フランスといえば「パリ」を思い浮かべる人が多いはず。しかし、地方都市に実際住んでみると、思いもよらない美しい街並みや、あたたかい人々に出会えました。日本での知名度は低くても、フランス人から非常に人気の高い地方都市についてご紹介します。
パリ嫌いのフランス人は、意外と多い⁉
フランスのアルプス地方に住む筆者のまわりにも、パリでの生活をあえてやめて移住してきたという人が多くいます。またフランスの地方都市に住んでいると、「パリには絶対住みたくない」というパリ嫌いのフランス人に出会うことが多々あります。
パリは「パリ」という1つの国であって、「フランス」ではないという人もいるくらいです。その理由はさまざまですが、首都ということで生活費が高く、移民も多く、最近はテロなど治安の面でも心配されています。
そこで今回は、フランスの雑誌『L’Express』で紹介された、パリ以外のフランスの住みやすい都市トップ5をご紹介します。フランスの大都市トップ50(パリを除く)の中から、環境、経済、働きやすさ、健康、連帯の5つの指標でランキング化されたものです。日本であまり知られていない、フランスの魅力的な都市をぜひチェックしてみてください。
1位:Angers(アンジェ)
日本ではあまり知られていませんが、ユネスコ世界文化遺産に登録されたロワール渓谷があり、ワイン畑も広がっていて、美しい景観に囲まれた都市です。
中でも、13世紀に建てられたゴシック様式のアンジェ城とそれを囲むフランス庭園は美しく、圧巻されます。
2位:Nantes(ナント)
毎年行われる「最も住みやすい街」ランキングで常に上位にランクイン。バカンスシーズンも、数多くのフランス人旅行者で賑わっています。
さらに、2016年の旅行者による「ヨーロッパで訪れるべき街ベスト15」のランキングで、第6位にランクインしたパリを抜き、第4位にランクイン。生活するのにも、旅行に訪れるのにも大人気の街です。
Best places to travel in 2016 – Europe's Best Destinations
3位:Rennes(レンヌ)
特に木組みと石作りの建物が広がる旧市街は、まるで中世にタイムスリップしたかのような気分にさせてくれます。
4位:Dijon(ディジョン)
素晴らしいワイン畑の景色が広がる「グラン・クリュ街道」があり、”ブルゴーニュのシャンゼリゼ”とも呼ばれています。またフランス料理の食材でよく登場するエスカルゴやトリュフ等の産地であるとともに、フランス家庭の食卓で欠かせない調味料、マスタードの名産地としても有名です。
5位:Grenoble(グルノーブル)
アルプスの山々に囲まれ、数多くの研究機関や教育機関が集まるグルノーブルは、研究都市として有名で「フランスのシリコンバレー」とも呼ばれています。
また、雄大な山の自然を堪能できる土地柄にあり、特に冬のバカンスシーズンはフランス各地からウィンタースポーツを楽しみに来る旅行者で溢れかえります。
最後に
今回ご紹介した都市は数ある中のほんの一部。日本に東京や大阪だけでなく、個性豊かな地方都市がたくさんあるように、フランスにもパリ以外に魅力的な都市がたくさんあります。
フランスに来る機会があったら、ぜひ地方都市も訪れてみてはいかがでしょうか?