保育参観を楽しみにしていたのに、当日、子どもがグダグダで全然ダメだった~!なんてことないですか?今回は、親子参加の園行事でよく見かける子どもたちの姿と、子どもたちの心の中を考えていきたいと思います。
園行事、パパママと一緒で楽しみだったはずが……
保護者参加の園行事、たとえば保育参観や運動会、誕生日会などいろいろありますよね。でも、楽しみだったのに子どもがグダグダで全然ダメだった~!(泣)……なんてことないですか?
ある!ある!ある!大合唱できるぐらい、お子さんのあるあるですよね~。
今回は、パパママと一緒に楽しむ園行事でよく見かける子どもたちの姿と、子どもたちの心の中を考えて行きたいと思います。
最近の保護者参加の行事、園によっていろいろな形がありますが、グダグダのお子さんと困り果てている親御さんという姿は、どこの園でもよく見かけますよね。
この状況をどうにかしたいと、一生懸命お子さんを焚き付けようとするパパママ。親の心子知らずで、ごねて引っ付き虫の子どもたち。
親御さんは、この状況にいたたまれない気持ちなんだろうな……。いえ、私たちだって申し訳なさそうなご両親の姿はいたたまれないんですよ。できればお子さんの普段に近い姿を見て欲しいですから。
でも保育者的には、「そんな姿はまあ仕方ない、仕方ない。そんなものよ(笑)」ぐらいにしか思ってません。まだ、お子さんがその段階に至っていないだけ、ペースは人それぞれ。だから、あんまり気になさらずに。
多分、きっと子どもの心の中はこんな感じ
多分、多くの子どもたちの心の中はこんな感じ。あくまで私個人の体感と推論ですが(笑)
【1】パパママと一緒でうれしい
【2】一緒だから甘えたい
【3】でも園なので、ちょっと複雑
【3】の「ちょっと複雑」の部分が、ポイントで子どもたちの行動に関わってきます。
まず、この「パパママと一緒にいる園という場所」がイレギュラーなわけです。「いつも来てる保育園でしょ?」と大人は思ってしまいがちですが、子どもにとっては大違い!
だって、いつもは外の顔でいる場所。なのに、今日はパパママと一緒!存分に甘えたいのに、ここは園。ええ、もちろん先生たちとのお約束だって覚えてます(頭のホンの片隅だけど)。カッコいいとこを見てほしい。だが、しかし今は甘えたい!ねえ、お家のボクと保育園のボクどっちの顔でいればいいの!?って感じです。
パパママと一緒でうれしい!……が先に立つと調子ノリノリ。パパママに甘えたい!に天秤が傾くとベッタベタ。どちらの方向にしようか決めかねていると、グダグダ。そこを「ちゃんとしなさい」と気持ちを引き離そうとされて、「グズグス、エーン!」という姿に……(笑)
そもそも、いつもの園ではないのですから(できるだけ普段の姿が見えるように工夫はしているのですが)、「普段通りの姿を見せて~」というのも、子どもにとっては難しいことなのです。
しかし、気にしないでと言われても気になるし、グズグスにならずに過ごしているお子さんもいるなか、わが子に何も対処しないのはちょっと……と思いますよね。そして何よりせっかくの機会、もったいない!と私は思います。
ちょっと方向性を変えてみよう
そこで「子どもを見る」というスタイルを忘れて、パパママも「一緒に行う」という方向性に変えてみましょう。
お子さんからしてみれば、せっかくパパママと一緒なのに、「一人でちゃんとやって!」という態度をとられたら、引き離された気持ちになります。また、そんなふうに思う大人に子どもは敏感です。
安心感がなければ、はじめの一歩は踏み出せません。「ママ、○○ちゃんと一緒にやってみたい、一緒にすると楽しいね」と態度と言葉で伝えていきましょう。
そういう機会が重なっていくと、お子さんの姿が変わってきます。「あれ?ママが一緒ならやってみようかな」って思えるようになってきます。
お子さんの性格によっては「ママ、こんなことやったことないなあ。わからないから、○○ちゃん教えて!」というアプローチもよいかもしれません。 聞くことは「○○って、どこにあるんだっけ?」など、園の中についてでもいいですよ。「ママが知らないなら、私が頑張らなきゃ!」とスイッチが切り替わることもあります。
お子さんの調子が良くなってきても、「一緒に」を忘れないでくださいね。普段にはない、お子さんと一緒にいる時間を楽しんでください。
いつか、必ず!を信じて
今はグダグダかもしれないけど、また次の機会があります。親御さんは、今後もいたたまれないこともあるかもしれないけど、園行事はお子さんの今の姿を見つめる絶好の機会。「子どもと一緒に楽しもう!」の気持ちで、ぜひ参加してみてください。
もちろん、保育者へのご相談は随時受付中。私たち保育者もこんなことを心配してるというパパママのことを知るきっかけにもなるので、ご相談はありがたいです。
すぐに……というわけにはいかないけれど、いつかきっと、必ず「パパママ、そこで見ていて」という日がきますよ。