子育て世代にはずせない育児グッズといえば、「抱っこひも」もそのひとつです。ただし抱っこひもに明確な卒業タイミングはなく、いつまで使うものか迷っている方も多いはず。先輩ママたちが卒業したきっかけは何なのでしょうか?抱っこひもの「いつまで?」という疑問に答えます。
抱っこひもの使い始めはいつから?
これらの抱っこひもを選ぶ際には、使用可能な月齢や体重を必ずチェックしておきましょう。首が座ってからの赤ちゃんを対象とする商品が大半ですが、なかには生後1カ月頃の新生児期から使えるアイテムもあります。ただし、生後間もない時期は頻繁におでかけすることもないため、購入せずとも問題ありません。
無論、新生児期に適していない抱っこひもを使うのは大変なリスクです。首が座ってからも、間違った使用方法は赤ちゃんに大きな負担を与えてしまう可能性があります。装着手順や基本的な使い方をきっちりマスターしたうえで、お出かけに役立てましょう。
「2歳を過ぎたら卒業」説は正しい?
しかし、赤ちゃんの成長は個人差が大きく、いつまでに卒業しなければならない、何歳だから卒業してはいけないということはないのです。2歳をすぎてしっかり自分で歩けても、抱っこが好きなお子さまなら使って問題ないと言えるでしょう。
ただし抱っこひもには、○キロまでと体重制限があります。体重の数値は、11kgまでのものもあれば、20kgまで使用可能のものもあり、商品によってさまざまです。年齢にこだわるより、体重制限の数値を目安にすると卒業の目途も立てやすいはずです。制限の数値を超えての使用は事故につながる可能性があるため、自分で歩くよう促してあげてください。
卒業のタイミングに影響する抱っこひもの種類
抱っこひもの種類別に、その特徴を見てみましょう。
・縦抱き
パパママの体の前で、赤ちゃんと向かい合う形になる対面タイプは、いつでも抱っこしている人の顔が見えるので、赤ちゃんが安心感できるとされています。パパママと赤ちゃんが同じ方向を向く前向き抱っこひもは、腰が座ってからが使い始めの目安です。
・横向き
赤ちゃんを寝かせた状態で抱くことができ、首の座っていない新生児期から使えます。ただし横抱きの状態で使用できる期間は非常に短く、首が座ったらインサートを付ける場合がほとんど。そのため横向き抱っこ限定のものより、縦抱きに変形させられる多機能タイプを選ぶと長く使えます。
・おんぶ紐
パパママの背中に赤ちゃんが来るものは「おんぶ紐」タイプ。生後4カ月頃から使用でき、赤ちゃんとくっつきながら家事ができます。パパママの顔は見えませんが、そのぶん赤ちゃんの視界が広がるため、好奇心を満たしてあげられるでしょう。
そのほかパパママの脇腹あたりで抱っこできる腰抱き用、1枚の大きな布で赤ちゃんを包むように抱っこするスリングなど、抱っこひもの形状はさまざま。タイプによって違ったメリット・デメリットがあるだけでなく、使用を開始できる時期や卒業タイミングも異なります。
特に人気を集めているのは、使用シーンに合わせて抱き方を変えられる多機能タイプです。商品を購入する際には、どのくらいの期間使いたいのか、どんなシーンで多用するかを考えながら選ぶことをおすすめします。
抱っこひも卒業に関係する母親と子どもの事情
親の事情
「体重が増えてきたけれど抱っこひもを使いたい」という場合、ひもの長さを調節する、こまめに休むなど少しでも負担が軽くなるよう対策をとりましょう。
あるいは下の赤ちゃんを妊娠したことで、抱っこひも卒業のきっかけになったというママも少なくありません。対して、下の赤ちゃんに抱っこひもを使っている場合、走り回る上の子どもを追いかけ、手をつなでいでおくような場面もしばしば。
このことから、下の子どもは上の子どものときより長く抱っこひもを使用していたという声も聞かれます。
子どもの事情
子どもが自分で歩くより、抱っこひものほうが素早く行動できることは事実。しかし自分の足で歩きたがることは、子どもの心身が大きく成長している証拠です。多少面倒に感じてしまう場面もありますが、叱るようなことはせず成長を喜んであげましょう。
また、抱っこはして欲しがるけれど抱っこひもは嫌がるという場合、体が大きくなって抱っこひもを窮屈に感じている可能性があります。
抱っこひもの卒業は子どもの状況に合わせてOK
ただ、パパママの心身の状態や子どもの発達は家庭によって違うもの。使用可能な体重の範囲内であれば、何歳で卒業しなければならないと限定する必要はありません。家族みんなの状況に合わせて、無理なく卒業を迎えましょう。