文字のない絵本は、読み手の想像力をかきたてます。読み聞かせが好きな子はもちろん、読み聞かせが苦手な子も惹きつける魅力を持っている文字のない絵本。今回はそんな絵本の中からパパママにもオススメできる5冊を選りすぐってご紹介します。
美しい映像のような絵本『あかい ふうせん』
著者 :イエラ・マリ(作)/渡辺茂男(解説)
出版社 :ほるぷ出版
主人公は、「赤い風船」です。
フワフワと白いページに浮かんだ赤い風船はやがて、地に降りて花やリンゴ、または傘などに変化していきます。
その様子が、まるで映像を見ているかのような鮮やかさで、目に飛び込んできます。
グラフィック・アーティストである著者・イエラ・マリ氏ならではの映像美あふれる美しい一冊。
きっと、お子さまも素敵な物語を想像してくれることでしょう。
積み木でできるのは?『なんにかわるかな?』
著者 :パット・ハッチンス(作)/石竹光江(解説)
出版社 :ほるぷ出版
木彫りの2人の人形が、積み木を使っていろいろなものを作っていく物語です。
家や消防車、船やトラック、電車とページをめくるたびに変身していく積み木に、次は何ができるのかワクワクしながら読み進めることができます。
文字のない絵本の読み聞かせをどうしたらいいのかわからない方には、解説がついているのでオススメですよ。
命の息吹を感じる『にわとり と たまご』
著者 :イエラ・マリ(作)/エンゾ・マリ(作)
出版社 :ほるぷ出版
主人公のニワトリがたまごを産み、やがてひよこが孵るまでを描いた絵本です。
印象的な構図と力強い色彩が作り出す独特の世界は、どこまでもシンプルで、暖かい命の息吹にあふれています。
ニワトリの足のアップからはじまるこの物語は、イタリアの人気絵本作家イエラ・マリとデザイナーのエンゾ・マリご夫妻の手によるもの。
繰り返されていく命の連鎖。
ニワトリが先か?たまごが先か?
そして、最後にたどり着いたのは?
見て聞いて、そして心で感じる……命をテーマにした絵本です。
圧巻の冒険ファンタジー!『漂流物』
著者 :デイヴィッド・ウィーズナー(作)
出版社 :BL出版
主人公はひとりの男の子。
ある日、浜辺に漂着した古いカメラを拾った彼がそのフィルムを現像してみると、そこに写し出されていたのは想像もできない海底の世界!
細部まで書き込まれた美しいイラストが作り出すのは、リアリティあふれる、でもどこかユーモラスな想像の世界です。
文字がないにも関わらず、物語りに引き込む手腕はさすがというしかない2007年のコールデコット賞受賞作品。
あたりまえの日常からはじまる、ファンタジー&冒険の物語。子どもだけではなく、大人も楽しめるエンターテイメント絵本です。
冒険物語『ジャーニー 女の子とまほうのマーカー 』
著者 :アーロン・ベッカー(作)
出版社 :講談社
主人公の少女が、ある日手にした赤いマーカー。そのマーカーで壁にドアを描くと、本物のドアがあらわれて……。
そこからはじまる、壮大な冒険の物語です。
繊細で美しいイラストが誘う、ファンタジーあふれる冒険の旅はドキドキ・ワクワクがいっぱい。
まるで映画を見ているようなスケールの大きさを感じさせる大絶賛のベストセラー絵本。
大人から子どもまで、年齢を問わずに楽しめる一冊です。