毎日お弁当が必要な幼稚園も多いのでは。栄養たっぷりで子どもが喜ぶものを持たせたいものですが、毎日のメニューを考えることから、忙しい朝がさらにドタバタに…と正直大変なものです。でも息子が卒園間近の今、振り返って思うのは、お弁当は親子の特別なコミュニケーションの一つだったということ。その魅力を綴ります。
キャラ弁作りに挫折した筆者の学び
ネットにはアイディアがあふれていて、見る分には楽しいのですが、実際に作ってみるとあらびっくり!海苔を切っているだけで40分(泣き)。レシピには、「夜のうちに、のりだけ切っておくと朝楽ですよ」(う、嘘でしょ…)。器用な幼稚園ママを尊敬したものです。
そして可愛いキャラ弁は月に1度にしよう、特別な日だけにしよう…とハードルを下げ続けたある日のこと。息子に、親子遠足のお弁当は何がいいか、希望を聞いてみると…。
「う~ん、〇〇や△△(キャラ弁)は食べにくいから、普通のがいい~。あと卵焼き」(え!母、絶句…)
結局、遠足にはおにぎりとウィンナーと卵焼きをもたせました。食べやすさと準備の楽さに開眼し(イライラも減りますね)、子どもにとってよいお弁当とは何かを考える、きっかけになりました。
子どもにとってのお弁当って何?
パパママと約束したメニューのウィンナーなど、好きなおかずや食べなれた味…。視覚・味覚・記憶が融合し、ホッとできるようです。
いつもと違うメニューよりも普段の家庭を感じるお弁当の方が、心も身体もリフレッシュできる様子。目新しさよりも安心感が、子どもには効くのかもしれません。
ちなみに、筆者の息子は朝起きたら、まずお弁当の中身をチェックしてから着替えていました。
「あ、こないだ買ったアレだね!」「ほうほう、夕飯の残りか」「やったータコさんウィンナー」などとコメント。ときには無言でお弁当を眺めては、納得するように去っていく姿に、パパと2人でハテナ…?
今思うと、何事もゆっくりペースだった息子にとって、幼稚園は、先生からの指示や友だちの動きを必死に追いかけていかなくてはいけない、ちょっと緊張感のある場所。朝のお弁当チェックで、お昼ご飯の内容だけでも先に把握して、主体的に予定として組み込もうとしていたのかもしれません。
パターン化でお弁当作りを乗り切ろう
ミニトマトやキャンディーチーズなど、入れるだけのおかずには随分助けられました。お弁当の作り方は、ご家庭によってさまざまかと思いますが、パターン化することが”楽弁”の近道だと思います。パターンができると買い物も、おかず作りも楽チン。詰める手順もだいたい決まるので、本当にスムーズです。
お弁当は持ち運ぶこと、時間、形状、夏場の腐敗など、考慮すべきことがあり、制約も多いもの。栄養バランスは夕食で挽回、お弁当は心の栄養重視、と筆者は割り切っています。
食べたい量も内容も変化し続けるのがお弁当!
幼稚園児は、3年間で平均で20cm身長が伸びるそうですが、心身ともにそれだけ大きく成長する中、息子のお弁当の好みも量も変化し続けました。
その時々の希望や体調などに合わせられるのもお弁当の魅力。ときには願いを叶えたり、受け流したり、文句を言われたり、お手伝いをさせたり…。親子のコミュニケーションを楽しみながら、お弁当を作ることで、わが子の成長を感じられたら最高ですね。
お弁当を通じて、親子の会話を楽しもう
お弁当作りが憂鬱なパパママの参考になれば、うれしいです。