幼少期から異年齢の子どもたちが集まる活動や習い事はいくつかありますが、そこにはどんなメリットがあるのでしょう。スポーツ教室、子ども会、ボーイスカウトを例に挙げ、同年齢のお友達との交流だけでは学べない長所をご紹介します。
年齢差のある子どもと活動するメリット
「見よう見まね」という言葉があるように、年下の子どもは年上の子どもから、遊びかたや他人との接し方など多くのものを観察や経験から学びます。
一方、年上の子どもは、年下の面倒をみたり、教え導く必要性を感じてふるまうことで、責任感や協調性を学びます。どうやって年下の子の面倒をみるか、みんなで楽しく活動するためにはどうしたら良いか、など子どもは自分たちで考え、工夫します。もちろん上手くいくと自信が持て自己肯定感が増してきます。
こうした子ども同士によるコミュニティの形成は、社会性や自主性を伸ばすことにも繋がるのです。
異年齢が集まる活動 1.スポーツ教室
年上の子どもが年下を技術指導したり、全員によるチーム力の底上げをテーマに、年上の子どもが中心となって年下の子どもに働きかけを行います。
年下の子どもたちは、年長者のプレーやふるまいに尊敬の念をもち、自然と他人を敬ったり、お手本として自ら学ぶ姿勢をみせたりします。
特に子ども同士の教えあいは、自分自身の課題の発見や整理にも繋がるので、コーチなど指導者も積極的に推奨します。
技術指導以外にも、挨拶などの礼儀、ケガや他者への配慮など、スポーツを通しての異年齢の活動は多くの成長要素を含んでいるのです。
異年齢が集まる活動 2.子ども会
子ども会では、レクリエーションの内容やお祭りの出し物などを子どもたち自身で企画します。
こうした企画は子ども同士による話し合いなどで決めるのですが、年上の子どもたちが年下の子どもたちを上手くリードし、結論へと導いてくれます。
また、イベント当日には、年長者が年下の子どもが騒いだりしないよう気を配ったり、そんな姿を年下の子どもが見て協力してくれたりします。
大人が注意するより、案外、お兄ちゃんお姉ちゃんの言うことの方が効き目があったりして、微笑ましい姿が見られます。
公益社団法人 全国子ども会連合会
異年齢が集まる活動 3.ボーイスカウト
異年齢が集まる活動における大人の役割
異年齢の縦割り活動の良いところは、子どもがそれぞれ役割を持ち、自主的な活動となる点です。
親など大人は、子どもの自主性を尊重し、一歩引いたところで見守りたいものです。
ただし小さい子どもが危ないことをしたり、いなくなってしまうこともありえます。ですから、子どもに任せつつも、離れたところからしっかり見守る必要があります。
また、環境作りも大人の役割です。
子どもが安心して楽しめるよう、場所を用意したり、夏場の熱中症へのケアや、活動費などお金の管理もときには必要です。
こうした子どもへの援助や環境作りに徹し、決して出しゃばらず、子どもを信じて任せてみましょう。
異年齢の交流を成長へと繋げよう!
子どもを信じ、しっかり見守ることで、子どもの成長に気付く瞬間がきっと訪れます。
それを見逃さず、家に帰ったら、我が子と今日の良かった点を振り返ることで、親子の成長へと繋がるはずです。