毎日大切な家族のために安心・安全で身体にいいものを食べてほしいと料理をしているパパママも多いと思います。でも毎日毎食のこと、あまりがんばりすぎて肩に力が入っていませんか?そんなパパママに今回は料理研究家小林カツ代さんの料理への考え方を紹介します。
実は料理は苦手だった!?小林カツ代さんとは
著者 :小林カツ代(著)
出版社 :大和書房
小林カツ代さんは1937年大阪市の製菓材料卸問屋を経営する家に生まれました。
幼少期から家族で大衆食堂、フランス料理、高級中華、日本料理などさまざまな料理を食べ歩くことが多く、とても舌の肥えたお子さまだったそうです。
反面、料理には全く興味がなく絵画や漫画が好きで中学生の頃には漫画雑誌に自作した漫画を投稿していたそうです。
そんなカツ代さんに転機が訪れたのは21歳のとき、結婚して専業主婦になった頃です。
当時カツ代さんは料理が全くできずこれではいけないと一念発起。母親やご近所の方、さまざまなお店屋さんに教えてもらうことでメキメキと料理の腕を上げていきました。
小林カツ代さんの料理の特徴とは
カツ代さんがレシピを発表しはじめた高度成長期の終わり頃は共働き世帯が増加し、それまで当たり前とされた「手の込んだ料理」を作ることが難しくなってきました。
そんな中、手軽に使える市販のカレールーやトマトケチャップ、トマトジュース、缶詰のデミグラスソースを使った「簡単だけど手抜きではない料理」のカツ代さんのレシピは、世のママたちの支持を得たのです。
たまにはファストフードだっていいじゃない!
パパママの中にも昔駄菓子屋さんが好きな子がいませんでしたか?それと同じく、今のお子さまもファストフードが好きなんだとカツ代さんは考えているそうです。
毎食では栄養面からも良くありませんが、たまに肩の力を抜くことで「次はがんばっておいしいもの作ろう!」というモチベーションアップにも期待できます。
「料理することは楽しい!」を伝えたい
あまりの情報の多さに、正しい情報はどれなのか自分の力で判断しなくてはいけないことも多々あります。
パパママが情報の多さに混乱し、あまりにも神経質になると料理するときも怖い顔になりがちです。
怖い顔で作った料理をお子さまはどう感じるでしょう。
カツ代さんは、「あれもダメ、これもダメ」と考えるのではなく、「これもいいね、あれもいいかも」という発想で料理をしてほしいと伝えています。
パパママが笑顔で料理してくれたものを家族で「おいしいね!」と食べることができたら、それがお子さまにとって「食事っておいしい」、「料理って楽しい」という記憶の礎になることでしょう。