よくも悪くも、子どもは周囲の友だちから影響を受けやすいもの。これをピア効果といいます。親が子どもをいい学校に入れたい理由のひとつであり、学ばせる環境を選ぶ重要な判断材料になるでしょう。学力や生活面など、友だち同士で力を伸ばし合う教育メソッドをご紹介します。
ピア効果とは?
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「ピア効果」とは意識の高い仲間のなかで互いに切磋琢磨し、お互いの行動や能力に影響を与えることを言います。もともと「ピア(peer)」は、同級生や仲間という意味の言葉。ピア効果ではひとりよりも仲間と一緒に取り組むことで、個人はもちろん全体の成果があがると期待されています。
「賢い子と友だちに」という昔からある親の希望も、ピア効果への期待のあらわれでしょう。スポーツに関しても技術の向上には、いいライバルが欠かせません。
ピア効果は学力や生活面に表れる
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ピア効果は生活面はもちろん、学力にもあらわれます。まず学力を高めたいと思うのであれば、勉強への意欲が高い塾や進学先を選びましょう。そこに集まる子どもたちは互いを刺激し合い、個々のレベルとともに全体の学力を上げていくことが期待できます。同等または目標とする具体的なライバルがいれば、なお意欲を刺激するでしょう。
また勉強への意欲や活気がある学校・学級のなかではピア効果が働き、子どもの行動に影響します。子どもたちは道徳的な振舞いや社会性を、共感できる仲間とともに学んでいけるのです。
子どもの能力に合う場であることも重要
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ピア効果を狙うなら子どもと同じくらいか、少し上のレベルの環境がおすすめです。やみくもにレベルが高い環境に子どもを入れても、ピア効果は期待できません。学力の高い塾や学校に入れても、能力に合っていなければ子どもは劣等感を抱いてしまうでしょう。
逆にレベルの低い環境に置かれたことで、向上心をなくすケースにも注意が必要です。慢心し、周囲を見下すような態度につながってしまいます。ピア効果では子どもが圧倒されず、そして能力に合う場でもあることが重要です。
家庭でも取り組める教育メソッド
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ピア効果は家庭でも取り組める教育メソッドです。兄弟姉妹間では、下の子が上の子を真似することがよくあります。勉強においては、上の子が勉強をがんばる姿を見せれば下の子の刺激になるでしょう。兄弟姉妹で同じスポーツに取り組み、切磋琢磨する姿も見られます。
もちろん親の姿からもピア効果を期待できるでしょう。「本好きな子に」と望むのであれば、親が読書を習慣化してピア効果を狙ってみてください。挨拶やマナーなども、まずは家庭でお手本を示すことが大切です。
ピア効果で人間力を育てる!
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子どもは感化されやすく、とくに友だちの影響は大きいもの。ピア効果では誰と、何を目標に切磋琢磨するのか明確であることが大切です。幼稚園、小学校など子どもの学びの場を選択することも親の役割。子どもがより伸びやかに能力を育める環境について考えてみましょう。