「天才には空間認識能力がすぐれた人が多い」といわれています。子どもの空間認識能力を育てるには、長短の感覚、距離感覚をつけることが大切です。必要な道具は、おうちにかならずある定規やメジャー。子どもでも簡単に長短の感覚を身につける方法をご紹介します。
なぜ「空間認識の力」が大切なのか
身のまわりにある物の、位置、大きさ、自分との距離など、自分を中心にしたさまざまな「距離」や「長短」の感覚を発達させることで、人間は空間を把握し、そのなかで生きていく力を養っていくのです。
たとえば自動車の車庫入れは空間認識能力がストレートに現れる場面です。物を投げたりつかんだりするときも、対象と自分との距離感が不可欠ですし、地図を見て現在地と目的地の位置関係を判断する力も、空間認識能力の差が大きく現れます。
空間認識能力は「全体を把握する力」と言い換えることができます。全体を把握する力は、成長するにつれて「物事の全体=本質」を観察する力に変化します。子どものうちから空間認識能力をきたえることには、知育の面でも大きな意味があるのです。
まずはパパママの身長をはかってみよう!
まず、子どもにとって一番近くにあるものといえば、パパママの体ですよね!
おうちにある定規やメジャーを使って、パパママの足の長さや手の大きさをはからせてあげましょう。横になれば身長をはかることもできますよね。
パパママどっち似?子どもの足の長さをチェック!
自分の足の長さ。ももの付け根からかかとまでの「脚」と、かかとからつま先までの「足」を区別してはかります。日本語の「あし」には、「脚」と「足」があることも同時に教えてあげるといいですよ。
「こぶし」の大きさで単位の知識も身につく!?
成人した日本人の握りこぶしの幅(親指をのぞく4本の幅)は、だいたい8cmほどといわれています。パパのこぶしの大きさと子どもの大きさを比べて、「うわぁ、パパの手、おっきいねぇ」と会話をしながらはかれば楽しい親子の時間になりますね。
昔の日本人は、こぶしの幅約8cmを「束(つか)」と呼んで、長さの単位に使っていました。現在では主に弓道の矢の長さを示す単位として使われています(たとえば八束なら64cm)。そんな豆知識も一緒に教えてあげると、物の単位に対する関心を高めてくれる効果も期待できますよ!