誰もが一度は目にしたことがある魅力的な「スノーマン」。しかし、スノーマンの絵本をじっくり見たことがあるという方は意外と少ないのではないでしょうか。そこでここでは、スノーマンのストーリーやその魅力をたっぷりとご紹介します。
スノーマンの作者って?
繊細なタッチの絵の中にユーモアが見え隠れする作風が魅力です。彼の描く絵本は、楽しく、ときに考えさせられるストーリーで、幅広い年代から支持を得ています。
スノーマン以外の作品には「サンタのクリスマス」「風が吹くとき」などがあります。
スノーマンはどんなストーリー?
著者 :レイモンド・ブリッグズ(作)
出版社 : 評論社
※この作品は『ゆきだるま』の愛蔵版です。
夜になり、ベッドに入っても男の子はスノーマンのことが気になって仕方ありません。そこでこっそりベッドを抜け出して庭にスノーマンを見にいきました。すると、スノーマンが男の子にあいさつをしたのです。
男の子はスノーマンを家に招き、ごちそうでもてなします。ごちそうを食べ終えると、スノーマンはお返しに、男の子に空の旅をプレゼントします。
空が明るくなり始め、男の子とスノーマンは家に帰ります。疲れて眠る男の子。再び目を覚ました男の子が目にしたものは……。
男の子とスノーマンの友情の物語です。しかし結末には悲しい展開が……。ぜひ直接絵本を見て確かめてみてください。
文章がないことで、想像が広がる
文章はありませんが、画面がコマ割りになっており、イラストを見るだけでストーリーが伝わるようになっているのです。まるで動画を見ているかのような臨場感があります。
文字がないので、字が読めない小さなお子さまも楽しむことができます。そして文章がない分、想像力を働かせながら絵本をよむことが可能です。「この場面では、男の子はどんなセリフを言ったんだろう?」など、絵をみるだけではわからないところを自由に想像しながらよみ進めましょう。
よむ人により、物語の表情は異なります。お子さまと一緒によんで、どんなお話だったか共有し合うと、より一層楽しめるのではないでしょうか。
考えさせられる結末
「子どもの絵本なのに、あんな結末はかわいそう」と思う方もいるかもしれません。しかし、あえて「失うこと」に触れることで、目をそらさずに考えてみてほしいと訴えているのではないでしょうか。
「死」や「別れ」についてお子さまと話し合うきっかけにもなりそうです。
お子さまと一緒にスノーマンの世界を楽しんで
そしてぜひお子さまと感想を共有してみてください。お子さまが感じることと、保護者の方が感じることはきっと違っているはず。お子さまの感想を聞くことで、新たな発見があるかもしれません。