近年、全国で急速に増加中の子ども食堂。主な目的は家庭での孤食が多い子どもたちに、無料か低料金で共食の機会を提供することですが、多くの子ども食堂は親も参加対象。核家族、ワンオペや一人親家庭の親子が共にリフレッシュできる場としても注目されています。
「子ども食堂」とは?
地域住民などによる民間団体やNPO法人などが運営し、全国に2,200カ所以上あり、最も多いのは東京都で335カ所です(2018年4月現在)。
しかし、「貧困の子どもを救済する食堂」というイメージが強すぎると、本当は困っているのに足を運びにくくなってしまうなどの問題もあり、特に利用条件を限定しない子ども食堂も増加。地域交流や子どもの見守りの場としても親しまれつつあるようです。
子供食堂と連携した地域における食育の推進:農林水産省
広がる「子ども食堂」、全国2286カ所 2年で7倍超:朝日新聞デジタル
子ども食堂の開催場所や頻度は?
子ども食堂の開催頻度は、「月1回程度」 が48.5%がトップとなり、次いで「2週間に1回以上」が24.5%、「週1~2回」は10.9%、「ほぼ毎日」は3.3%です。
また、開催時間は「平日の夜」が55.8%で最も多く、次いで「土日祝の昼」が39.1%、「土日祝の夜」が16.1%と続きました。
農林水産省「子供食堂と地域が連携して進める食育活動事例集」
子ども食堂の利用は子どもだけじゃない!
子ども限定というイメージもありますが、同アンケートによると、8割弱の子ども食堂が、子どもに付き添うパパママも参加対象と回答。
アンケート結果には、まわりに知り合いがいないママや子育ての悩み相談をするママが訪れている実例も紹介されていて、地域で子育てを支える存在も担っているようです。
未就学児を育児中のパパママが、親子で子ども食堂を利用することで得られるメリットを改めて3つご紹介します。
お年寄りや育児の先輩パパママに悩み相談ができる
ゆっくり食事ができる
「普段は、子連れで外食もままならないけれど、子ども食堂なら勇気を出せた」という声も。
知り合いのいない人でも地域とのつながりが持てるようになる
また、「小学生になってから子ども一人で行かせる前に、まずは親子で参加して雰囲気を知り、人とのつながりを作る」という目的で参加される方も多いようです。
子ども食堂では食育にも取り組んでいる
『活動目的として強く意識していること』という設問では、「多様な子どもたちの地域での居場所づくり」がトップとなっています。その他にも「子どもたちにマナーや食文化、食事や栄養の大切さを伝えること 」といった食育も意識している団体が多い状況でした。
困ったときは気軽に利用してみよう
子どもの居場所づくりとして、自治体から補助金が交付されているケースもありますが、多くは、寄付者と地域のボランティアスタッフによって成り立っています。
ワンオペ育児や孤育てなど、ちょっと子育てで辛くなったときなど、まずは一度、親子で気軽に利用してみてはいかがでしょうか?または、何かお手伝いやボランティアでできることもあるかもしれませんよ。