雨の日と子どもー。この組み合わせは、普段見ることができないストーリーが生まれます。お出かけ先で見かけた子どもたちの興味深い姿をお伝えする、保育士まゆ先生の徒然こども絵日記シリーズ。今回は雨の日には欠かせない「ながぐつと子どもたち」のお話です。
雨+ながぐつ+子どもが組み合わさると……?
まゆ先生のつれづれ子ども絵日記の第3弾、今回は街で見かけた、ながぐつをはいた子どもたちのお話です。ながくつをはいてお出かけすると、非日常感が子どもたちの世界を広げてくれるようですよ。
そのとき彼は確かにヒーローだった
ああ、彼は確かにこの瞬間ヒーローなのです。横殴りの霧雨は、どんな試練を彼に与えているのでしょう。勝利することはできるのかしら?……なんて、私はお店の品物をにこやかに吟味するふりをしてにやけていました。
霧雨のヒーロー、楽しい雨宿りの時間をありがとう!
晴れ渡る空とながぐつとぼく
手をひかれて半分引きずられるようだったにもかかわらず、彼の顔はそれでも明るく、自分の足元を眺めつつ歩いていました。
きっとおうちの玄関で「ながぐつ履く!」「履かない!」で、お子さんと揉めたんだろうな。「そんな日もあるさ!ドンマイ、ママ!」と声を掛けたくなるような表情。
でも彼の気持ちは、上がり調子。晴れの日のながぐつから被るちょっとした問題は、きっと難なくクリアしてくれるはず……多分(笑)。
あ!登園する朝、同じようなシチュエーションになったときは、運動靴を持ってくることをお忘れなく!
庭で走り回って遊ぶとき、ながぐつはやっぱりちょっと危ないのですからね。お手数おかけしますが、よろしくお願いします!
子どもの世界がわからない……?とお悩みのパパママへ
大丈夫ですよ!私たちだって、すべてをわかることはできません(笑)。だって同じ人間じゃないんだもの。でも、いろいろな子どもたちに出会ってきて、その子と園生活の中で共有することがあって、結果「こうかな?」って寄り添って確認してるんです。わりと訓練ですかね。
そうそう。NHKのEテレで放送されている番組「みいつけた!」の1コーナー、「おててえほん」は、参考になるかもしれません。
おててをぱんぱんとたたいて絵本のように広げ、子どもたちが自分で作ったお話を語ってくれます。これがなかなか興味深い。ときどき、時間があるときに見るくらいですが思わず聞いちゃいます。
とてもステキなコーナーで、子どもの世界が分からないという方は必見です。
以前、園で「想像力がたくましすぎて心配……」というような相談を受けたことがありますが、大丈夫。子どもは空想の世界が現実とは違うってちゃんと分かってるんです。
ときどき入り込みすぎちゃうときもあるけれど、ホントじゃないから大丈夫よーって落ち着かせてあげたら無問題です。
それに頭の中でお話を作るってすごく高度なこと。提供されたことを受け取るだけより、それぞれのストーリーを自分の中でつじつまを合わせていくのも、「考える」トレーニングになっているんじゃないでしょうか。
大人が見て見ぬふりしてあげる時間も、子どもたちの心を豊かに育ててくれるのだと思いますよ。
そんなことを考えながら、また楽しい子どもの世界が垣間見える姿はないかな~とファミレスでさり気なく親子連れの姿にアンテナを立てながら、この文章を練っているまゆ先生でした。