STEM(ステム)教育をご存知ですか? STEMは「Science, Technology, Engineering and Mathematics」の頭文字を取ったもの。この科学・技術・工学・数学の4つを特に重視する教育がSTEM教育です。今回はその概要を詳しくチェックしてみましょう。
STEM(ステム)教育とは?
Science(科学)/ Technology(技術)/ Engineering(工学)/ Mathematics(数学)の頭文字を取ってSTEM教育と呼ばれています。
STEM教育の目的とは?
科学・技術・工学・数学と聞くと、文系思考の人は苦手で、拒絶反応を起こしてしまうかもしれませんね。しかし、IT化・グローバル化が進む未来において、STEMの力は個人だけでなく、社会全体や国そのものの競争力に直結すると考えられています。
STEM分野でいかに優秀な人材を育て、企業や国家の中枢で仕事をできるかが世界の多くの国々で重要な課題となっているのです。
STEM教育の始まりは?
特に当時はまだ未熟だったSTEM分野においては、移民に十分な教育をほどこせるほどの予算も人材も不足していたため、アメリカの国力が低下するという危機感を政府が抱くようになりました。その打開策を考案する過程で生まれた概念がSTEM教育でした。
STEMという言葉の元となったのは、1990年代にNSF(アメリカ国立科学財団 )が使用した「SMET」ですが、2003年頃からSTEMに切り替えられています。
芸術を加えたSTEAM(スティーム)教育
AI技術の進展が進み、既存の職業がAIに取って代わられることが危惧される中、サイエンスやテクノロジーなどの理系教育で育つ論理的な思考力や技術に加えて、創造的なアプローチも、社会における難問を解決するために必要だとして、世界で注目を集める教育手法です。
他にも、同じSTEAMですが、応用数学に力点を置いた、STEAM (Science, Technology, Engineering and Applied Mathematics)、環境教育を加えたeSTEM (environmental STEM)などさまざまな呼称があります。
日本のSTEM教育の取り組みは?
プログラミング教育の必修化
スーパーサイエンスハイスクール(SSH)
国際科学技術コンテスト
科学の甲子園
グローバルサイエンスキャンパス(GSC)
科学研究実践活動推進プログラム
諸外国のSTEM教育の取り組みは?
アメリカ
EU
イギリス
中国
韓国
シンガポール
タイ
STEM教育の問題点・課題とは?
世界的に「STEM職に就く女性が少ない」こと、「教師の人材不足」です。
女性をSTEM分野に進出させるためのプログラムはGEMS(ジェムズ)と呼ばれ、Girls in Engineering Math and Scienceの略称です。世界的にSTEM分野は女性の参画が少ないので、そのための対策を取る国や機関が増えています。
STEM教育ができる教師は、一部の先進国や地域以外ではなかなかおらず、圧倒的に不足しています。今後、教育する側のトレーニングシステムやカリキュラムをどう構築し、サポートしていくかの人材育成も課題といえそうです。
家でSTEM教育ができるプログラミングおもちゃ6選
1:FlyCreat ブロックおもちゃ 積み木 4IN1変形ロボット 237ピース
販売元:FlyCreat
ブロックで組み立てる電動おもちゃ。虫型ロボットから騎士、タンク戦車、ミニ四駆まで作成可能。237ピース入りなので他にも、自由に組み替えて好きなものを作れます。
高性能モーターを搭載し、バッテリーで動かすことができるのも大きな魅力です。リモコンで前進や後退、左折、右折などのアクションをさせることもできますよ。
2:フィッシャープライス プログラミングロボ コード・A・ピラー
販売元:フィッシャープライス
「日本おもちゃ大賞2017」のエデュケーショナル・トイ部門で優秀賞を受賞した、イモムシ型のプログラミングの新感覚おもちゃ。音、光などさまざまな仕掛けがコーディングされている8つのパーツをつなぎ合わせると、イモムシがその通りに動きます。
前進、右折、左折やサウンドなどの動きもプログラミング可能。遊びながら論理思考力を育てられるおもちゃです。
3:ELEGOO Miniカー Arduinoと互換性がある ロボティクスSTEMキット
販売元:ELEGOO
STEM玩具や教育おもちゃとして注目されている、多機能のロボティックカーキット。付属のDIYステッカーを使って飾り、自分だけの一台を作ることも可能です。
内蔵のブリック機能で追跡、オートフォロー、障害回避、探索などの動きをプログラミングできます。USB充電で、ELEGOO BLE TOOL APPを使用してスマホで制御できるのも魅力です。
6歳以上の利用が推奨されています。
4:Makeblock プログラミングロボット Codey rocky
販売元:Makeblock
プログラミング学習をサポートするAI対応の次世代プログラミングロボット。ブロックコーディングからPythonまで、年齢(6歳以上)や学習レベルに応じたプログラミングから、音声認識、顔認識、気分検出などAIを体験でき、本格的なプログラミング技術の基礎も学ぶことができます。
着脱可能なコントローラーcodeyと車部分のrockyの2つのパーツを組み合わせて使用。組立不要で、購入後すぐに遊べます。
無料アプリ「Makeblock」でリモコン操作やドラッグ&ドロップの簡単なプログラミングがスマホで可能。PCからは、Scratchを基に開発されたビジュアルプログラミングソフト「mBlock5」でPythonへの変換もでき、makeblock neuronと組み合わせて機能の拡張もできます。
5:カードでピピッと はじめてのプログラミングカー
販売元:学研ステイフル(Gakken Sta:Ful)
パソコンもスマホも不要で対象年齢が3歳からというのが大きなポイントです。スタートとゴールを決め、進む方向などの「めいれいカード」をくるまにかざすだけで、付属の冒険マップの上で命令どおりに「くるま」が動く仕組み。幼い子どもでも楽しく遊びながらプログラミングの考え方や論理的思考力を学べます。
「日本おもちゃ大賞2018」のエデュケーショナル・トイ部門で大賞を受賞しています。
日本おもちゃ大賞2018!プログラミングカー【3•7歳体験談】
6:プログラミングおもちゃ 教育・知育ロボット embot
販売元:embot
本格的なロボット工作と遊びながらプログラミングの基礎を覚えられる知育玩具で、キッズプログラマースターターキットとして家庭でのSTEM教育導入に人気です。
組み立て用ダンボール、embotコア、サーボモーター、LEDライト、ブザー、簡易マニュアルがセットになっています。
ダンボール素材なので、自由に絵を描いたり、パーツをつけたりして、世界に一つだけのオリジナルロボットを作れます。操作はタブレットを推奨しています。
遊んで学ぶ!子どもにおすすめのプログラミングおもちゃ4選
幼児期のSTEM教育で自分で学ぶ能力を育てよう
子ども向けにSTEM分野のスキルを育てるスクールも、プログラミング教室やロボット教室を中心に年々増えています。わが子へのSTEM教育は、決して特別なエリート教育ではないのです。幼児期からSTEM教育を意識し、子どもたちが自ら学ぶ能力を育ててみませんか。