。案外使えそうなことわざです。
こちらも身近な動物「犬」が出てくることわざ
「犬も歩けば棒に当たる」
意味:・余計なことをしようとすると災難に遭う。
・何かやろうとして思いがけない幸運に出会うこと。
「棒」がいいものなのか悪いものなのか、ふた通りの意味があります。
「犬猿の仲」
意味:とても仲が悪いこと。
桃太郎に出てくる犬と猿は一緒に鬼退治に行きましたが、仲が悪かったのかどうか……気になりますね。
人と深い関わりのあった「馬」が出てくることわざ
「馬の耳に念仏」
意味:人が意見や忠告をしても、全く効果がないこと。
馬に念仏を唱えても、そのありがたみも内容も全くわかってもらえないことからきています。
「馬子にも衣装」
意味:衣装や髪型を整えれば、どんな人も立派に見えるという意味。
「馬子」とは馬に荷物や人を乗せて運ぶ人の身分の低い人でしたが、いい衣装を着ると立派に見えるというところからきています。親しい人の間で冗談交じりに使うことわざです。おじいちゃんが七五三の衣装を着たお孫さんなどに「馬子にも衣装だなぁ」と言うことがあるかもしれませんね。
「たぬき・きつね」が出てくることわざ
「とらぬたぬきの皮算用」
意味:まだ手に入るかどうかわからない利益を当てにして計画を立てること。
お年玉でいくらもらえるかな?と予想して買いたいものを考えている様子などまさに「とらぬたぬきの皮算用」ですね。
「虎の威を借る狐」
意味:自分は大したことがないのに、他人の権力や勢いを後ろだてに威張る人のこと。
きつねが自分の後ろに虎を歩かせたところ、他の動物たちは虎が怖くて逃げだしました。ところが、きつねは自分が強いと勘違いしてしまったことに由来しています。
こうはなりたくないですね……
その他の動物が出てくることわざ
意味:値打ちがわからないものには何を与えても無駄、という意味。「猫に小判」と同じですね。
なんとこのことわざは、『新約聖書』のマタイ伝・7章6の文章「豚に真珠を投げ与えてはならない」が基になっています。豚に真珠をあげても、なんの役にも立ちませんね。
「猿も木から落ちる」
意味:どんなに得意なことでも失敗することがあるという意味
木登りが得意な猿でも、木から落ちることがあります。自分を過信しすぎず慎重に!「弘法にも筆の誤り」も同じような意味のことわざです。