フランスではこれまで産後すぐに赤ちゃんの独立した部屋でひとり寝させるのが一般的でした。パパママと一緒に寝るのはよくない!とまで言われてきました。最近ではその事情も少し変わってきているようです。フランスの育児サイトで紹介されている最新の赤ちゃんの寝かしつけ事情を現地ライターがご紹介します。
添い寝に抵抗があるフランス人?
これまで添い寝は、赤ちゃんの眠りのサイクルを乱すものとして批判されてきました。
ボストン子供病院のRichard Ferber氏によって提唱された、いわゆる「Ferberメソッド」の影響が強いようです。
また、赤ちゃんと添い寝するのは夫婦生活を妨げる、という指摘もあります。フランスでは病院でも、いかに産後の夫婦生活を活発にさせるかアドバイスするくらいですから、これは重要なポイントだと言えます。添い寝の批判としてよく挙げられるのが、パパがひとりで寂しくなってしまう、というのもフランスらしいですね。
6ケ月までは同じ部屋で寝てもいい?Cododo(コドド)とは
育児サイトではなんと、「中国、日本、スウェーデンでは添い寝が普通!」なんて記事が話題です。これまでひとり寝が当然だっただけに、ママと赤ちゃんの絆を深める方法としてこの「Cododo(コドド)」、Co(一緒に、という意味)+Dodo(フランス語でねんね)が見直されてきているのです。
そこで最近フランスでも人気なのが、添い寝型にできるベビーベッド。赤ちゃんの安全を見守り、授乳も簡単にできつつ、時が来たらひとり寝に移行できるのが人気の理由です。
では、ひとり寝に移行する「時」とは?やはり最大6ケ月でひとり寝に移行させるのがおすすめされています。
6ケ月を過ぎたら?ひとり寝のメリット
また、ママ・パパがゆっくり寝られる時間を確保できるのも大きなメリットですね。ひとり寝を始めてしばらくは、当然30分から1時間泣くと言われていますが、一週間もすると慣れて、4時間くらいは寝てくれるようです。
フランス式!ひとり寝テクニック
昼と夜の区別をはっきりさせてあげましょう!
授乳も日中を中心にしましょう。お乳を欲しがって泣き始める前に授乳できるように、赤ちゃんがみせるサインを見逃さないようにしてください。
生活騒音は抑える必要がありません。音楽などをかけましょう。
逆に夜は、部屋を暗くし、静かにしましょう。
寝る前に揺すってあやしたり、寝かせるために授乳したりするのは、おすすめされていません。
みんなに「おやすみ」!
そして絵本を読んであげたり、童謡をゆっくり歌ってあげましょう。
泣いてもそのまま…
どんなに泣いても、優しくさすってあげたり、顔を見せてあげたりするだけにするのがポイントです。ここで授乳したり、抱き上げるのは禁止だそうです。
(ちなみにフランスでは出産後2〜3ケ月で母乳をやめてしまうママが多いです。)
それでも、なかなかひとり寝をさせられないママに!
とはいえ、6ケ月でひとり寝は難しいな、と思う日本のママにおすすめなのが、上の写真のような部屋。
フランスでもパリなど物価の高い都市部では、なかなかこども部屋を作ってあげるのが難しいのも現実です。そんな家庭のために、こんな解決策が紹介されていました!パパ・ママと部屋を共有しつつ、ひとり寝感覚も養える部屋づくり。あくまで親のプライベートも守りつつ、お部屋を共有できます。
著者:パメラ・ドラッカーマン(著)/鹿田 昌美(訳)
出版社:集英社