有名大学の創設者は偉人ばかりであることを知らない人は意外と多いもの。数年前には、女子大の設立に奮闘する姿を描いた朝ドラが人気を博しました。今回は、日本の有名大学を創設した5人の偉人をご紹介します。建学の理念を知り、教育の選択肢を広げるきっかけにしましょう。
創設者が偉人といえば慶應義塾大学と早稲田大学
福沢諭吉によって創設された慶應義塾大学
また福沢諭吉は、討論や演説の重要性にいち早く気づいた人物でもありました。三田キャンパスの三田演説館は演説発祥の地としても有名で、福澤諭吉が自ら資金を提供して建設したもの。意見を書面にするやり方が主流だった当時の日本において、センセーショナルな取り組みだったに違いありません。
現代においても、論理的に考える力と意見を伝える力はとても大切です。子どもに「この一万円札の人はね」と、福沢諭吉の軌跡を話してあげることが、思考力や伝達力を育む一歩になるでしょう。
大隈重信が創設した早稲田大学
早稲田大学の建学精神は、あらゆる制約を受けない「学の独立」です。政治と切り離したものであることを立証するため、大隈重信は創設者でありながら開校式を欠席。大学総長となったのも創設25年目のことでした。
啓蒙家である福沢諭吉とは立場の違いから相反する仲でしたが、一席設けられた際に二人は意気投合したと言われています。開校式では出席できなかった大隈重信に代わり、福沢諭吉が出席したエピソードからも、二人の仲がうかがえますね。
朝ドラにも登場!日本女子大学を創設した成瀬仁蔵
成瀬仁蔵は、2015年〜2016年に放送された朝ドラ「あさが来た」の登場人物のモデルでもあります。主人公のモデル・広岡浅子に資金援助を願い出るエピソードは、ドラマの終盤を大きく盛り上げました。
成瀬仁蔵の功績は、目白キャンパスの成瀬記念館で見ることができます。
同志社大学の創設者は新島襄
創設時に協力を仰ぐために公表した「同志社大学設立の旨意」は、今でも入学式でその一部が読まれ、継承されています。
ちなみに新島襄の妻は、大河ドラマ「八重の桜」でも話題になった新島八重です。新島八重は同志社女子大学を設立しました。
立命館大学の創設者は中川小十郎
「立命館」とは、内閣総理大臣も務めた西園寺公望(さいおんじきんもち)の私塾から譲り受けた名称で、もともとの由来は孟子の「尽心章句」。中川小十郎は、西園寺公望が文部大臣だったときに秘書を務めるなど、西園寺公望から厚い信頼を得ていた一人です。
西園寺公望は死去後、立命館の「学祖」と位置づけられています。
創設者から大学を見ると魅力が高まる!
子どもとの何気ない会話の中で、こうした偉人の功績に触れることができれば、学業への興味が高まるかもしれませんね。確かな学力と豊かな個性を育む一環として、今から意識を高めていきましょう。