プログラミング教育の必修化に備え、文系のパパママも親子で一緒にプログラミングに親しんでみませんか。元システムエンジニアのママが、身近なプログラミングをわかりやすく解説する連載第4回目は「フラグが立つ」というプログラミング用語について親子で学ぶ方法を説明します。
プログラミングの基礎用語を覚えよう
聞きなれない基礎用語を理解することは、プログラミングを身近に感じることにもつながります。今回は、知っているようで知らないプログラミング用語「フラグが立つ」について、元システムエンジニアとしての経験と、3児の親としての両方の視点からご紹介します!
フラグが立つってなあに?
「友だちだと思ってた人から急にデートに誘われちゃって……」
「わあ!完全にフラグ立ってるね!」
など、若者言葉では「フラグが立った」を「条件がそろった」という意味で使われます。上記の例では、「恋愛がはじまる条件がそろった」という意味になりますね。
「フラグが立つ」は若者言葉として理解している方も多いかもしれませんが、実は、プログラミング用語です。
プログラミング用語のフラグが立つとは?
プログラミングの世界でも、若者言葉と同様「ある条件がそろった」という意味で「フラグが立つ」という言葉が使われます。少し難しいかもしれませんが、プログラミングでの「フラグが立つ」の使い方を簡単にご紹介しましょう。ここでは用語に親しむことが重要なので、完全に理解できなくても大丈夫です。
プログラミングでは、問いかけに対し「YESだったら0を返し、NOだったら1を返す」というようなプログラムを作成することがよくあります。そして、「YESで0が返ってきていたら何もしない」、「NOで1が返っていていたらこれをする」というように、数字をもとにして処理を判断するのです。
例えば、「今日は晴れている」という問いかけがあるとしましょう。
・「YESだったら0」
・「NOだったら1」
というプログラミングをして、次に
・「1だったら傘を渡す」
という処理をプログラミングするのです。1が返ってきたときだけ行う処理がプログラミングされているということですね。
このような「0が1になった」というような場合を、プログラミング用語で「フラグが立った」と表現します。その処理を行うためのOKサインが出たという意味で、まさに「旗が上がった」というイメージです。
遊びや生活の中で「フラグが立つ」を使ってみよう
例えば、こんな会話はいかがでしょうか。
「今日、お手伝いをひとつしたら、ご褒美としておやつをひとつ増やすね」など、「これをしたときにはこれをする」という約束をあらかじめ決めておきます。
実際に子どもがお手伝いをすることができたら「おやつをひとつ増やすためのフラグが立ったね」などと声掛けをします。
「フラグが立つってどういうこと?」
「それはね、旗が立ったという意味なんだよ」
「フラグが立ったというのは、これをするためのOKサインがでたということだよ」
など、わかりやすく概念を教えてあげてください。割りばしと折り紙で簡単な旗を作って、パッと旗をあげて見せてもいいかもしれません。
・フラグが立つという言葉に興味を持つこと
・フラグが立つということはOKサインが出たということ
このふたつが理解できれば十分です。
プログラミング用語に親しもう
プログラミング用語の中でも難しくない概念のひとつですので、プログラミングの経験がないご両親にも理解しやすく、お子さまにも伝えやすいのではないでしょうか。
本格的なプログラミング教育がはじまる前に、プログラミング用語を少し理解しておくと、実際の勉強でも理解が進みやすくなります。
親子で気軽に、プログラミングに親しんでみてくださいね。