「フランスの子どもは何でも食べる」という本が人気で、日本でもフランスの食育が注目されているようですが、本当かな?と思っている方も多いと思います。頻繁に家族や友達で集まり、3-5時間に渡る食事を楽しむフランス人。その間、子どもたちはどう過ごしているのでしょうか。フランスのある日曜日の家族の食卓を現地からお伝えします。
食事のお手伝いをさせる!
フォークやスプーンなどのカトラリー、もしくはナプキンをテーブルに並べる、といった簡単な内容ですが、子どもたちは積極的に食事の準備に参加します。
これによって、「今から食事の時間なんだ!」と自然に認識するようになるようです。それまでの自由時間から食事の時間への切り替えとして、お手伝いの時間を設けることが重要です。
食前のおつまみに生野菜?
大人たちはまず、ソファで食前酒を楽しみます。おつまみとしてソシソン(サラミのような乾燥ソーセージ)の他に、人参やミニトマト、ラディッシュなどの生野菜を出されることが多いです。
このとき、子どもたちは嫌がらずに、生野菜をカリカリとおやつのように食べます。おつまみとして出すことで、おやつ感覚で野菜を食べさせることができます。しかも、お腹がすいている状態なので苦手意識を持たずに食べられるようです。
全ての品目をひと口は食べる!
大人たちは前菜、主菜、チーズ……と長い時間をかけて食べますが、子どもたちは前菜のタイミングでこのミニ版をワンプレートで食べます。このとき、一品一品の量は少ないですが、全品お皿に盛ることが重要です。
バランスよく食べさせるためだけではなく、子どもに「自分だけ特別扱いではないんだ」ということを認識させるためです。
食べなくてもいいけど、家族の食事を邪魔しないで!
そんなときは、ひとくち味見して、それ以上は食べなくてもいいのがフランス流。あまり無理をして食べさせようとすると、子どもの中に苦手意識が生まれてしまい、親もストレスになります。
御法度は大人が食事を楽しむのを邪魔すること。
大人たちの食事と会話が最も大切で、「その場を邪魔しないこと」が教育として徹底しているようです。それでも駄々をこねる場合は、5分ほどひとりで部屋に籠らせるなど、子どもに自分の立場をはっきりさせることがおすすめされています。
自分の分を食べたらデザートの時間まで席を離れても遊んでもいいのですが、大人の食事の邪魔は絶対させない、というのが鉄則です。
団らんの時間と食事の時間の区別をハッキリと!
またフランス人は食事中の会話や議論が大好きなので、食事をしながらテレビをみたり、スマホをいじり続けることがあまりありません。大人自身も食事と自由時間の区別をしっかりできていることが、子どもに影響するのかもしれませんね。
フランス流!子どもが何でも食べるようになるコツ
今回お伝えしたフランス人の食卓の内容は、実際にいくつかのフランス家庭でお食事したとき、共通して見られる傾向です。毎回、フランス人の子どもたちの食事中のお行儀の良さには驚かされます。
親の食事への向き合い方が、子どもの食事への向き合い方にあらわれているんだと実感させられます。日々のことだと面倒がらずに、親がブレないことが大切ですね。
フランスの子どもはなんでも食べる〜好き嫌いしない、よく食べる子どもが育つ10のルール | カレン・ル・ビロン, 石塚 由香子(まちとこ), 狩野 綾子(まちとこ) |本 | 通販 | Amazon
著者:カレン・ル・ビロン 著 / 石塚由香子(まちとこ) 、 狩野綾子(まちとこ) 訳
出版社:WAVE出版