夏に開催されるイベントの代表と言えば「夏祭り」ですよね。さまざまな屋台が立ち並び、花火も打ち上げられる楽しい催しですが、昔から受け継がれてきた大切な伝統行事でもあります。そこで今回は、夏だからこそ読んでみたいオススメの「夏祭りの絵本」を5冊、ご紹介します。
ほのぼの!わにちゃんシリーズ『わにわにのおでかけ』
著者 :小風 さち(文),山口 マオ(絵)
出版社 :福音館書店
暑い夏の夜、なかなか寝付けないワニの「わにわに」は、ふと家の外から聞こえるたくさんの足音に気付きました。好奇心に勝てないわにわにが、足音の主たちの後をついていくと、そこに広がっていたのは……。
優しいタッチのイラストと分かりやすい文章が描き出す、ワニの「わにわにシリーズ」の第3作目です。
きっと子どもたちも、この第3作ではじめて外の世界に足を踏み出した「わにわに」といっしょに、展開される祭りの光景にドキドキと心を躍らせることでしょう。
ほのぼのとしたキャラクターが魅力的なこの作品。寝付けない夜の読み聞かせに、オススメの一冊です。
楽しいお祭り満載!『パオちゃんのなつまつり』
著者 :なかがわ みちこ
出版社 :PHP研究所
ぞうのパオちゃんが主人公の大人気絵本、「パオちゃんシリーズ」の第21作目です。
今作はお友だちといっしよに町の夏祭りにでかけたパオちゃんの様子が明るく優しいタッチのイラストで描かれています。
夏祭りの会場では、焼きそば・焼きトウモロコシ・わたがし・金魚すくいなどのたくさんの屋台が立ち並んでいて、わたがしを食べて口の周りを真っ白にしてみたり金魚すくいに挑戦してみたりと、楽しいお祭りの要素がたくさん詰め込まれたこの作品。夏祭りを知るにはうってつけのオススメの一冊です。
関西弁の魅力『なんででんねん天満はん 天神祭』
著者 :文 今江 祥智,絵 長 新太
出版社 :童心社
大阪の天神祭の夜、全国各地から集まった天神さまが、それぞれの「お国言葉」で話し合っています。それを見た少年が、祭りの由来を尋ねると……。
日本三大祭のひとつ、大阪の天神祭の夜を描いた情緒あふれる作品です。温かみのある関西弁の文章と、美しいイラストのコンビネーションが作り出す日本伝統のお祭りの世界。
読んだ後に元気になれるような、関西弁の魅力がたっぷり詰め込まれた楽しい絵本です。
迫力満点!伝統を知る絵本『祇園祭 新版』
著者 :田島 征彦
出版社 :童心社
今から100年以上も昔、京の都ではやった「はやりやまい」。この病気を鎮めるために人々は神様に祈りを捧げ、亡くなった人々の魂を慰めるために祭りをはじめたのでした……。
祇園祭の由来や歴史が迫力満点の大画面で描かれている、第6回世界絵本原画展金牌受賞作品の復刻版です。
日本の祭りの真髄がここにあり。大切に受け継がれてきたお祭りの伝統が、ひしひしと伝わってくる絵本です。
四文字熟語でワクワク!『えんにち奇想天外』
著者 :斎藤 孝
出版社 :ほるぷ出版
子どもたちがおじいちゃんと一緒に縁日に出かけるストーリー展開の物語ですが、その会話が「五臓六腑にしみるねー」など、四字熟語で構成されたユニークな絵本です。
「え? まだ四文字熟語は難しいんじゃ?」と思われるかもしれませんが、口に出してみるとこれが意外に楽しいのです。
巻末には、使用された四字熟語の解説も掲載されているので、解説を読みながら話を膨らませることができます。
お子さまから「ごぞうろっぷにしみるねー♪」などと、かわいらしい言葉が飛び出すかもしれませんよ。
日本伝統の夏祭りに触れ、その精神を感じ取ろう!
夏祭りの楽しさを味わいながら、日本伝統の夏祭りの精神に触れるために、ぜひ絵本を活用してみてくださいね。