各界の偉人・有名人が人生の指南書として愛読している「孫子の兵法」。このあまりにも有名な古典を、子ども向けに超訳した『強くしなやかなこころを育てる! こども孫子の兵法』を紹介します。監修は、あの齋藤孝先生です!
「孫子の兵法」を知っていますか?
監修 :齋藤 孝
出版社 :日本図書センター
「孫子の兵法」とは、いまから2500年ほど前の中国で生まれた『孫子』という書物に書かれている兵法のことです。
「孫子の兵法」は、最古にして最強の兵法書と言われています。その内容は、戦場での戦い方・軍隊(組織)の在り方など。当時から現代にいたるまで、さまざまな場面で活用されてきました。
古くは、ナポレオンや武田信玄、現代では、ビル・ゲイツ氏や孫正義氏も愛読していることからも、「孫子の兵法」がいかに評価の高いものであるかがわかります。
超有名古典「孫子の兵法」が子ども向けに!
監修は、明治大学文学部教授で、NHK Eテレ「にほんごであそぼ」総合指導などを手がける齋藤孝先生です。
今の子どもの人間関係はとても複雑ですし、理不尽なことにもぶつかるでしょう。そんなとき、この本を開けば、きっと何かしらのヒントを得ることができるはずです。
子どもも大人も楽しめる内容
1つのことばは見開きの2ページで説明されており、原文に沿った書き下し文と、子ども向けの訳(=こども訳)とその解説などが、読みやすく配置されています。
子ども向けとはいえ、読みごたえは十分で、大人でもハッとするような内容もあります。「孫子の兵法」に興味はあるけれど、古典を読むのはちょっと……という方にもおすすめです。
イラストがおもしろい!!
たとえば「明主賢将の動きて人に勝ち、成功の衆に出ずる所以の者は、先知なり。」
情報活用の大切さを説明していることばです。これを、イラストのリスは「過去5年のデータによれば、どんぐりがたくさんおちるのは明日!」と分析しています。毎日のどんぐりデータの集積があればこその予測ですね。
このような感じで、子どもにはわかりやすく、大人もなるほどと感心してしまうユニークなイラストが、24のことばそれぞれに付いています。
子どもにも大人にも、長く使えるお役立ち本
子どもだけでなく、大人のための「孫子の兵法」入門書としてもピッタリです。この本をきっかけにして、「孫子の兵法」のビジネス書に進んでしまう大人が続出の模様です。
「孫子の兵法」には子育てのヒントも!
たとえば、「なにかをはじめるときは、自分が『好きか嫌いか』だけではなく、『有利か不利か』でも考えよう」というこども訳。
子どもが将来に悩んだときなどに、人生の先輩である親から子どもに、ぜひ伝えたい内容ではないでしょうか。
子育ての極意をも諭している、『こども孫子の兵法』、ぜひ子どもといっしょに読んでみてください。