お盆には、ナスやキュウリで動物を作ったり、お仏壇にお供えをしたり、送り火を焚いたりと、子どもには不思議なことがいっぱいです。そんな「お盆って何?」という疑問に答える絵本、命について考えさせられる絵本をご紹介します。
お盆の意味を知ろう『ぼんちゃんのぼんやすみ』
著者 :あおきひろえ
出版社 :講談社
お盆休み、田舎のおばあちゃんのところへ里帰りしたぼんちゃんは、まずお仏壇に手を合わせてご挨拶。
おばあちゃんと一緒にご先祖様を迎える準備をします。迎え火や精霊馬、果物や食事のお供えなどをした夜、ぼんちゃんはご先祖様がやってくる夢を見ます。
「お盆ってどんなものだろう、なんで準備をするんだろう」という疑問がぼんちゃんと一緒に解けていきます。
パパママにも読みごたえがある『盆まねき』
著者 :富安陽子(作), 高橋和枝(絵)
出版社 :偕成社
お盆におじいちゃんおばあちゃんの田舎へ帰省したなっちゃん。
おじいちゃんや親たちから聞いた不思議な話から、その後なっちゃんが実際に体験した不思議な体験へと続きます。
亡くなった人の思い出を語ること、そして戦争や特攻隊のことにまで向き合える絵本です。
仕掛けがすごい『いのちのまつり-ヌチヌグスージ』
著者 :草場一壽(作)、平安座資尚(絵)
出版社 :サンマーク出版
「ぼうやにいのちをくれた人は誰ね〜?」というおばあさんの質問に答えていくコウちゃん。それが命をくれたご先祖様の話になってゆきます。
沖縄のおばあによる柔らかい方言で、やさしく自分がどうやって生かされているのかを考えていきます。
最後は仕掛け絵本になっていて、ご先祖様から延々とつながる命を視覚でも感じられるようになっています。
お盆の豆知識も!『おぼんぼんぼんぼんおどりの日!』
著者 :ますだ ゆうこ(作)、たちもと みちこ(絵)
出版社 :文溪堂
大好きだったおばあちゃんが亡くなった最初のお盆、こなつのもとにおばあちゃんが帰ってきます。
引っ込み思案のこなつとおてんばだったおばあちゃんは夏祭りの遊びをいっぱい楽しみます。こなつは盆踊り好きだったおばあちゃんに引っ張られ、盆踊りのやぐらに登ります。
お盆が終わるとまたいなくなってしまうおばあちゃん。大切な人のことを想う「お盆」というものを考えさせられる絵本です。
所々で「お盆」をテーマにした豆知識も盛り込まれています。
死というものを考える『わすれられないおくりもの』
著者 :スーザン・バーレイ(作)、小川仁央(訳)
出版社 :評論社
お盆というわけではないのですが、命を考えるこの時期オススメなのが『わすれられないおくりもの』です。
皆に頼りにされている賢いアナグマが亡くなり、悲しみにくれる動物たち。
しかしそれぞれがアナグマとの思い出を話し出します。アナグマが残してくれた知恵や工夫がどんなに役に立つものだったかわかった動物たちには、アナグマとの思い出が楽しいものに変わっていきます。
淡々とした語り口が、逆に深く考えさせられる絵本です。
絵本を使って、お盆にはいつもと違った会話をしてみましょう
いかがでしたか?お盆休みにはお子さまと一緒「いのち」や「ご先祖様」について考える時間が持てるといいですね。
ぜひ、お盆を迎える前にお盆に関する絵本を読んでみてください。
また絵本をきっかけに、普段とは違う大切な話をしてみてはいかがでしょうか。