節分、保育園でそれは数々の秀逸なエピソードが生まれる日……。節分の会では、子どもたちの意外な面が見られたりもします。鬼が怖くても大丈夫!今回はお子さんたちのフォローの仕方も考えながら、お伝えしていきたいと思います。
みんな、楽しみの節分だ!!
節分、それは一年の無病息災を祈り、豆をまいて厄払いをする日。
節分、それは園で数々の秀逸なエピソードが生まれる日……。
園から「もう、○○ちゃん泣いてしまって~」とか、反対にお子さんの意外な様子を聞かれた経験がある方もいらっしゃることでしょう。
鬼に対峙した時、子どもたちそれぞれ、普段では見られない意外な面が見れたりするんですよね~。いやー、楽しみ♪
節分は、子どもたちにとってはちょっとドキドキな、私たち保育者は思わず準備に力が入る行事です。
節分の準備~対鬼の心構え
たいていの園では、節分の会の前には節分の由来を聞いたり、鬼のお面や豆のマスを作ったりと活動します。それらを通して鬼に対する心の準備もして、会に臨むのです。
でも、鬼が登場した瞬間、子どもたちの心の準備も吹っ飛ぶんだろうなあ……。
さぁ!鬼がやってきたぞ!
鬼の登場に勇んで、豆を投げはじめる子どもたちと逃げだす子どもたち。大体、大きくこの二つに反応は分けられますが、よくみるとタイプはいろいろです。
嬉々として鬼退治をする子
顔は引きつっている、または泣きながらも戦いを挑む子
焦りのあまり、豆の存在を忘れて直接攻撃になる子
怖くないふりをしながら、だがしかし見事なステップで鬼を避ける子
ひたすら逃げる子
安全な場所をみつけて一目散に隠れる子
声をあげて泣くけど動けない子
お目めまんまるで硬直する子
面白いのは、普段おっとりしてのんびりな子が、驚きの速さで避難場所を見つけて逃げ込んだり、いつもは強気な子が号泣していたり、お友だちの陰に隠れがちな子がお友だちを守ろうと鬼に向かって行ったりと、いつもの様子からは予想のつかない姿が意外と多いことです。
人間、ピンチを目の前にすると、いろいろ本性が出てくるものですね~(笑) フォローしながら(半笑)、「あら!?◌◌君、こんな一面も持ってたのね」と、保育者的にはお子さんを知るチャンスでもあります。
ちょっとしたピンチによって得られる経験
もちろん、ただ怖がらせるだけではなんの意味もありません。行事の意味を考えたうえで、節分を行うことが大切だと思います。そして、フォローも大切。
そして子どもたちに一番伝えたいのは、鬼はただ悪いことをするために来るのではないということ。
むかし、悪いことは鬼の仕業と考えられていました。だから悪いことを追い払うために鬼が嫌いな豆をまくようになったのです。※
節分においては鬼≠悪者です。「鬼=悪いこと(厄)」なので、追い払えば大丈夫。豆を頑張ってまいたら、悪いものを持っていってくれるのです。
節分は、ちょっと怖い思いを安心できる環境の中で経験できる、良い機会です。怖いときの心の整理や、克服する練習ができますからね。
「怖かったけど、パパ、ママ、まわりの大人がいるからから大丈夫!」
「ぼくも私も、鬼をやっつけて強くなったから大丈夫!」
そんな風に、お子さんが思えるようになってくれたらいいなあと思います。