フランスでは一般的に家族でクリスマスを過ごします。パリなどの大都市在住者もこの日ばかりは実家に帰って家族集まって過ごすのです。12月24日、25日はパリの街中で殆ど人を見かけなくなります。日本でいうお正月みたいな感じですね。そんなフランス家庭のクリスマスの食卓を現地からお伝えします!
家族で過ごすクリスマス♪
フランス家庭では各地から家族が集まって、この大切な日をともに過ごします。大晦日は友人たちと集まってパーティーをすることが多いので、クリスマスこそが家族全員集まる日なのです。さて、フランスのクリスマスの醍醐味は?何と言っても、豪華なディナーでしょう。
一般的にはおじいちゃん、おばあちゃんが基本的なメニューを準備して、それぞれの家庭がデザートなり前菜なりを持ち寄ることが多いようです。
前菜にはフォアグラとシャンパン♪
世界で販売されているフォアグラの80%はフランス産で、その多くはフランスの南西にあるアキテーヌ地方、リムーザン地方、オールヴェルニュ地方で生産されています。
お店で販売されているフォアグラの中にも、「フォアグラ・アンティエ」と「フォアグラ」、「フォアグラのブロック」の三種類のアペラシオン(原産地呼称)があり、この三種類だけがフォアグラという名称を使って販売していいと法律で定められています。
「フォアグラ・アンティエ」とは、肝臓を丸ごとひとつと一種類の調味料で作られています。調味料は、塩、砂糖、ハーブ、ブランデー、ワインなどで、断面は単一の色合いになっています。三種類のアペラシオンの中で最も高級です。
「フォアグラ」は、異なる鶏の肝臓を細かくし集めてまぜたものを一種類の調味料でまとめています。カットすると大理石のようなマーブル模様が現れ、人気があります。
「フォアグラのブロック」は肝臓を細かくし、一種類の調味料と水でまぜたものです。
牡蠣の盛り合わせも♪
フランス人は無類の生牡蠣好き。サーモンのマリネなどと合わせて、クリスマスの前菜には欠かせない存在です。
簡単!スモークサーモンのマリネ
メインは豪華シャポン・ファルシ!
シャポンとは、去勢された雄鶏のことです。生産地や生産方法まで厳選された、クリスマスとっておきの高級食材だといえます。クリスマス・シーズンに合わせて、その年の4月頃から飼育され、去勢の後も長期間飼育することで、七面鳥よりもしっとりとした繊細な味わいになります。
この中に、フォアグラなどを詰めてじっくり丸焼きにしたものが、シャポン・ファルシです。
もちろんデザートにはビュッシュ・ド・ノエル!
現在のビュッシュ・ド・ノエルは、フランス菓子を芸術にまで高めたといわれるパティシエ、ピエール・ラカムの名著「Le Mémorial de la pâtisserie(ル・メモリアル・ド・ラ・パティスリー)」に載っている栗のビュッシュ・ド・ノエルのレシピが、そのオリジナルだと言われています。
いつプレゼントを子どもにあげる?
うちでは、24日の食前酒のときに渡します。同時に家族全員でプレゼント交換をします。食事のあいだ、子どもたちはプレゼントで遊ぶのに夢中なので、大人たちはゆっくり夕食を楽しめます。
24日の夜、子どもたちが寝てからこっそりクリスマスツリーの下にプレゼントを置きます。
豪華!フランス家庭のクリスマス
なんと手軽にフランス料理を楽しめる冷食専用スーパー、「ピカール」の路面店が11月末〜12月上旬にかけ都内3箇所にオープンしています。ピカールはフランスでも忙しいパパママの味方。お近くにお住まいの方はクリスマスの準備に足を運ばれてみてはいかがでしょうか。まだ品揃えは少ないようですがオンラインショッピングのサイトもあるようです。
今年の家族で過ごすクリスマス、フランス風に挑戦してみてはいかがですか?