日本で「学問の神様」といえば菅原道真。特に試験などの前には、験担ぎにお参りしたくなりますよね。ところで、海外でも学問の神様にお願いごとをするのでしょうか?実は世界の学問の神様っていろいろいるんです。なかでも有名な世界の学問の神様についてご紹介します!
トト(古代エジプト)
文字を発明した神として有名で、書記の紙として巻紙やペンをよく持っています。古代エジプトでは、書記学校など「書く」ことに関係のある場所にトトが祀られていました。
ちなみに、奥様は数学と計量を司る女神セシャト。トト自身も自然科学に精通していたといわれています。
サラスヴァティー(ヒンズー教)
もともとは川の化身でしたが、流れるもののイメージから、言葉や知識、音楽などをつかさどるようになったとか。ヒンズー教の国や地域の学校にはよくサラスヴァティー像が置かれており、広く親しまれている神様です。
なお、このサラスヴァティーが中国を経由して仏教とともに日本に伝わり、変化したのが弁才天(弁財天)といわれています。
アテーナー(古代ギリシャ)
学問の神様であると同時に戦略の神としての顔も持ち、文武両道・才色兼備の女神です。
そんな彼女の聖なる動物はフクロウ。このため、フクロウは学問成就の動物としても有名です。
聖ジョゼフ・オブ・クパチーノ(キリスト教)
1603年にイタリアで生まれた彼は、実は修道士時代は落ちこぼれでした。しかし、幸運が重なり、奇跡的に神父昇格試験に合格することができます。このエピソードから、特に勉強ができない学生の試験を司る聖人となりました。
現在では、本人の勉強ができるできないにかかわらず、欧米の学生たちの試験の前の神頼み相手として人気です。
蒼頡(中国)
生まれたときから神聖であった彼は、なんと目が4つあったそうです。観察力がすぐれていることを表現するため、肖像画に目を4つ描いたともいわれています。
蒼頡の墓とされる蒼頡廟は、昔から崇拝されてきました。現在でも「文化の祖」である彼をたたえ、毎年旧暦の4月にお祭りが行われています。