雪が降り積もる冬の季節に合う日本の童謡。曲を聞けば白銀の寒い風景が浮かぶだけでなく、日本語の温かさや人々の温もりを感じられます。そんな子どもと一緒に歌える、冬のクリスマスやお正月などのイベントにピッタリの曲と、野山のキツネを描いた作品をご紹介していきます。
冬山のかわいいキツネの物語「こぎつねこんこん」
こぎつねコンコン山の中~≪童謡≫
実はドイツではまったく歌詞が違っています。タイトルも日本語に訳すと「キツネよ!おまえはガチョウを盗んだね」で、狩りをして捕まえたガチョウがキツネに盗まれるというビックリしてしまう内容です。
一方、童謡として日本で親しまれている「こぎつねこんこん」は、勝承夫によって作詞され、1947年に音楽の教科書に載りました。かわいい子ギツネが、秋から冬にかけて楽しく遊んでいる様子を描いています。お化粧をしたり「もみじのかんざし」をつけたりと楽しい山々ですが、冬にかけては「きれいな模様の花もなし」と、少しさみしげな冬山の様子も描写されています。
ポップでキュートなクリスマスソング
あわてんぼうのサンタクロース (童謡)
冬のクリスマスの時期に「あわてんぼうのサンタクロース」がみんなにプレゼントを届けようとするが、えんとつから落ちたので真っ黒になってしまいます。ポップな曲調に合わせて鈴やタンバリンを鳴らし、楽しく踊りながら家族みんなで聞きたいクリスマスソングです。
男の子にも女の子にも歌って欲しい「お正月」
お正月〜おしょうがつ〜童謡
曲は1番の歌詞が記憶に残りやすく「たこあげて こまをまわして」という内容のため、男の子向けと思われがちです。しかし「まりついて おいばねついて」とあるように、2番は女の子向けに作詞されています。
歌詞だけでなくメロディーも新年を迎える楽しい雰囲気が出ており、お正月にはお子さまと家族みんなで歌える名曲です。
日本の冬の景色を歌う「冬景色」
文部省唱歌 冬景色
歌詞の1番は初冬の緊張感を感じる水辺の朝、2番は田園の昼、3番は2番から一転した厳しい里の夕方を歌っています。
ちょっと難しい表現の歌詞ですが、言葉の意味を噛みしめながら口ずさみたい童謡ですね。
(歌詞)
1.さ霧消ゆる 湊江(みなとえ)の
舟に白し 朝の霜
ただ水鳥の 声はして
いまだ覚めず 岸の家
2.烏(からす)啼(な)きて 木に高く
人は畑(はた)に 麦を踏む
げに小春日の のどけしや
かへり咲(ざき)の 花も見ゆ
3.嵐吹きて 雲は落ち
時雨(しぐれ)降りて 日は暮れぬ
若(も)し灯火(ともしび)の 漏れ来(こ)ずば
それと分かじ 野辺(のべ)の里