昔から不動の人気を誇る習い事のひとつ、そろばん。電子機器で簡単に計算ができる現代なのに、そろばん教室に通う子どもたちは後を絶ちません。それは、そろばんに計算をすること以外の魅力があるからではないでしょうか。そこで、自分が子どものころ、そろばん教室に通っていたときのことを振り返ってみたいと思います。
算数は苦手だったけれど……
そろばんをはじめたきっかけ
学校帰りに友だちと遊んで、17時ごろからそのままそろばん教室へ行っていました。帰宅するのは18時半~19時。
私の住む地域には、学区内に学童クラブも児童館もなかったので、こういった教室は保護者目線でもありがたかったのかもしれません。週4という決して少なくはないスケジュールでありながら、その教室はいつも大勢の小学生で賑わっていました。
できるようになっていく過程が楽しい
最初は難しいけれど、ちょっとずつそろばんの使い方を覚えていく過程は、達成感があって楽しかったです。学校の教科書はみんな一緒に進めるけれど、そろばんの問題集は自分次第。友だちよりも早く問題集を終わらせたいし、級だって追いつきたい。ゲーム感覚で、どんどんこなしていきました。
大人になった今でも役に立っている技術は『暗算』。さすがにケタの多い暗算はできませんが、買い物のときなど、電卓を使うまでもない計算が頭の中と指を使ってできるのは、なかなか便利ですよ。
自分と向き合う時間になる
制限時間を設けて問題をこなすときは、私語厳禁。そろばんの珠のパチパチ弾く音しか聞こえません。そうやって集中していると、心まで静まっていくのです。これが瞑想や座禅のようで気持ちよかったです。子どもだって、気持ちをリセットする時間は必要ですよね。
教室には、低学年から高学年まで大勢の生徒がいたけれど、みんな静かに集中していたので、集中力を養うこともできていたと思います。