日本に古くから伝わる「ことわざ」。じつは英語にも、日本のことわざと同じような意味の表現がたくさんあります。今回はそんなことわざのなかから「冬」に関係するものを集め、日本語と英語の表現を比較してみました。
正反対なことを伝えることわざ
英語 :Be as different as chalk and cheese.(白墨とチーズほどちがう)
雪は白く、墨は黒いことから、全く正反対であることを意味することわざです。2つの違いが大きすぎて、比較にならないときに使います。同じような意味の日本のことわざには、「月とスッポン」があるでしょう。
一方、英語では全く違うものの例えとして、チョークとチーズをあげています。お子さまと一緒に違うものを2つ探して、オリジナルのことわざを作ってみるのも面白いかもしれません。
「やがて春はやってくる」と励ますことわざ
英語 :If Winter comes, can Spring be far behind?(冬が来れば、春ははるか遠くなってしまうだろうか?いやそんなことはない)
今は冬のようにつらくても、いつか春がやってくるように幸せはやってくるという意味のことわざです。日本語も英語も同じような表現になっています。お子さまが何かに悩んでいるときには、このことわざを教えてあげてはいかがでしょうか。
努力の大切さを伝えることわざ
英語 :The life of man is a winter's day and a winter's way(人の一生は冬の日、冬の道である)
これはどちらも、人生はつらく苦しいものだということを表しています。日本語のほうは、徳川家康の言葉だと伝えられています。
徳川家康は、父親の政治の道具にされ、9歳から19歳までは人質として過ごしていました。10年ものあいだ虐げられてきた家康ですが、そののちに見事将軍となります。
そんな家康の言葉だからこそ、つらいなかでも努力を続けることが大切なのだと心に響きます。挫けそうなお子さまの背中を押してあげたいとき、家康のエピソードとともに伝えてみてください。
柔軟な姿勢の大切さを伝えることわざ
英語 :Oaks may fall when reeds stand the storm(葦は嵐に耐えることができるが、樫の木は倒れる)
柳の木は一見細く弱く見えますが、どんなに雪が降り積もっても枝が折れることはありません。一方、固く太い枝は強く見えても、雪の重みに耐えられず折れてしまうことがあります。英語のほうのことわざも、葦と樫の木を例にあげて同じように比較したものです。
これらのことわざから、生きていくうえで柔軟性や、しなやかさが大切だということが伝わります。ちょっぴり頑固なお子さまに、このことわざを伝えてみてはいかがでしょうか。
大変なことも自分の力に変えることわざ
英語 :The bird feels not its wings heavy(鳥は自分の羽を重いとは感じない)
日本語も英語も、「自分のものなら重いとは感じない」ということを表現しています。これは大変なことでも、自分の利益になると思えば気にならないということを意味することわざです。
小さなうちから、スポーツや習い事をがんばっているお子さまもいるでしょう。そのなかで、厳しい練習を重ねなければならないことも出てきます。
そんなときに、このことわざを伝えてみてはいかがでしょうか。トレーニングに対するモチベーションがアップするかもしれません。
ことわざを何かに迷ったときのヒントに
さらに、日本語と英語のことわざを比較することで、外国語の勉強にもなります。こちらでご紹介したもの以外にも、いろいろなことわざを集めて英語・日本語の表現の違いを比較してみるのも面白いでしょう。お子さまの勉強やしつけに、ことわざを上手に使ってみてください。