少しずつ日が短くなって過ごしやすい日が増えてくる秋には、食欲の秋や読書の秋、芸術の秋など「◯◯の秋」がたくさんありますよね。ではなぜ秋には「◯◯の秋」がたくさんあるのかご存知ですか?実はひとつひとつにはきちんとした由来や理由があるんです。
読書は人々の希望だった!?読書の秋
「灯火親しむべし」とは「秋の夜長は灯りをつけての読書に適している」という意味で、日本では夏目漱石の「三四郎」でこの詩に触れていることから人々の間に広まったとされています。
また、読書の秋で有名なのが10月27日から11月9日までの2週間行われている読書週間です。
読書週間はもともと、1924年に日本図書館協会が「図書週間」として制定したのがはじまりです。
しかし戦争によって1939年に一旦廃止され、終戦後の1947年に「読書週間」として復活しました。
敗戦により何もかも失い、打ちひしがれていた人々にとって読書は数少ない娯楽として、また心の寄りどころとして人々を支えてきたのかもしれませんね。
身体の仕組みだったの!?食欲の秋
秋に食欲がアップする理由はさまざまあり、秋になるといろいろな食べ物が旬を迎えておいしいことや夏バテで弱った体調を取り戻すため、冬に向けて身体に栄養を取り込むためなどがあげられます。
そのほかにも食欲がアップする理由として、日照時間とセロトニンが関係していると考えられています。
セロトニンとは脳内の神経伝達物質で、精神の安定化を保ったり食欲の調整に深く関わっている物質だと考えられています。
このセロトニンは日光に当たった時間によって分泌量が変わるため、日照時間が減少する秋には分泌量も減少してしまいます。
減少した分泌量を取り戻すためには、睡眠を取ったり糖質や乳製品、肉類を摂取する必要があり、この影響で食欲がアップするのではないかと考えられています。
作る人にも、美術品にも優しい!芸術の秋
ほかにも、日本を代表する美術の公募展「仁科展」や「日展」、「院展」などが立て続けに開催され、ほかにも全国各地でさまざまな芸術に関するイベントが開催されるのも理由の一つです。
また、美術品の管理には気温が20〜22℃、湿度は50%前後が適しており、秋は美術品にとってもちょうどいい気候だといえます。
製作する側も暑くもなく寒くもないちょうどいい気候の中、集中して製作に取り組むことができるこの季節はまさに芸術に最適な季節といえるのではないでしょうか。
お子さまと一緒に絵を描いて、美術館ごっこも楽しそうですね。
みんな大好き、紅葉狩り!行楽の秋
また、行楽の秋の代表といえば紅葉狩りですよね。きれいに色づいた山へハイキングへ行ったり紅葉狩りをしたりと山に親しむ機会も多くあります。
ほかにも、野菜などの収穫体験などが全国で行われるなどイベントがたくさんあるので、お子さまと一緒に体験してみてはいかがでしょうか。