2019年01月19日 公開

にんじん離乳食は栄養満点!子どもが食べてくれるポイントも紹介

10倍がゆからスタートする離乳食。慣れてきたら野菜にも慣れさせていきます。彩りも良く、栄養満点なにんじんは離乳食レシピには欠かせません。甘みのあるにんじんは、調理方法次第で離乳食からおやつまで活用できる万能食材。赤ちゃんの食が進む離乳食作りのポイントをご紹介します。

10倍がゆからスタートする離乳食。慣れてきたら野菜にも慣れさせていきます。彩りも良く、栄養満点なにんじんは離乳食レシピには欠かせません。甘みのあるにんじんは、調理方法次第で離乳食からおやつまで活用できる万能食材。赤ちゃんの食が進む離乳食作りのポイントをご紹介します。

にんじんが離乳食に最適な理由

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加熱することで甘みが増すにんじん。離乳食初期から積極的にとりたい緑黄色野菜のひとつです。赤ちゃんの味覚を育て、胃腸の調子を整える効果も期待できます。

栄養

にんじんの持つ主な栄養素は三つです。

1.βカロテン(ビタミンA)
強い抗酸化作用のある栄養素です。βカロテンは加熱処理することで体内吸収率がアップします。また、βカロテンは小腸で吸収される際に、ビタミンAに変わります。皮膚や粘膜の新陳代謝を促進し、免疫力を高める効果があり、がん・老化の予防効果も注目されています。

2.食物繊維
胃腸の調子を整え、腸内をきれいにするはたらきがあります。消化器官の未発達な赤ちゃんは、ミルクから離乳食の移行期に便秘になることも。にんじんをとることで腸が刺激され、便通が良くなります。

3.カリウム
余分な塩分を排出し、血液の循環をスムーズにします。

作りやすさ

よく洗ったものであれば、皮ごと食べられるにんじん。皮をむく場合も凹凸が少ないので手早くむけます。

にんじんは、調理のしやすさが離乳食向き。スティック上に切って茹でる、すりおろして加熱調理する、柔らかくなるまで加熱して裏ごしするなど、少ない調理手順で離乳食が作れてしまいます。

食べやすさ

生で食べても甘みを感じるにんじんは、加熱することで甘みが増し、野菜の旨味を感じることができます。加熱時間によって簡単に固さを変化させることができるので、離乳食に取り入れやすい食材です。離乳食の進み具合に応じて固さを変えて、歯ごたえを感じさせることができるでしょう。

保存

丸ごと保存する場合は、葉を根元から切り落とし、新聞紙などでくるんで冷蔵庫で保存します。寒い季節であれば、冷暗所に新聞紙にくるんで保存しても良いです。冬場であれば2~4週間、夏場は1~3週間は持ちます。

切る・皮をむくなどしたにんじんはラップでぴったりくるんで冷蔵保存。3~4日以内に使い切ります。切って加熱したにんじんは冷蔵保存で1週間、冷凍保存で1カ月程度保存可能です。

ただし、赤ちゃんはまだ消化不良も起こしやすくて免疫力も低いです。離乳食に使う場合は、その日のうちに食べるものは冷蔵し、再加熱でも大丈夫ですが、次の日以降使うものは冷凍し、1週間以内に使い切りましょう。食べ残しはもったいないですが、廃棄しましょう。

にんじんの離乳食はいつから食べられる?

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生後5~6カ月の離乳食初期から食べられます。10倍がゆに慣れてきたら、柔らかく加熱したにんじんをすりつぶしたペーストから与えましょう。

ミルク・母乳から移行したばかりの赤ちゃんの消化器官はまだまだ未熟です。よく食べるからといって、たくさん食べさせたり、大きめのものを与えたりするのはNG。吐き戻し・消化不良につながります。

下ごしらえが食べてくれる重要ポイント

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にんじんを離乳食メニューに加えてみたけれど、「食べが悪い、出してしまう」という子もいるのではないでしょうか。

もしかしたら赤ちゃんの咀嚼・消化器官の成長ににんじんの固さ・大きさが合っていないのかもしれません。赤ちゃんの月齢だけではなく、個人の成長に合わせた下ごしらえで、食欲アップを目指しましょう。

期間別にんじんの下ごしらえ

にんじんは皮付近の栄養価が高いので、できるだけ皮は薄くむくのがおすすめです。

・離乳食初期(生後5~6カ月)…輪切りにして柔らかく加熱後、すり鉢・裏ごし器などでペースト状にする。
・離乳食中期(生後7~8カ月)…柔らかく加熱後粗めにつぶす、あるいは2~3mmのみじん切りにする。
・離乳食後期(生後9~11カ月)…バナナくらいの固さに加熱して、4~7mm角または、7mm~1cm×3~4cmの細いスティック状にする。

にんじんの加熱方法

・手軽に電子レンジで加熱
にんじんを乱切り・厚めの輪切りにして耐熱皿に入れます。水を少々加え、ラップをして600Wで2分程度加熱しましょう。

・鍋でゆでる
にんじんを厚さ1cm以下の輪切り、またはいちょう切りにして、熱湯で8分程度柔らかくなるまで茹でます。

・炊飯器で蒸し煮
中くらいまでの大きさなら丸ごと、大きめの場合は半分に切りひたひたの水を入れます。白米モードで炊けば完成です。他の野菜と一緒に炊いてもOK。残った汁は野菜スープとして使えます。

離乳食 初期のメニュー

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【基本のにんじんペースト】
多めに作って冷凍しておけば、使う分だけ解凍が可能。そのまま食べる、おかゆに混ぜる、スープにするなど毎日大活躍するにんじんペーストです。

・材料
にんじん

・作り方
1.にんじん1本は薄く皮をむいて、乱切り・厚めの輪切りにします。

2.耐熱皿ににんじんと水少々を加え、電子レンジ600Wで2分加熱。

3.すり鉢・裏ごし器などを使いペースト状にします。フードプロセッサーがあればさらに時短できます。

4.製氷皿・離乳食用小分けトレーなどにペーストを入れて、冷凍庫へ。
※1週間以内に使い切るようにしましょう。

離乳食 中期のメニュー

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【にんじんと大根のスープ】
親子で一緒に食べられる取り分けレシピです。赤ちゃん用には調味料なしで、パパママにはコンソメスープで味付けします。

・材料
にんじん 2本
大根 200g
牛乳 200cc

・作り方
1.にんじんは薄く皮をむいて、乱切り・厚めの輪切りにし、耐熱皿に入れて水少々を加え、電子レンジ600Wで3分30秒加熱。

2.すり鉢・裏ごし器などを使い粗くつぶします。

3.大根は皮をむいてみじん切りに。耐熱皿に入れて水少々を加え、電子レンジ600Wで1分30秒加熱します。

4.鍋に牛乳を入れて沸騰させ、2,3を加えて10分程度煮込んだらでき上がり。

※大人用はコンソメスープ、こしょうで味を調えてください。生クリームを添えてもコクが出ておいしいです。

離乳食 後期のメニュー

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【にんじんケーキ】
卵不使用、ホットケーキミックスで簡単に作れるにんじんケーキ。おやつにはもちろん、主食にもなります。忙しいパパママに嬉しい火加減の心配がない炊飯器で炊くケーキです。

・材料
にんじん 1本
ホットケーキミックス 200g
牛乳 80cc

・作り方
1.にんじんは薄く皮をむいて、おろし金などですりおろします。

2.ボールにホットケーキミックス・牛乳・1を入れてよく混ぜてください。

3.炊飯器に2を流しいれて、底面を下に軽くたたきつけて、気泡を抜きます。

4.炊飯ボタンで加熱します。炊飯が終了したら、木べら・皿を使って裏返します。

5.再び炊飯します。炊飯終了後、竹串を生地に刺して焼けているか確認しましょう。

6.ラップをふんわりかけて粗熱を冷ましたら完成です。

※すぐに食べない場合、保存する場合はラップでくるんで冷蔵保存します。

にんじんを使った離乳食で味わう喜び・噛む楽しさを

まっさらな赤ちゃんの味覚を正常に育てていくためにも、離乳食の味付けは不要です。

赤ちゃんはゆっくり咀嚼し、口の中に食べ物をとどめておくことで、食材の旨味を感じています。加熱・咀嚼によって甘みが増すにんじんは、赤ちゃんのゆっくり食べにぴったり。

また加熱時間・切り方を変えることで、成長に合った食感にすることができます。にんじんを使った離乳食で、味わう喜び・噛む楽しさを実感できるでしょう。

育児書どおりに離乳食が進まなくても大丈夫です。パパママが笑顔で口に運んでくれることが、「食事の楽しさ」を感じることにつながります。

校閲:管理栄養士、離乳食アドバイザー:八木沢秀美
※Instagramもやっておりますので、よろしければご覧ください
https://www.instagram.com/yagisawa_hidemi

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この記事のライター

AOTANAOAO
AOTANAOAO

2015年よりライターと鞄・アパレル雑貨メーカーのWEBモデルの仕事をしています。Chiik!!では幼稚園入試、英語学童、インターナショナルスクール、親子で作れる知育玩具などの記事を執筆。 教育・健康・レジャー・ファッションなど、「日常生活がより豊かに楽しく送れる」ような情報記事を書いております。