2016年09月05日 公開

郷土色ゆたかな日本の「秋祭り」の由来を知って楽しもう!

食欲の秋、読書の秋など、秋を楽しむ方法はいろいろありますよね。でも、「祭りの国」である日本においては秋はお祭りにとって大切な季節なんです。秋祭りの由来や各地方の特色ある秋祭りなど、秋祭りの基礎知識をまとめてみました!

食欲の秋、読書の秋など、秋を楽しむ方法はいろいろありますよね。でも、「祭りの国」である日本においては秋はお祭りにとって大切な季節なんです。秋祭りの由来や各地方の特色ある秋祭りなど、秋祭りの基礎知識をまとめてみました!

なぜ「秋」にお祭りをするのか?

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神社では秋になると「例祭」を行うところが非常に多いですよね。「例祭」とはその神社にとってもっとも大切なお祭りのことです。これには日本ならではの理由があります。

日本は四季のある国です。冬のあいだ眠っていた命は春になると目を覚まします。田植えをし、夏を無事に越すと、いよいよ秋の収穫です。秋は私たちの命を支えてくれる農作物を収穫する季節です。

日本では昔から「八百万の神」という信仰があり、身の回りの至るところに神様がいると考えられてきました。農作物の収穫も、田や畑を守る神様のおかげだとみなし、収穫を感謝する……その感謝の気持ちを込めて、神様に捧げ物をしたり祝宴をひらいたりしたのが「秋祭り」のもともとの由来なんです。そういった神道的思想が「お祭りをするなら秋がいい!」という価値観に変化し、全国に広まっていったわけですね。

これぞ究極の男祭り!【岸和田だんじり祭】

大阪岸和田のだんじり祭といえばすぐに思い浮かぶのが「やりまわし」です。ケヤキで造られた「だんじり」を狭い路地をすり抜けながら豪快に引き回していきます。曲がり角の建物はこのやりまわしによってボロボロに壊されるとか!

事故も日常茶飯事で、だんじりの上から男衆が地面に落ちたり、巨大なだんじりに挟まれたりして大けがする人が続出します。ときには不運にも亡くなる人まで出るという究極の男祭りです。それでも岸和田の人たちは「だんじりで死ねるなら本望」と口をそろえます。

もともとは京都の伏見稲荷から招き寄せた神様(お稲荷様)に五穀豊穣を祈願するためのお祭りだったといわれています。きっとその当時はおごそかな雰囲気だったと思うのですが、いつ頃から豪快な祭りになったのか興味深いですね。

【岸和田だんじり祭開催地】
大阪府岸和田市内各所(だんじりの曳行ルートについてはHP参照)
【2016年の開催日程】
(試験曳き)9月4日(日)9月16日(金)午後2:00~午後4:00
(宵宮)9月17日(土)午前6:00~午後10:00
(本宮)9月18日(日)午前9:00~午後10:00
【アクセス情報】
南海電鉄 岸和田駅

華麗なスターマインの饗宴!【土浦全国花火競技大会】

花火大会というと夏をイメージしますよね。でも「土浦全国花火競技大会」は毎年10月に開催されます。「大曲の花火」「長岡まつり」とならぶ日本三大花火大会の一つです。

ほかの2つの大会がいずれも8月に開催され、お盆の送り火のような意味合いをもっているのに対し、土浦の花火大会は秋祭りの色彩が濃いお祭りです。

腕自慢の花火職人たちが見事な作品を披露することから、全国から大勢の花火ファンが来場します。なかでも「土浦花火づくし」と呼ばれるワイドスターマインの連続打ち上げは、その圧倒的なスケールで有名です。

【土浦全国花火競技大会開催地】
茨城県土浦市(桜川畔、学園大橋付近)
【2016年の開催日程】
10月1日(土)午後6:00~午後8:30頃
(荒天延期。大会開催の可否については9月30日午前9時に公式HPにて発表)
【アクセス情報】
JR常磐線土浦駅から会場まで徒歩20分(シャトルバス運航あり)

京都の雅な雰囲気に酔う【時代祭】

#時代祭り #京都

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「時代祭」は京都平安神宮のお祭りです。京都のお祭りといえば葵祭や祇園祭が有名ですが、この時代祭は独特の「時代行列」で人気を博している秋祭りです。

はじまりは明治年間で、首都が東京に移ったことを残念に思った有志が、いにしえの京をしのぶ目的ではじめたそうです。明治、江戸、安土桃山と時代をさかのぼりながら、それぞれの時代の衣装に身を包んだ行列がゆっくりと京都の町をすすんでいきます。

毎年、京都の芸妓さん舞妓さんが時代行列に参加するため、それがお目当ての外国人観光客も大勢いるようですよ!

【所在地】
京都市左京区岡崎西天王町
【2016年の開催日程】
10月22日午前7:00スタート
(時代行列は正午頃に京都御所から出発し、午後2:00過ぎに平安神宮へ到着します)
【アクセス情報】
・JR京都駅から市バス5系統または洛バス100号系統乗車、岡崎公園 美術館・平安神宮前下車、北へ徒歩5分
・地下鉄東西線 東山駅 徒歩10分

豪快ド派手な龍踊!【長崎くんち】

「長崎くんち」は長崎市民の守り神である諏訪神社の例祭です。毎年10月7日から3日間おこなわれるこのお祭りは、「長崎の奉納踊り」として国の重要無形文化財に指定されています。

このお祭りでもっとも有名なのが「龍踊(じゃおどり)」。江戸時代、異国との交流の玄関口となった長崎らしく、中国の龍をかたどった人形を激しく揺らして雨乞いや五穀豊穣を天に祈る踊りです。

【所在地】
長崎県長崎市上西山町18−15(龍踊など各種奉納踊りの開催場所はHP参照)
【2016年の開催予定】
10月7日〜9日
【アクセス情報】
路面電車 蛍茶屋行き乗車、諏訪神社前下車

和の情緒いっぱいの秋祭りを楽しもう!

秋のお祭りは本当に多彩ですよね。豊作を神に感謝する儀式が各地の風習に影響されながら変化していったのが日本の秋祭りです。空気も涼しくなり、お出かけにはちょうどよい季節。子どもと一緒に風情豊かな日本の祭りを楽しんでみてくださいね!

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この記事のライター