前職が建築家ときいて納得!の緻密で構造がきれいな情景が特徴的な青山邦彦さんの絵本を厳選5冊紹介します。楽しい絵本を読みながら自然と空間認識能力も身につくかも。建築のパースを描いていた青山さんならではの絵本の世界をお楽しみください。
お片づけの基本が学べる『おうちにかえろう』
著者 :青山邦彦
出版社 :白泉社
もうすぐごはんの時間です。「お部屋を片付けなさい」とお母さんに言われたクマの兄妹がおもちゃやクレヨンなどを片付けます。最初は「こんなに散らかっているの?」と思いますが、「ここはクレヨンのおうち」「ここはつみきのおうち」ときれいに片付いていきます。お子さまにお片づけの習慣をつけるためだけでなく、どうして片付けられないのかとお思いのパパママにとっても、ものの場所をちゃんと決めておくという片付けの基本に気付かされる絵本です。
おうちの天井や床の木目やたくさんのおもちゃなどがとても丁寧に描かれていて、見応えがあります。
ぐんぐん伸びてじっくり観察『スカイツリー』
著者 :絵 青山 邦彦
出版社 :講談社
ページをめくっていくと、ぐんぐんスカイツリーが伸びていくジャバラの仕掛け絵本です。片側はスカイツリーの断面図になっており、エレベーターや心柱、展望台など構造がどうなっているのか、外からは見えないスカイツリーの内部構造が一目でわかります。もう一方の面は、スカイツリーの展望台から見える360度の風景が描かれています。東京タワーやレインボーブリッジ、富士山など東京の魅力が満載です。
日本を知ろう『探Q!日本のひみつ 全3巻』
著者 :編集 帝国書院編集部, 絵 青山邦彦
出版社 :帝国書院
学校で社会科を学ぶ前のお子さまに、遊びながら学べる絵本です。絵の中にいるキャラクターを探す「探し絵本」となっていて、楽しみながら日本や世界について学ぶことができます。
「日本のきせつ」「日本のまつり」「世界いさん」の3冊セットは日本について知るのにぴったり。どの絵本も緻密な絵がびっしり描かれています。日本のひみつを探してみましょう。
こびとたちが作るお菓子の家やお城『おかしのまち』
著者 :作・絵 青山 邦彦
出版社 :フレーベル館
あるまちのお菓子屋さんに、ブラウニーというこびとが住んでいました。
お菓子屋の主人とけんかしたブラウニーたちは、主人の鼻を明かそうと一晩であることをします。
それはお店のお菓子の材料を使ってお菓子でお城や家を作ること。主人はご立腹ですが、主人の子どもがお店におかしの家やお城を並べると、お店は大繁盛。
でもこれで物語はハッピーエンドで終わるわけではありません。ブラウニーを追い出した主人が、今度は腕試しを使用とブラウニーを呼び戻そうとするのでした。さて、どんな展開になるでしょう……?
お菓子でできた家やお城がとても精密で、ブラウニーたちが家やお城を作っている様子にも引き込まれます。
設計図が楽しい『ドワーフじいさんのいえづくり』
著者 :作・絵 青山 邦彦
出版社 :フレーベル館
ドワーフじいさんが設計図を書き、家をつくりはじめますが、木材が重くて大変。そこへクマがやってきて、手伝う代わりに自分の部屋も作ってと言います。
仕方なく設計図を書きなおすドワーフじいさん。その後も次々と動物がやってきて…… 気難しいドワーフじいさんでしたが、だんだん気持ちが変わってきます。
動物たちとのやり取りだけでなく、次々と書き変えられていく設計図や骨組みが細部まで描かれていて、じっくりと楽しめます。
青山さんの経歴にも注目してみましょう!
青山さんが本当に自分がやりたいことへ向かった道筋も、絵本と同様に興味深いです。
じっくりと細部まで描かれていて建築にも自然に親しめる絵本、ぜひお楽しみください。