2021年02月20日 公開
オセロ

4歳娘とオセロに挑戦!ルールの教え方と知育効果を解説

ボードゲームの定番オセロ。幼児でも楽しめるのか、4歳娘と挑戦してみました。
子どもへのわかりやすいルールの教え方と、オセロで得られる知育効果を紹介します。
ぜひ親子でオセロを楽しんで、おうち時間の遊びのレパートリーに加えてください。

オセロ

ボードゲームの定番オセロ。幼児でも楽しめるのか、4歳娘と挑戦してみました。
子どもへのわかりやすいルールの教え方と、オセロで得られる知育効果を紹介します。
ぜひ親子でオセロを楽しんで、おうち時間の遊びのレパートリーに加えてください。

子どもでも楽しめるオセロ

きっと誰もが一度は遊んだことのあるオセロですが、その歴史を知っている方は少ないはず。意外なオセロの歴史を簡単に紹介します。

オセロ

オセロは日本生まれのボードゲーム

カタカナの名前から海外のものかと思いがちですが、オセロは日本生まれのボードゲームです。

発案者は、長谷川五郎という少年。第二次世界大戦終戦後まもなく、戦争で校舎が焼け、青空授業が行われていた学校でのことです。長谷川少年の考えた碁石を使った遊びが、生徒の間で人気の遊びとなりました。これがオセロの原型です。
その後、大人になって会社勤めをしているときにこの遊びを思い出します。牛乳瓶の蓋で作った試作品を玩具メーカーに持ち込んだところ採用。1973年に「オセロ」という登録商標で販売され、人気のボードゲームとなりました。オセロの石が白と黒なのは碁石での遊びが元だからです。

オセロという名前は、長谷川五郎氏の父であり英文学者であった長谷川四郎氏がつけたものです。シェイクスピアの4大悲劇のひとつ「オセロ」が由来。黒人将軍のオセロを中心に登場人物が寝返っていくストーリーが、オセロのゲーム展開に似ていたからでした。

オセロをはじめたきっかけ

娘とオセロをはじめたのは、娘の「将棋をやりたい」という発言がきっかけでした。児童館で簡略化された将棋をやってみたことがきっかけです。
どうせやるならもっと本物に近いものをと思いましたが、私自身が将棋のルールはうろ覚えなので、子どもに教えるのはとても苦労しそう。
まずはもっと簡単なボードゲームをということで、定番のオセロをやってみることにしました。

家庭に合ったオセロを選ぼう

オセロは意外と種類が豊富で、お値段もピンからキリまであります。
定番からキャラクターものまで、そしてわが家が買ったオセロを紹介します。
オセロ選びの参考にしてください。

オセロの種類

商品を紹介する前に、名称について補足します。
オセロと同じ遊び方で、「リバーシ」という名の商品もあります。オセロとリバーシは元々別のルールの遊びとして存在していましたが、今出ている商品はどちらも同じ遊びのことです。「オセロ 」が登録商標であるため、「リバーシ」という名の商品も売られています。

■日本オセロ連盟公認!「オフィシャルオセロ」
世界オセロ選手権大会にも使用されるという公式のオセロ。発売以来モデルチェンジしていないというスタンダードなものです。
子どもとちょっと遊ぶには少しお高めかと思います。公式のものがあるのだというご参考まで。

■石のズレを防ぐマグネット型
子どもとの対戦におすすめなのが、ゲーム中の石のズレを防ぐマグネットタイプ。
ついほかの石に触ってしまったりしても安心。中断もしやすいです。
盤を折りたたんだところに石を入れられるものなら、よりコンパクトで片付けもしやすく、車中や旅先などでも気軽に楽しめます。
■石の紛失・誤飲の心配なし!回転型
石を無くしてしまいそうと思われる方もいるのでは⁉
盤に石が埋め込まれている回転式のものなら、そんな心配はいりません。
石の誤飲が心配ないので、幼い兄弟がいてもこれなら安心。
片付けも不要で、子どももママも楽なオセロです。
お求めやすいミニサイズもあります。
■興味を持ちやすいキャラクターもの
オセロといえば、緑の盤に白黒の石が基本ですが、ほかにもさまざまなデザインのものがあります。
まずはオセロに興味を持ってほしいということなら、好きなデザインやキャラクターものから始めるのもいいかもしれません。

わが家が購入したのは100均のオセロ

対決!リバーシ

わが家が買ったのは100円ショップのオセロです。
まずはお試しで一番安価なものを買ったのですが、これで十分事足りています。
マグネット式の石で、折りたたんだ盤の中に収納できるタイプ。
サイズが小さいのでひっくり返すのが大変かなと思いましたが、特に問題ありませんでした。子どもの指は細いので、意外と大丈夫なようです。逆に大人のほうが大変かもしれません。
購入時は石がすべて繋がっていて自分で分解しなければなりませんが、値段のことを考えれば十分な商品だと思います。

子供へのオセロの教え方・遊び方

子どもとオセロ

オセロのキャッチフレーズは「覚えるのは1分、極めるのは一生」。
そのくらいルールが簡単なゲームですが、子どもにとってはそうはいきません。
子どもにはどのように教えたらいいのか、実体験と共に解説します。

基本的なルール

まずはオセロの基本的なルールを確認しておきます。
公式ルールでは、持ち石の色や勝敗の決め方などが細かく定められていますが、子どもに教えることを前提とした簡単なルールのみピックアップします。・スタートは中央に白黒各2個を対角になるよう置いたところから

・黒が先攻
・自分の色の石で相手の色の石をはさんだらひっくり返せる
・打つところがない場合はパス、ある場合には必ず打つ
・盤がすべて埋まるか、2人とも打つ場所がなくなったら終了
・最後に自分の色の石が多いほうが勝ち

大人ならこのくらい簡単な説明でゲームを始められそうですが、子どもにはそうもいきません。
ひとつずつわかりやすい順番で教えていきます。

子どもへの教え方

まずは基本的なルールから。娘には次の順序で教えました。

①はじめに自分の石の色を決める
②自分の色の石で相手の色の石をはさんだらひっくり返せる(タテ・ヨコ・複数・ナナメ)
③ひっくり返せる場所に1枚ずつ交代で置いていく
④最後に自分の色の石が多いほうが勝ち

口で言うより実際にやりながらのほうがわかりやすいので、ゲームを進める中で教えます。

■①白黒の石があり、自分の石の色を決める
白と黒が裏表になっていることを説明し、自分の色を決めます。
わが家では白チーム・黒チームと呼んでいて、どちらが良いか娘が選ぶスタイルです。
本来は黒が先攻と決まっているのですが、じゃんけんで決めたり、娘に決めさせたり、ここは自由にやっています。

■②交互に1枚ずつ置き、自分の石で相手の石をはさんだらひっくり返せる
(タテ・ヨコ・複数・ナナメ)
自分の色の石で相手の色の石をはさんだらひっくり返せるということを教えます。実際にオセロをやりながら、子どもの番にはどこに置けるか、どれがひっくり返せるか、一緒に考えながらやっていきます。

まず簡単なタテ・ヨコで1枚はさんでひっくり返すパターン。その後、はさむ石の数を増やして、何枚でもはさんでひっくり返せるパターン。

子どもは、ナナメにはさむことを理解するのが難しいようでした。ナナメがわかりにくいときは、指や鉛筆などまっすぐのものをあててあげると良いです。

とにかくゲームを進めながらいろんなパターンをやって見せます。

慣れてきたらステップアップ

基本的なルールさえ教えたら、あとはくり返すのみ。はじめのうちは教えながら、考えさせながらなので、1ゲームだけでもけっこう時間がかかります。しかし、何度も同じことをくり返す分、覚えるのも早いです。数日で自分で置き場所を考えて、ゲームをできるようになりました。

タテ・ヨコ・ナナメではさむことを覚え、慣れてきたらステップアップしましょう。相手に勝つためのちょっとした技、盤の端を取ると良いこと、特に4つ角を取ると強いと教えました。教えたところですぐ角を取れるようにはなりませんが、どちらかが角を取るたびに「やったー」「取られちゃった」とひと盛り上がりしています。

ハンデのつけ方

子どもとオセロ

私は特別オセロが得意なわけではありませんが、子どもと対戦するとやはり勝つのは大人の私。はじめの頃は、負けた娘が泣いてしまうこともよくありました。
あまりに負け続けると子どものモチベーションが下がりそうですが、わざと負けるのではなく、どうせなら親も楽しみたいですよね。

そこで役に立つのがハンデ。子どもが勝てるチャンスを広げ、親もより楽しむことができます。オセロのハンデとして一般的なのが4つの角に先に石を置く方法。これだけでも親はけっこう頭を使う必要があるので、ハンデのない状態よりもゲームを楽しめます。これで慣れてきたら、3つ、2つと角に置く石を減らしていくと良いでしょう。

ただし、このハンデのつけ方は、素人とオセロチャンピオン程の実力差を埋めるのには十分ではないという研究結果もあります。角に加えて、辺にも石を置くほうがその差が縮まるそうです。4つ角+4辺に石を置くのが最大のハンデとなります。
子どもと親の実力差に応じて、お互いに楽しめる適当なハンデを見つけてみてください。

オセロの嬉しい知育効果

オセロの知育効果

オセロは楽しいというだけでなく、遊ぶ中で自然と身につく知育効果もあります。

記憶力

オセロは狙った石だけをひっくり返すという動きの繰り返しです。この細かい指の動きにより、記憶力、思考力、運動能力などをつかさどる大脳が活性化されます。
この効果は子どもだけのものでなく、脳に障害のある方のリハビリや、高齢者の認知症の予防などにもオセロが取り入れられています。

集中力

全体を見ながら先の展開を読む作業は、感性や空間認知などをつかさどる右脳を刺激します。これにより記憶力や思考力のほか、集中力や直感力が身につきます。

論理的思考

「こうしたらどうなる?」「こうするにはどうする?」と展開をシミュレーションをすることで、論理的思考が養われます。論理的思考は、数学や科学といった理系科目に通ずる力です。

我が家の娘がオセロで成長したこと

娘がオセロをはじめてから2か月ほど経ちました。もちろん毎日遊んでいるわけではないですし、前述した効果を実感できるほどではありませんが、オセロを通して身についてきたと感じることがあります。
負けると泣いて騒ぐことの多かった娘ですが、だんだんと負けても癇癪を起こさないようになりました。「もう1回やろう」と負けてもそこで諦めない気持ちを持つことが、少しずつできてきたように思います。
また、勝敗を決めるために石を数えることは、数字の理解に役立ちます。数の数え方はもちろん、多いのはどっちかという問題を視覚的に捉えることも可能。今は1つずつ数えていますが、2個ずつ数えたり、10のかたまりを作って数えたり、今後いろいろな数の学びへと発展できそうです。

オセロは親子で楽しめる優れたボードゲーム

シンプルなルールのオセロは、幼児からでも十分楽しめる遊びです。遊びながら知育効果も期待できる優秀なボードゲームでもあります。
まずは楽しむことを目標に、ぜひ親子でオセロに挑戦してみてください。

<参考サイト>
オセロのハンディキャップに対する研究
日本オセロ連盟
株式会社メガハウス

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この記事のライター

かすみ
かすみ

東京都在住、2016年生まれ女児の母。大学卒業後は料理教室、食品マーケティング会社に勤務。出産を機に専業主婦となったものの、子どもと2人きりの日々から抜け出したく、地域のママ向けフリーペーパーの製作に携わるように。そこからライター・デザイナーとして活動中。