日本神話に関するお話には難しい名前や聞き慣れない地名が出てくることもあり、想像しづらさも手伝って中々手が伸びないかもしれません。しかし絵本のわかりやすいタッチならば子どもと一緒に楽しめて、日本の伝説に詳しくなれますよ。
味わい深い絵で読む、珠玉の日本神話集
著者 :赤羽末吉(絵)/舟崎克彦(文)
出版社 :あかね書房
日本神話のテイストに合わせて、わかりやすく渋い絵柄で彩られた絵本が舟崎克彦さんの「日本の神話」シリーズです。絵は長年愛されている名作「スーホの白い馬」を描いた赤羽末吉さんで、その味わい深い絵は今も色あせない人気を誇っています。このシリーズでは他にもいろいろな神話が語られており、全6巻で構成されています。
日本最古のアクション伝説?男の子の心を鷲掴み!
著者 :羽仁 進(文)/赤羽末吉(絵)
出版社 :岩崎書店
ヤマタノオロチは、現代でもさまざまな場面においてモチーフとして使われている敵キャラクターで、見方によっては日本神話で最も愛されている存在かもしれません。
高天原(たかまがはら)から追放されたスサノオノミコトが、ヤマタノオロチと呼ばれる化け物と戦うさまを、映画監督の羽仁進さんが文に起こし、先述の絵本画家・赤羽末吉さんがダイナミックに描きました。1967年に出版された名作の復刻版です。
ウサギと神の心温まるストーリー
著者 :谷 真介(文)/赤坂三好(絵)
出版社 :佼成出版社
オオクニヌシノミコトが、傷ついたウサギを助けることでお姫様と結婚することになる伝説を描いた絵本です。『ひみつの動物園』などで有名な谷真介さんが、実の弟である赤坂三好さんとタッグを組んで描き上げたこのバージョンでは、わかりやすい文体と温かい絵が子どものみならず大人も惹きつけています。
3年間に及ぶ壮大な兄弟げんかの結末は?
著者 :西本 鶏介(文)/藤川 秀之(絵)
出版社 :ポプラ社
大事な釣り針を弟になくされてしまい、怒りが収まらない兄は弟に探してこいと命じます。3年後、弟は見つけた釣り針を兄に返し……という非常に長いスパンで繰り広げられる兄弟げんかのストーリーを描いています。児童文学界において膨大な作歴を誇る西本鶏介さんと、藤川秀之さんの絵で彩られた本作品は、兄弟の心情がひしひしと伝わってくる、大人でも楽しめる骨太の構成になっています。
日本神話を絵本で楽しもう
国のはじまりや、教訓なども織り込まれている日本神話ですが、絵本では登場する人物や生き物が魅力溢れる姿で表現され、物語としてとても楽しむことができます。
子どもの頃に読んだ神話は、不思議といつまでも覚えていたりするものです。ぜひ、親子で一緒に日本の神話を読んでみてはいかがでしょうか。