細い棒1本で立っているのに、左右に揺らしても倒れない「やじろべえ」。子どもの「なぜ?どうして?」を引き出す知育玩具としてもおすすめです。やじろべえの作り方はとても簡単。幼児も一緒に作れて、すぐに遊べる3種のやじろべえの作り方をご紹介します。
やじろべえが倒れない理由
やじろべえが倒れない理由は、「そこで支えるとつり合いがとれる点=重心」が「真ん中の支える棒=支点」より下にあるからです。やじろべえが止まっているとき、重心は支点の真下になります。そして揺れている間も重心が支点より下にあれば、倒れることはありません。
左右のおもりを揺らすことで、右に傾いた時には左に重力がかかり、左に傾いた時には右に重力がかかります。つまり傾くと同時に反対側に傾く力が働くことに。片方に力が働けば、それを打ち消す力が反対側から生まれるためつり合いがとれ、倒れないのです。
手作りやじろべえが完成したら、両側のおもりの重さ・高さを変えたり、腕の長さを調整して重心を変えたりと、「動きの変化」を見る遊びをしてみましょう。やじろべえでのつり合い遊びは、小学校高学年に学習する「重心・支点・力点・作用点」の先取り体験学習になります。
昔懐かしい「どんぐりやじろべえ」
・どんぐり 3個
※今回は丸いクヌギのものを使います。コナラ・マテバシイ・シラカシなどの縦長どんぐりでも構いません。
・つまようじ1本
・竹串2本
・きり
・マーカーペン
・工作用ボンド
どんぐりの殺菌方法
どんぐりの中には、かなりの確率で白い虫(ゾウムシの幼虫)が入っています。後日にょろにょろ這い出てくることを防ぐためにも、熱湯or冷凍殺菌を行いましょう。
【熱湯殺菌】
熱湯でどんぐりを茹でます。小さいもので3分程度、大きいもので5~6分が目安です。茹ですぎると皮が破れるのでご注意ください。茹でたものを2、3日乾燥させれば完了です。
【冷凍殺菌】
どんぐりをジップ付きビニール袋に入れて、冷凍庫で2~7日間凍らせたあと、2日ほど乾燥させます。
作り方
2. 真ん中になるどんぐりの「固い部分の中心」にマーカーペンでしるしを付けてから、きりで穴を開けましょう。その穴に工作用ボンドを先端につけたつまようじを差し込みます。
3. おもりとなる2個のどんぐりも同様に、「固い部分の中心」にマーカーペンでしるしを付けてから、きりで穴を開けてください。
5. 2の真ん中のどんぐりにマーカーペンでしるしをつけて、竹串を刺す穴を開けましょう。やや下方に穴を開けるとバランスが良くなります。
6. 5のどんぐりの穴に、工作用ボンドを先端につけた竹串を差し込んだら完成です。
1歳児にも作れちゃう!簡単ねんどやじろべえ
・粘土
※安全性の高い食品由来のものがおすすめです。アレルギーにご注意ください。
・上画像のようにゆるいカーブ形状の小枝 2本
作り方
2.おもりとなる球体を2個作り、両腕の先端につけたら完成。粘土なので支点の位置・粘土の大きさを自由に変えられます。
刃物を一切使わず、粘土を丸めてつけるだけのやじろべえです。小さな子どもにも簡単に作れますが、誤飲事故防止のため必ずそばで見守りましょう。
キラキラ可愛いビーズやじろべえ
※支点・おもりとなるビーズは大きめのものがおすすめです。今回は4mmと10mmパールビーズを使用。パール・スワロフスキー・チェコなどを使うとオブジェっぽくなります。
・ワイヤー
※今回は#28=約0.35mmのものを使いました。
・ニッパー
・やっとこ
作り方
2.支点となる大き目のビーズを真ん中に通し、やっとこを使ってワイヤーをねじり固定。
3.やじろべえの両腕になるように左右のワイヤーをカーブさせます。
5.おもりビーズに通したワイヤーをニッパーでねじって、おもりビーズを固定します。あまったワイヤーをほかのビーズにくぐらせれば完成です。なおニッパーややっとこを用いた作業は、パパママがやってあげてください。
やじろべえで発見しよう
おもりの位置・重さ・大きさを変える、腕の長さ・湾曲具合を変えたやじろべえを作る……。パパママも一緒に試行錯誤して遊ぶことで、子どもの推理力・思考力アップも目指せますよ。