なかなか芽が出ず、小学校受験日間際まで悩みに悩んだ行動観察対策。なぜ模試で成績が伸びないのかを娘のミヤピーに正直に伝え、ようやく本人が考査の意味を理解できたものの行動には変化が出ず。たどり着いた最後の対策方法は……?ママミーヤの苦労の行動観察対策、後編です!
行動観察対策に大苦戦!
→前回の記事「行動観察対策は失敗続き…」も合わせてご覧ください。
行動観察対策は失敗続き…「『お受験』はじめました!」vol.18
行動観察の短期講座に通ってみた
講座では行動観察の考査でよく課される項目を中心に学んだのですが、まずそれらの項目で何が求められているのかを考えていなかったことに気づきました。
評価のポイントを学び、ただお行儀よくしていれば良いわけではなく、望ましい行動パターンを知り、それを実際にやることができるかが大切だったのです。
もう一つの短期講座で受けた衝撃
この講座では、最初に通った講座よりもより密度濃く先生の指導が入りました。
親にも詳細なレポートが送られてきたのですが、その中でミヤピーの自由すぎる様子が先生を困惑させているような記述がありました。
親としての葛藤
ここでは「お友達を誘って仲良く遊べるか」「遊びの中で子どもたち同士でどんなコミュニケーションを取るか」「親切にしてあげられるか」などが評価のポイントになります。
しかし、先生のレポートには、
「ミヤピーちゃんは自由に遊びましょうと声をかけた瞬間に、気に入ったおもちゃを見つけて夢中になって遊びだしました。他のお友達と一緒に遊びましょう、などと声をかけたのですが、1人でゲームに夢中になって先生やお友達の話が全く耳に届いていません。もう少し周囲に気を配れるように気をつけましょう」
と書かれていました。
ミヤピーにしっかり注意をしなければ……と思ったのですが、興味を持ったものに対して寝食を忘れるほど夢中になれるのもミヤピーの長所のひとつと考えていたママミーヤにとっては、どうやって注意をすればいいのかをかなり悩んでしまいました。
正直に伝えてみたところ……
「この間先生から自由に遊んでくださいって言われたときに、ミヤピーは気になるおもちゃを見つけて楽しく遊んだんだよね。夢中になっちゃうくらい楽しいおもちゃがあってよかったね。でも、これって遊ぶんじゃなくて、“遊び方を見る試験”なんだよ」
「ミヤピーがこれからテストを受けようとしている学校は、試験の中でそういうところをしっかり見たいんだって。1人で遊ぶのもいいんだけど、他の子どもたちとも仲良くできるかを知りたいんだよ」
こんな感じで、かなり気を配って伝えたのですが、当のミヤピーは
「えー!そうなんだ~。よく知らなかった!」
と特に動揺した様子もなく、サラッと答えたのです。なんだか、かなり脱力してしまいました……。
決定的なできごと
時は過ぎいよいよ受験直前に。少々諦めも入ってきた頃に、とある行動観察の1日講座を見つけました。
講座の内容は特に目新しいことはありませんでしたが
「集団活動での様子を見ていただくために、後日DVDをお渡しします」
と書かれていたところに興味を持ちました。実は今まで受けた模試も講座も、その様子を親は直接見ることはできず、実際にどうなのかを一度見てみたかったのです。
講座終了から数日がたち、自宅にDVDが届きました。ミヤピーと夫と3人で見たのですが……、びっくりしてみな無言になってしまいました。
一番驚いていたのはミヤピー本人です。
とにかく、講座中ぜんぜん動けていないのです。みんなで一緒にやらなければならないところも人任せ。じっと見ています。手を出すときもあるのですが、お友達への気遣いがありません。ここまでできていないとは本人も思っていなかったようでした。
DVDでは他のお子さまの様子も見ることができます。良い振る舞いができている子もいれば、そうでない子もいます。
グループ別の作業のシーンは自分の子どもがいるところだけではなく、他のグループの様子もまんべんなく撮影されています。全体で集まって一人ひとり話をさせているシーンもありましたが、座っている時の姿勢や足の位置などまで確認できました。その差は一目瞭然で、ミヤピーの評価の低さを納得。
DVDで自分の行動を客観的に見て、どうすればいいのかの見本も目にしたミヤピーは、ようやく「行動観察」でするべき行動を理解したようでした。
動画で客観的に確認するようになってからは成績向上
たとえば面接の練習。言いたいことに集中してしまうと、頭以外の部分に神経が行き届かなくなることがよくわかりました。足がブラブラしたり、背筋が曲がっていたり。ビデオに撮って実際に見せることで、本人も修正すべき点をすんなり理解していました。
そして、この後に受けた模試においては、行動観察の評価は急激に上がりました。今まで習ったことが、急に合点がいったのでしょう。なんとか受験に間に合わせることができました。
百聞は一見にしかずといいますが、幼児は特に右脳優位なところがあります。言葉であれこれ注意をするよりは、感覚でわからせてあげる工夫が必要だったのだと受験日間際になって気づいたのでした……。
お子さまに合うやり方はさまざまですが、我が子が理解できるように導くには親がしっかり内容を理解することと、子どもの特性にあった導きをしてやることが大切だったのだと改めて気づいた出来事でした。
親であるママミーヤが我が子の行動を観察できていなかったというわけです。トホホ……。