2017年03月05日 公開

【ネパール式】アーユルヴェーダのオイルマッサージでベビーケア

インドのアーユルヴェーダの影響を受けているネパールでは、暮らしの中にもアーユルヴェーダが根付いています。生まれたばかりの赤ちゃんに、オイルマッサージするのもそのひとつ。最近、日本でも注目されつつあるベビーマッサージのルーツでもあるアーユルヴェーダの考え方やネパールの風習をご紹介します。

インドのアーユルヴェーダの影響を受けているネパールでは、暮らしの中にもアーユルヴェーダが根付いています。生まれたばかりの赤ちゃんに、オイルマッサージするのもそのひとつ。最近、日本でも注目されつつあるベビーマッサージのルーツでもあるアーユルヴェーダの考え方やネパールの風習をご紹介します。

赤ちゃんを強くするオイルマッサージ

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インドの北に位置するネパールは発展途上国。まだまだ病院の設備や衛生状態の悪い地域が多く、感染症などによる赤ちゃんの死亡率は日本に比べてずっと高いのです。そのため、ネパールでは赤ちゃんを様々な病気から予防することは、とても重要なことととらえられています。

赤ちゃんにオイルマッサージをする風習が昔からあるのは、そんな事情があるから。生まれたばかりの赤ちゃんからオイルマッサージをはじめれば、赤ちゃんの身体を強くすると考えられています。

囲炉裏の前や日向ぼっこしながらのオイルマッサージ

ネパールの村の家

ネパールの村の家

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ネパールの赤ちゃんオイルマッサージは、生後数日後からはじめます。昼間は日向で日光浴しながら、夜は囲炉裏端の焚き火で暖をとりながらマッサージします。

やり方は、大人があぐらをかいた格好で座って、足の上に布を広げます。そこに、裸んぼにした赤ちゃんを寝かせて、オイルをつけた手で豪快にマッサージします。赤ちゃんは頭から足の先まで、全身油だらけになって、気持ちよさそうにされるがままになっています。

出産後すぐのお母さんは、休息が必要なため、最初は家族のサポートが不可欠です。そのため、マッサージをするのは、赤ちゃんのおばあちゃんや叔母さん、いとこのお姉さんたち。その後、お母さんが元気になると、もちろんお母さんも赤ちゃんにマッサージをはじめます。

ネパールでは、赤ちゃんは生まれた直後から、たくさんの人の手のぬくもりを感じて育つのです。

自家製の菜種油が一番

マッサージには菜種油

マッサージには菜種油

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ネパールでマッサージに使われるオイルは、菜種油が一般的です。ネパールの農家では、菜種を栽培している家が多く、自家製の菜種油は、料理はもちろんマッサージにも活躍してくれます。

都会に住んでいるネパール人も、実家の村から自家製の菜種油を送ってもらっています。自家製のオイルは、まざり物がなくピュアで体に良いというのです。

油はマッサージする前に、小さなオイルパンに入れて、火で熱します。それを人肌程度に冷ましたものをマッサージに使います。農家では、囲炉裏でオイルをつけた手を火にかざして温めて、赤ちゃんの体になじませるようにすり込みます。

オイルマッサージはアーユルヴェーダの健康法

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Dmytro Gilitukha / Shutterstock.com
ネパールは、インドの伝統医学アーユルヴェーダの影響を強く受けています。オイルマッサージは、アーユルヴェーダにおける健康法のひとつで、生後まもない赤ちゃんに行うと、免疫がアップするといわれています。

またネパールでは、オイルマッサージは、皮膚の健康を保ち、病気の予防になるほか、情緒の安定効果もあると考えられています。病院まで1日がかりという村もまだまだ多いネパールでは、病気の予防がとても大切なのです。

マッサージで赤ちゃんとコミュニケーションを

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アーユルヴェーダの考え方では、住む場所の気候や植生によって食事や生活習慣を変えるべきであるといわれます。そのため、ネパールのやり方を日本にそのままあてはめることはできません。

ただ、赤ちゃんとママのミュニケーションとして、ベビーマッサージは注目されるところです。オイルマッサージを通して、お母さんの愛が肌で感じられるのがベビーマッサージの魅力。日本でも上手に取り入れてみてはいかがでしょうか。

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この記事のライター

宮本ちか子
宮本ちか子

フリーランスエディター、ライター&コーディネイター。ネパールのポカラ在住。広島県の瀬戸内海の島育ち。東京での会社員時代は、マーケティング会社の編集部でマーケティング情報誌や、社内報、会社案内などの編集、ライティングを担当。その後ネパールのポカラにて宿を15年間経営。ネパール人夫と娘の3人家族。現在は、フリーランスライター、仕入れサポート、プライベートガイドとして活動中です。