2021年12月29日 公開

挿絵のきれいな海外児童文学5選~絵本を卒業したばかりのお子さんへ~

絵本はたくさん読み聞かせてきたので、そろそろ文学へ移行したい。しかし、どのようなステップを踏んで本を選んだらいいか迷われている方も多いでしょう。今回は小学校入学前の子ども向けに、絵本から無理なく移行できる海外児童文学を選定してみました。

           
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今までお子さんに絵本を充分読み聞かせてきた方、そろそろ絵本を卒業したいと思っていませんか。絵本から文学へと移行するこの時期、どのような本を選んだらよいのでしょうか。お子さんの発達段階に応じてより深い内容の本を選べば、ますます多くのことを吸収できるはずです。この時期にいい本に出合うことができたら、本への興味も一段と深くなるでしょう。

今回は我が家で大人気だった海外児童文学を5冊ご紹介します。合わせて、本を選ぶポイントもお伝えします。

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絵本から本へ、橋渡しのために選ぶ児童文学

児童文学とはどのようなものでしょうか。絵本とはどうちがうのでしょうか。一般的に絵本はまだ幼く、言葉だけで想像をふくらませたり、主人公の感情に寄りそうことができない幼児に向けて書かれています。まだ言葉だけで多くを理解し想像することが難しいため、挿絵が大きな助けとなっています。0歳から小学校就学前の5,6歳が対象年齢です。

一方児童文学は文字のみでお話のイマジネーションを頭に描ける子ども向けに書かれています。個人差はありますが、読み聞かせてあげれば5,6歳から読むことができるでしょう。挿絵は補助的に描かれています。

今後児童文学を読むようになる子どもたちに、絵本から橋渡しになるようなおすすめの海外児童文学作品をご紹介します。

エルマーの冒険|ルース・スタイルス・ガネット 作(福音館書店)

言わずと知れた名作ですね。読んだことがあるママも多いでしょう。長い間読み継がれている名作は、多くの人から支持され愛されてきた良書です。

縞模様のカラフルなりゅうの子ども、おいしそうなももいろのぼうつきキャンディーなど、視覚からも子どもの好奇心を刺激してくれます。りゅうの子どもを助けに行く主人公の冒険は幼い子どもの自立心を育むきっかけにもなりますね。道中出会う動物たちとエルマーのやり取りもユーモアにあふれ、思わずくすっと笑ってしまいます。主人公エルマーを友だちのように身近に感じられるでしょう。

シリーズものなので、次の作品を読むことを楽しみにできるのも嬉しいですね。

ちいさいロッタちゃん|アストリッド・リンドグレーン 作(偕成社)

こちらも長く読み継がれている名作です。エルマーシリーズのようにわくわくはらはらする冒険ではなく、スウェーデンでごく普通の生活を送る3歳の女の子とその家族のお話しです。主人公の子どもらしい発想やユーモアのある発言が、日常生活をこの上なく楽しくきらきらした日々に変えてしまいます。

元気で頑固でちょっぴりわがままなロッタちゃん。親子で読めば、ママはその可愛らしさに我が子を重ね、子どもはロッタちゃんの生き生きとした子供らしい発想に夢中になるでしょう。本を読んでいる間中、登場人物がまるで自分の隣に住んでいるかのように生き生きと動き出すのを感じます。

作者のリンドグレーンはスウェーデンで数々の素晴らしい児童文学を残しています。丁寧に子どもを観察し、愛情を持って接している人物だということが作品から感じられるでしょう。発達に応じて著者の他の作品もぜひ読んでみてください。どの作品も子どもたちの生き生きとした姿がこの上なく魅力的に描かれています。

かえでがおか農場のなかまたち|アリスとマーティン・プロベンセン 作(童話館出版)

文章は長いですが、全てのページに挿絵があります。どちらかといえば絵本に近いですが、自分の暮らしとは違う生活をリアルに想像でき、児童文学への導入にぴったりです。

ストーリーのある物語ではなく、ただひたすら農場で暮らす動物たちの名前やキャラクターを紹介するこちらの本。退屈してしまうのではないかという親の予想に反し、我が家では何度も繰り返し読み聞かせをせがまれる定番の一冊となりました。

動物たちの個性あふれる特徴を知るにつれ、実際に農場を訪れている気持ちになります。動物の特徴をとらえた美しい挿絵も相まって、まるで上質のドキュメンタリーをみているかのよう。家畜にも命があり個性がある、一匹一匹を慈しむ作者の温かいまなざしを感じます。

ジェニーとキャットクラブ|エスター・アベリル 作(福音館書店)

長い本ですが、一冊に3つのお話がはいってるので、1つずつ読むことができます。キャプテンティンカーという老人とくらす黒いこねこジェニーのお話です。ジェニーが多くの猫と知り合い、成長していく可愛らしいお話にお子さんも夢中になるでしょう。

イギリスの可愛らしい家や庭、美しい町並みも心に残ります。こちらもシリーズものなので、合わせて読むのも楽しいですよ。

火曜日のごちそうはひきがえる|ラッセル・E・エリクソン 作(評論社)

かえるのウォートンとモートンはひきがえるの兄弟です。ある日寒い冬の日、ウォートンはおいしいカブトムシの砂糖菓子をおばさんに届けるためにでかけ、その途中でミミズクにつかまってしまいます。ミミズクは彼をたんじょう日に食べるといいます!
一緒に過ごすうちにだんだん仲良くなる二人、本当にウォートンは食べられてしまうのでしょうか。

話をするうち、二人が段々心を開いていく様子が丁寧にえがかれています。友情をはぐくむことの大切さ、素晴らしさを学べるでしょう。こちらもシリーズでお話がたくさんあります。長い話ですが、ストーリー性のある物語なので先が気になり夢中で読んでしまうことでしょう。

上質で自分に合った本を選んでいくために

小学校へ入学するとお子さんが自分で本を選ぶことも増えることでしょう。学校の図書室で本を借りてくることもあります。
お子さんが自分がどのような本が好きなのか理解し、好みに合った本を選べるようになるために、ぜひこの時期に上質な本をたくさん手渡してみませんか。

すぐに自分で読むのは難しいかもしれません。読み聞かせをして親子でゆっくり本を味わう時間を楽しみましょう。この時期に本を選ぶうえで大切なポイントをお伝えします。

本を選ぶポイント①数ある本の中から淘汰されている海外文学を

日本の児童文学にも上質なものがたくさんありますが、海外の児童文学は日本に入ってくる間に数ある中から淘汰されています。人気があり多くの方に読まれているものばかりなので、上質なものが多いです。
本選びの難しいこの時期、海外児童文学から本を選んでみてはいかがでしょうか。さらに発売から年月を経ている名作は時代を超えて多くの方に読まれている良作ばかり。選りすぐりの本だといえるでしょう。

本を選ぶポイント②挿絵がきれいなものを

まだまだ文章だけで想像をふくらますのが難しいこの時期は、挿絵が子どもの理解の大きな助けとなります。内容にそった美しい挿絵のある本を選んでみてください。物語と一緒に子どもの心に美しい挿絵がいつまでも生き続けるでしょう。

本を選ぶポイント③発達段階に応じた内容

絵本からいきなり文章の多い本を読むことで本に対する興味を失ってしまうお子さんもいるかもしれません。理解しやすく、想像しやすい内容、難しい言葉を使っていない本を選びましょう。お子さんの発達段階に応じた本を選ぶことが大事です。お子さんが興味を示していない場合は、無理強いせずに時間をおいて読んでみましょう。

夢中になれば長いものでも大丈夫!子どもの集中力は想像以上

絵本の楽しさを充分理解し、聞く力や読む力が養われていれば、多少長い本でも楽しめます。子どもの集中力は想像以上です。ぜひ、お子さんが夢中になれる児童文学を見つけてみてください。

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WRITER

スリール スリール 17歳で初めてのメルボルン留学を経験。その後パリ、ニース、等フランス語圏に留学。帰国後外資系企業に勤務し、異文化交流の楽しさに目覚め、有給や転職の合間をぬい、7年で15カ国旅しました。趣味の小説、映画、絵画について、留学、子育ての経験を活かした発信をしていきます。