2017年12月12日 公開

文字がない絵本「スノーマン」の魅力とは

誰もが一度は目にしたことがある魅力的な「スノーマン」。しかし、スノーマンの絵本をじっくり見たことがあるという方は意外と少ないのではないでしょうか。そこでここでは、スノーマンのストーリーやその魅力をたっぷりとご紹介します。

誰もが一度は目にしたことがある魅力的な「スノーマン」。しかし、スノーマンの絵本をじっくり見たことがあるという方は意外と少ないのではないでしょうか。そこでここでは、スノーマンのストーリーやその魅力をたっぷりとご紹介します。

スノーマンの作者って?

スノーマンの作者は、ロンドンのイラストレーター、レイモンド・ブリッグズ。

繊細なタッチの絵の中にユーモアが見え隠れする作風が魅力です。彼の描く絵本は、楽しく、ときに考えさせられるストーリーで、幅広い年代から支持を得ています。

スノーマン以外の作品には「サンタのクリスマス」「風が吹くとき」などがあります。

スノーマンはどんなストーリー?

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タイトル:スノーマン
著者  :レイモンド・ブリッグズ(作)
出版社 : 評論社
※この作品は『ゆきだるま』の愛蔵版です。
ある朝、目を覚ました男の子が窓の外を見ると雪が積もっています。大喜びで外に飛び出した男の子は、大きなスノーマンを作ります。

夜になり、ベッドに入っても男の子はスノーマンのことが気になって仕方ありません。そこでこっそりベッドを抜け出して庭にスノーマンを見にいきました。すると、スノーマンが男の子にあいさつをしたのです。

男の子はスノーマンを家に招き、ごちそうでもてなします。ごちそうを食べ終えると、スノーマンはお返しに、男の子に空の旅をプレゼントします。

空が明るくなり始め、男の子とスノーマンは家に帰ります。疲れて眠る男の子。再び目を覚ました男の子が目にしたものは……。

男の子とスノーマンの友情の物語です。しかし結末には悲しい展開が……。ぜひ直接絵本を見て確かめてみてください。

文章がないことで、想像が広がる

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スノーマンの絵本の特徴は、なんといっても「文章が一切ない」というところ。先ほどストーリーを紹介したばかりなのに、おかしいと感じた方もいることでしょう。

文章はありませんが、画面がコマ割りになっており、イラストを見るだけでストーリーが伝わるようになっているのです。まるで動画を見ているかのような臨場感があります。

文字がないので、字が読めない小さなお子さまも楽しむことができます。そして文章がない分、想像力を働かせながら絵本をよむことが可能です。「この場面では、男の子はどんなセリフを言ったんだろう?」など、絵をみるだけではわからないところを自由に想像しながらよみ進めましょう。

よむ人により、物語の表情は異なります。お子さまと一緒によんで、どんなお話だったか共有し合うと、より一層楽しめるのではないでしょうか。

考えさせられる結末

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スノーマンは、一見楽しいお話ですが、結末は切なく悲しいものです。誰かを失ったときの悲しみは、誰かを心から愛するとき、必ずつきまといます。

「子どもの絵本なのに、あんな結末はかわいそう」と思う方もいるかもしれません。しかし、あえて「失うこと」に触れることで、目をそらさずに考えてみてほしいと訴えているのではないでしょうか。

「死」や「別れ」についてお子さまと話し合うきっかけにもなりそうです。

お子さまと一緒にスノーマンの世界を楽しんで

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gpointstudio/shutterstock.com
スノーマンは、文章が無いので小さなお子さまから大人まで楽しむことができます。お子さまと一緒に、想像を働かせながらスノーマンの魅力的な世界を楽しんでみてはいかがでしょうか?

そしてぜひお子さまと感想を共有してみてください。お子さまが感じることと、保護者の方が感じることはきっと違っているはず。お子さまの感想を聞くことで、新たな発見があるかもしれません。

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この記事のライター