2018年12月26日 公開
母子手帳はいつもらえる?手帳の大切な役割と上手な活用方法
妊婦さんが携帯している「母子手帳」ですが、いつどこで、どのように交付してもらえば良いのでしょうか?母子手帳の内容や活用の仕方、母子手帳を持っていることのメリットなどをまとめてご紹介します。ママと赤ちゃんの大切な記録と言える母子手帳、しっかりと活用しましょう。
妊婦さんが携帯している「母子手帳」ですが、いつどこで、どのように交付してもらえば良いのでしょうか?母子手帳の内容や活用の仕方、母子手帳を持っていることのメリットなどをまとめてご紹介します。ママと赤ちゃんの大切な記録と言える母子手帳、しっかりと活用しましょう。
母子手帳とは?
母子手帳の正式な名称は「母子健康手帳」といいます。妊娠中から子どもが6歳までの成長や病気、予防接種などを書いておく、赤ちゃんの成長記録を残すための手帳です。
内容やデザインは自治体によって若干異なりますが、いずれも妊婦さんの体の変化・出産の様子・産後の経過・子どもの発育状況を、医師やママが記入して使います。もともと戦後の日本で生まれた母子手帳ですが、今や世界に普及。外国語版も発行されています。
母子手帳のもらい方
妊婦さんが持っている母子手帳、どこでどのようにしたらもらえるのでしょうか?母子手帳の受け取り方や、交付の際に必要なものなど基礎知識をご紹介します。
母子手帳はいつもらえる?
母子手帳は、医療機関で胎児の動いている心拍が確認されてから交付されるのが一般的です。心拍は早い人で妊娠6週目頃、大半は9週目頃になると確認できるようになります。心拍が確認されたら、診察後に医師から母子手帳を交付してもらうようにと、妊娠届出書を受け取れるはずです。
ただし産婦人科の中には妊娠届出書を発行していないケースもあります。もし出してもらえない場合は、病院スタッフに尋ねてみてください。
母子手帳をもらう場所
母子手帳の交付場所は、住所地のある市区町村の保健センター、または住所地の役所の窓口です。受付時間は自治体によって異なります。平日だけでなく土曜日も受付している自治体もあるため、一度確認してみてください。母子手帳は妊婦健診のたびに必要になるもの。できるだけ早く届け出を済ませておきましょう。
交付時には母子手帳だけでなく、妊婦健康診査受診補助券や予防接種手帳、マタニティマークのついたストラップなどを同時に受け取ることもあります。今後の健診で必要になるため、大切に保管しておいてください。
母子手帳をもらうときに必要な書類は?
母子手帳の交付時に提出する書類は、自治体によって異なります。住所地の自治体の情報をチェックして、忘れ物がないように準備しましょう。
(例)
・妊娠届出書
・出産予定日がわかるもの
・妊婦本人の個人番号通知カード(マイナンバーカード)、もしくはそれがわかる住民票
・本人確認書類(運転免許証や保険証など。写真のないものは2点以上必要というケースもあり。外国人の場合は在留カード)
・印鑑
本人がもらいに行けない場合は?
仕事やつわりなどで本人が受付時間内に手続きに行けないという場合、委任状を持っている代理人であれば、手帳交付してくれるのが一般的です。代理人でも妊娠届けは必要になるため、忘れずに持って行きます。妊娠届けを医療機関が発行してくれなかった場合の書き方や、委任状の書き方なども事前に確認しておくと安心です。
母子手帳の大切な役割
母子手帳は妊娠中だけでなく、出産後もたびたび使用するものです。ただの手帳に見えて、じつはたくさんの役割があります。上手に活用しましょう。
妊婦健診
母子手帳には妊娠した当初の記録を残します。妊婦さんの生活習慣に関する記述や、これまでの妊娠についても記載。妊婦健診を受けるたびにその記録を手帳に残すことで、どのような妊娠経過をたどったかが一目でわかるようになります。腹囲や体重の変化だけでなく、子宮底長や血液検査の記録などをつけて健康管理に役立てることが可能です。
出産時の記録
妊娠期間、出産日時、分娩所要時間など、出産自体について記録する部分もあれば、体重や身長など赤ちゃん自身の記録を残す部分もあります。これらは助産師さん達が記入してくれる欄です。ママは出産のときに感じた気持ちや気付いたことなどを記録しておくと、あとから読み返したときに思い出がよみがえる、素敵な手帳に仕上がります。
育児書のようなアドバイス
自治体によっては、母子手帳に赤ちゃんの月齢別で発育の目安が記載されているほか、離乳食の進め方など、育児書代わりになるようなページを設けている場合もあります。育児のなかで困ったことがあっても、すぐに確認することができて便利です。
子育てで悩んだときに相談する窓口や、さまざまな支援サービスの連絡先が記載されていることもよくあります。悩みがある場合には1人で抱え込む前に、上手に活用してみましょう。
予防接種の記録
母子手帳には、各種予防接種の記録をつけておくページがあります。予防接種を受けた際に、医師が内容を書き込んでくれるため、ママが特別記録する必要はありません。
日本では予防接種の種類と、それぞれの予防接種が受けられる年齢が決められています。小学校入学時などは、予防接種の記録を学校の用紙に転記しなければならない場面もあるはず。受診したかどうか保護者の記憶があいまいでも、母子手帳を見ればすぐにわかります。
子供の成長記録
母子手帳は月齢別にページが設けられ、身長や体重、子どもができるようになったことなどをパパママが自由に書き込めるようになっています。はじめてしゃべった言葉、はじめて歩いた日の記録、月齢に応じた赤ちゃんの顔写真を貼っておくのもおすすめです。成長を数値で記録できるグラフが付いていることも多く、子どもの大切なアルバムになります。
母子手帳の使い方
母子手帳は常に携帯しておくことをおすすめします。赤ちゃんが生まれてからの経過や普段の様子を把握しておいてもらうため、できる限りかかりつけの小児科を受診することが望ましいです。しかし外出先や帰省先などで、赤ちゃんが急に体調を崩してしまうこともあります。そのような場合、診察する医師が変わっても、母子手帳を見ればこれまでの様子をすぐに把握可能です。
同じことがママにも言えるでしょう。妊娠初期はお腹の大きさも目立たず、妊婦さんだと分かってもらえないケースも珍しくありません。このため妊娠中に産婦人科以外を受診する場合、母子手帳で妊婦さんの健康状態を確認します。
2人目以降の妊娠の際にも、母子手帳は頼れる存在です。1人目と2人目の妊娠であまり年月が経っていない場合でも、前回の妊娠中のことや赤ちゃんの成長について、忘れてしまっていることも多々あります。そんなときに母子手帳を見返してみてください。こと細かに記録をつけておけば、立派な参考書になります。
引っ越しや里帰り出産のときはどうする?
市町村によって母子手帳のデザインや内容は異なりますが、引っ越し・里帰りをした場合でも、引き続き使用可能です。市町村をまたいだ引っ越しであれば、引っ越し先の自治体に妊娠届出を提出する必要があります。母子手帳を持って自治体窓口で手続きしましょう。妊婦健康診査受診票は、引っ越し先では使用できないケースが大半です。未使用分の受診票は、交換手続きが必要になります。
また里帰り出産は一時的なものなので、受診票を交換してもらうことはできません。里帰り出産の健診費用は、一旦全額自己負担で支払うという点にも注意。後日、医療費の領収書を添え、住所地の市役所で払い戻しの手続きをしてください。自治体によっては事前に手続きをすれば、里帰り出産時の受診費用の助成制度があるところもあります。
母子手帳は専用ケースに保管すると便利
母子手帳は妊娠中常に携帯するため、そのまま持ち歩いていると「気がついたらボロボロ」ということもよくあります。最近では、かわいい母子手帳ケースもたくさん市販されているため、活用してみてはいかがでしょうか?
母子手帳ケースは、診察券や保険証、ペンなどが一緒に保管できるようになっている機能的なものが多くあります。活用すれば、受診のたびに忘れ物の確認をする必要がなく便利です。
母子手帳はいつまで使う?
妊娠中から子どもが6歳頃になるまで、母子手帳は比較的頻繁に使用します。小学校や中学校入学時など成長の大きな節目のときには、予防接種の記録を見返すときもあるでしょう。ママのなかには自分が妊娠したときに、パパママの予防接種の記録が必要になって見返したという方も多いのではないでしょうか?
母子手帳を開く頻度は徐々に減るものの、大人になるまで大切に保管しておくことをおすすめします。
父子手帳もある
母子手帳と役割は異なりますが、「父子手帳」と呼ばれるものもあります。自治体が主に発行しており、記載されているのは「パパのための育児ハンドブック」のような内容です。妊娠・出産・子育てはママだけが行うものではありません。パパママどちらも協力し合うために、父子手帳も活用していきましょう。
成長の記録が一目で分かる便利な母子手帳
妊娠・出産・産後、すべての記録がわかると言っても過言ではない「母子手帳」。子どもそれぞれの成長が細かに記載された、世界でひとつの記録手帳です。子どもが大きくなったら、ぜひ一緒に見返してみてください。ママが残したメモから、たくさんの愛情を感じてくれるはずです。