幼児が腕力をつけることには、運動能力の向上だけでなく、危険から身を守る意味もあります。筋肉自体が未発達な幼児向けに、パパママと一緒に楽しみながらできる腕力トレーニングをまとめました。スキンシップを兼ねて、親子でコミュニケーションを図ってみましょう。
腕の力をつけるメリットとは?
転倒時に手が前に出るようになる
腕力をつけることによって、ケガの頻度を減らすことができるほか、咄嗟に手を前に出すという瞬発能力も養えます。
日常生活にも役立つ
運動嫌いにならないためにも腕力は大切
跳び箱も腕の力がなければ、自分を支えて跳びきることはできません。水泳も腕の力で水をかかなければ、前に進まずに沈んでしまいます。将来、苦手意識から運動嫌いになってしまわないためにも、ある程度スポーツをこなせるくらいの腕の力は身につけておきましょう。
どのくらいの月齢から腕力がついてくる?
お部屋の中は、床近くを移動する赤ちゃんにとって安全な環境づくりをしてあげてください。おもちゃなどを使ってうまく誘導して、ハイハイをする距離や時間を延ばすだけでも、腕力は身につきます。疲れて急に腕の力を抜くと、顔面を打ってしまう恐れがあるため、適度な時間を見計らってあげましょう。
遊びながら腕力をつける5つの方法
1.ほふく前進
2.うんてい・鉄棒でおさるさんごっこ
パパママも一緒に楽しくやれれば、あとは回数を重ねていくだけです。初めのうちはすぐに手を放してしまう子どもでも、次第に数十秒、数分間ぶら下がれるようになります。やっているうちに腕力が身につき、うんていで前に進んでいけるようにもなれるでしょう。
3.人間手押し車
1.子どもがうつぶせになる
2.パパママのどちらかが子どもの両足を持つ(ふくらはぎか膝あたり)
3.子どもは腕立て伏せの状態になる
4.子どもの腕の力だけで前方に進ませる
<やるときの注意点>
カーペットや畳の上でやると、万が一倒れたときにも衝撃が少なくて済みます。子どもはまだ自分の限界がわからないため、パパママで様子を見ながらやるようにしてください。
幼児のうちは数歩しか進めないことも多いですが、親子で楽しんでできます。逆バージョンとして、子どもに足を持たせるような形でパパママもチャレンジすると、コミュニケーションも取れて良い運動になりそうです。
4.手押し相撲
1.立った状態で向かい合う
2.掛け声とともに、手のひらだけを使って押したり、引いたりする(相手の手や体を掴むのはNG)
3.足が動いたら負け
単純な遊びですが、幼児から大人まで楽しくできます。雨の日のお家遊びにもぴったりなので、子どもが退屈したときなど、ちょっとした時間つぶしに取り入れてみましょう。
5.タオル綱引き
1.立った状態で、1mくらい離れて向かい合う
2.真ん中に線を書く(真ん中がわかれば何でもOK)
3.1本のタオルの端と端をふたりで持つ
4.掛け声とともに、引っ張りあう
5.引っ張られて、真ん中の線に早く到達したほうが負け
綱引きの室内バージョンなので、どんなお天気でも気軽にできます。単純なルールで楽しめて、特別な道具も必要ありません。「よーいドン」と言われると子どもはついつい張り切ってしまうもの。遊ぶうちに、腕力と一緒に握力、バランス力、脚力も鍛えられそうです。