親世代では懐かしさも覚える幼年童話の世界。どの本も個性的で魅力あふれるキャラクターが大活躍する楽しい物語ばかりです。本好きな子に限らず、年中さんくらいから読み聞かせしてみてはいかがでしょう?今回は、昔懐かしいオススメの幼年童話4選をご紹介します。
自分探しの旅へGO!『ふらいぱんじいさん』
著者 :神沢利子(作)/堀内誠一(絵)
出版社 :あかね書房
主人公は年季が入った真っ黒な「ふらいぱんじいさん」。
お日様みたいな目玉焼きが得意だった「ふらいぱんじいさん」ですが、新しい目玉焼きなべがやってきたから大変です!
お役御免になってしまい、涙にくれながら玉ねぎを炒めていたじいさんは、ゴキブリのアドバイスで新天地を求めて旅にでることに。
木々の生い茂るジャングルや広く深い海など、「ふらいぱんじいさん」の冒険する様子が、シンプルな文章とのびのびとしたイラストで描かれています。
ドキドキ・ワクワクの冒険物語の末にはホッとする結末も待っていて、楽しい読後感を得ることができますよ。
こぎつねとバケツの日々『きいろいばけつ』
著者 :もりやまみやこ(作)/つちだよしはる(絵)
出版社 :あかね書房
子ぎつねが橋のたもとで黄色いバケツを見つけたことからはじまる、子ぎつねとステキな黄色いバケツの濃密な日々。
子ぎつねは1週間たっても持ち主が現われなければ、バケツを自分のものにしようと考えますが……。
黄色いバケツを拾った子ぎつねのドキドキする気持ちや、不安や喜びなどの心の動きが優しいタッチのイラストで描かれています。
だれにもある特別な物への思い入れ。バケツがどうなったかという結果よりも、バケツと過ごしたドキドキの連続の時間が子ぎつねにとっての宝物なのだと教えてくれる作品です。
なぜ?がたくさん!『くまの子ウーフ』
著者 :神沢利子(作)/井上洋介(絵)
出版社 :ポプラ社
遊びが大好き、食べるのが大好き、考えることが大好き! 好奇心旺盛な「くまの子ウーフ」が主人公の物語です。
ウーフの「なぜ?」「どうして?」は子どもたちが抱く疑問そのもの。
子どもたちもウーフと一緒にいろいろなことを深く考える……そんなきっかけになってくれる作品です。
お料理の豆知識!『こまったさんのスパゲティ』
著者 :寺村輝夫(作)/岡本颯子(絵)
出版社 :あかね書房
スパゲティを作ろうとしていた主人公の「こまったさん」が、読んでいた本の中に入ってしまう……という奇想天外なできごとからはじまる、ドキドキ・ワクワクのお料理冒険譚です。
「トマトは湯剥きすると、皮がきれいにむける」などのお料理の豆知識が本を読んでいるうちに自然と理解できてしまうお役立ちの一冊。
パステルタッチのイラストもきれいでかわいらしく、物語りに花を添えています。
子どもだけではなく大人も楽しめる作品です。