秋に読みたいおすすめの日本昔ばなしをご紹介します。0歳から6歳くらいまで、年齢別に楽しめるお話を選んでみました。動物がたくさん出てきたり、十五夜の月夜がお話の鍵になっている作品も。どれもよく知られたお話です。
0歳〜おすすめ『しょうじょう寺のタヌキばやし』
タイトル:まんが日本昔ばなし 第10巻
著者 :川内 彩友美(編)
出版社 :二見書房
「まんが日本昔ばなし」シリーズが4話(4冊)がケースに入った絵本です。
第10巻には、第37話「しょじょ寺の狸ばやし」をはじめ、第38話「夢を買う」、第39話「大工と鬼六」、第40話「ねずみのすもう」が収録されています。
しょじょ寺というお寺の山にはタヌキがたくさんいて、いつもイタズラし放題。お化けに化けておどかしたり、腹つづみでうるさくしたりして、新しく寺に来る和尚さんを皆追い出してしまっていました。ある日新しく寺にやってきた和尚さんを追い出すため、タヌキたちはまたお化けに化けたり、腹つづみを打ち続けます。でもこの和尚さん、お化けを楽しみ、タヌキと一緒に腹つづみを打ちはじめるのでした。さて、タヌキと和尚さんの関係はどうなったでしょう?
「しょ しょ しょうじょうじ しょうじょうじの 庭は つ つ 月夜だ みんなでて こいこいこい」の歌でおなじみ「しょうじょう寺のタヌキばやし」のお話。「ポンポコポンのポン!」というタヌキのお腹を叩く音も繰り返し出てきて、赤ちゃんにも楽しめます。お話の後には歌もうたってみましょう。
〜3歳におすすめ『したきりすずめ』
タイトル:したきりすずめ 日本昔ばなしアニメ絵本シリーズ (9)
著者 :水端 せり(脚色・構成)/ニヘイ ジュンイチ(絵)/柿沼 美浩(文)
出版社 :永岡書店
迷子のスズメを家に連れて帰り、飼っていたおじいさんとおばあさん。ある日スズメが洗濯のりを食べてしまったので、怒ったおばあさんはスズメの舌をハサミで切ってしまいます。いなくなったスズメを心配し、探していたおじいさんは、スズメのお宿でおもてなしされます。お土産にもらった小さなつづらの中には、大判小判や宝石がいっぱい。それを見たおばあさんもスズメのお宿を探しに行きます。
親切で控えめなおじいさんと、意地悪で物欲しさにスズメを探すおばあさんの対比がわかるといいですね。昔のお話と少し終わり方が変わっていて、お子さま向きになっています。
〜3歳におすすめ『さるかにばなし(さるかに合戦)』
タイトル:さるかにばなし 日本昔ばなしアニメ絵本シリーズ(2)
著者 :水端 せり(脚色・構成)/井口 忠一(絵)/柿沼 美浩(文)
出版社 :永岡書店
柿の種を拾ったサルが、おいしそうなおにぎりを持ったカニに頼んで種とおにぎりを交換してもらいます。カニはもらった柿の種を大切に育て、おいしそうな実がたわわになりました。柿の実を独り占めしたいサルは、青い柿をカニのお父さんに投げつけてしまいます。その話を聞いて怒ったカニの友だちの臼・ハチ・栗たちがサルを懲らしめます。
サルやカニなどお子さまにもおなじみの動物たちが出てきます。「自分勝手はダメ!」というわかりやすいお話ですね。
〜6歳におすすめ『かぐや姫(竹取物語)』
タイトル:かぐやひめ 世界名作ファンタジー(26)
著者 :平田 昭吾/高橋 信也
出版社 :ポプラ社
おじいさんが光る竹を切ると出てきた赤ちゃん。かぐや姫と名付けられ、美しい娘に成長します。たくさんの求婚を断り続けるかぐや姫は、月から来たお姫様だったのでした。そしてある十五夜の晩、月からのお迎えがやってきます。
「かぐや姫」のお話の原点は「竹取物語」。日本で一番古い物語といわれています。日本人に長く愛されてきた作品です。