「おつかい」って、お子さまにとっては冒険ですよね。はじめてのおつかいともなればなおさらです。おつかいに行くお子さまだけでなく、お願いするパパママもドキドキします。そんな「おつかい」にまつわる絵本をご紹介します。さて、みんな無事におつかいできるのでしょうか。
おつかいと言えばこの絵本!『はじめてのおつかい』
著者 :筒井 頼子(作)/林 明子(絵)
出版社 :福音館書店
『はじめてのおつかい』は1977年に発行されたロングセラー絵本。「みいちゃん」という5歳の女の子が100円玉2つを握りしめ、はじめて一人で牛乳を買いに行きます。
転んでお金を落としてしまったり、お店の人が出てこなかったりとトラブルもありながら、無事に牛乳が買え、がまんしていた涙がポロン。
実はおうちとお店はとっても近くなのですが、小さな子どもにとっては大冒険。
街並みやお店の絵が細部まで丁寧に描かれており、みいちゃんを見守っているような気持ちになります。
言葉遊びも楽しい『ベーコン わすれちゃ だめよ!』
著者 :パット・ハッチンス(作)/渡辺 茂男(訳)
出版社 :偕成社
おつかいを頼まれた男の子が、買うものを忘れないようにブツブツとおつかいの内容をつぶやきながら歩いていきます。
でも途中で見たものに気を取られ、だんだんとおつかいの内容が変わっていってしまう……というストーリー。
英語で読むと、どうして「産みたてたまご」が「太い大根」に変わってしまうのか、という言葉遊びが効いたお話ですが、日本語でも不思議がいっぱいでとてもおもしろい絵本です。
実際にページをめくっている間に、最初に頼まれたおつかいが何だったか案外忘れてしまうかも。
ダメと言われた道を通ったら……『こんたのおつかい』
著者 :田中 友佳子(作・絵)
出版社 :徳間書店
キツネのこんたはお豆腐屋さんへおいなりさんを買いに出かけます。
お母さんキツネに「通っちゃダメ」と言われている「もりのみち」をどうしても通りたくなって、通ってしまいます。
「もりのみち」では恐ろしい天狗や鬼、お化けが現れて……。表紙のほのぼのとした絵からすると、鬼などが出てくるときの絵にはちょっとびっくりさせられます。でもストーリーがとにかくおもしろく、思わず笑ってしまう絵本です。
このお話には続編の「こんた、バスでおつかい」もあります。
「乗ったらダメ」と言われているバスに乗ってしまったこんたがどうなるか……こちらも一緒に楽しみたい一冊です。
たくさんのお店を回るよ『ねずみさんのおかいもの』
著者 :多田 ヒロシ(作)
出版社 :こぐま社
お母さんからお買い物を頼まれた子ねずみの兄弟たち。
大きな車を引いて、パン屋さんやお花屋さん、くだもの屋さんにケーキ屋さん……とたくさんのお店にお買い物に行きます。
お店に売っているものやお買い物の様子だけでなく、それぞれの子ねずみに注目して絵を見ていくのも楽しい絵本です。
さて、何のためにお母さんは子どもたちにお買い物を頼んだのでしょう?
「おつかい」に行く気持ちをじっくり味わいましょう
はじめて一人でおつかいに行くドキドキ感や不安な気持ち、ついついやってしまうかも?という失敗など、おつかいに行く気持ちが手に取るように伝わってきますね。
まだおつかいに行ったことがないお子さまも、絵本の登場人物と一緒にドキドキワクワクしてみてください。