2021年02月17日 公開
出口汪 日本語トレーニング

「出口汪の新日本語トレーニング」を使って論理的思考力、文章力を鍛えよう

試験や受験だけににとらわれることなく、学力や考える力を伸ばしていきたい。そう思ったとき、論理的思考力を高める効果があるという教材「出口汪の新日本語トレーニング」に出会いました。今回はこの教材の特徴や、実際に使用してどのような効果があったかをお伝えします。

出口汪 日本語トレーニング

試験や受験だけににとらわれることなく、学力や考える力を伸ばしていきたい。そう思ったとき、論理的思考力を高める効果があるという教材「出口汪の新日本語トレーニング」に出会いました。今回はこの教材の特徴や、実際に使用してどのような効果があったかをお伝えします。

受験や学校の勉強のためではない教材を求めて

塾や通信教材、書店で売られている参考書など、今ではさまざまな教育に関する商品やサービスがあります。便利な反面、たくさんある中からわが子にあったものを選ぶのは至難の業。またその多くは学校の勉強の補習的なもの、もしくは中学受験に向けたものに傾いています。

受験はしないが、学校の勉強は十分理解しているのでそれ以外の勉強がしたい。そのように考えている方も多いのではないでしょうか。子どもの向学心を高めながら、一生使える学力を鍛える教材はないだろうか。そう考え、子どもにぴったりの教材を探し始めました。

大切なのは論理的に物事を考える力や文章力

一生使える学力とは具体的にはどのようなものでしょうか。受験やテストの点数を取るための知識を取り入れる勉強ではありません。パソコンやスマホなどテクノロジーの進化により、知識や情報は暗記せずとも簡単に手に入るようになりました。大切なのは、それらを正確に理解し取捨選択していくこと。物事を論理的に考えることは大きな助けとなります。

全国統一小学生テストで見えた子どもの弱点

勉強する女の子

小学校4年生の時、子どもの学力の弱点を把握するため、全国統一小学生テストを受験しました。その結果見えてきたのは、難易度の高い文章を正確に理解する力の不足。

簡単な文章ではなんとなく勘で正解できていた国語の読解問題も、難易度があがるとそうはいきません。漠然とした答えの導き方ではなく、文章を論理的に理解し、正しく説明する力を鍛えたいと思うようになりました。

 

たどり着いた教材が「出口汪の新日本語トレーニング」>

子どもの弱点を補強しつつ、テストにとらわれず、学力そのものをアップさせたい。正しく文章を読み取り、文章力も鍛えたい。そのような観点から教材を探しました。

書店やアマゾンで口コミの高い教材をチェックしてたどり着いたのが、「出口汪の新日本語トレーニング」です。論理的思考力と読解力、情報を整理する力が身につく、まさに探し求めていた教材でした。

著者の出口汪さんは伝説のカリスマ国語講師として活躍

出口汪さんは、現代文の講師として代々木ゼミナールや東進ハイスクールで活躍されていました。出口さんの授業は人気で、教室はいつも満員、立ち見の聴講生でひしめくほどだったそうです。いったいどのような授業を繰り広げていたのでしょうか。

出口さんは「国語は感覚的に理解するのではなく、何が書かれているか正確に読み解き論理的に理解することが大切だ」と伝えています。国語は感覚で理解する教科だと思われがちですが、実は論理的思考力を向上させることが大切なんだとか。「新日本語トレーニング」以外にも小学校低学年から使えるものから、大学受験までと幅広い参考書を出版されており、どれも論理的思考力向上の手助けになってくれそうです。

「新日本語トレーニング」で得られる効果や特徴

実際に「新日本語トレーニング」を使用するとどのような力が身につくのでしょうか。この教材の具体的な特徴や得られる効果をお伝えします。

出口汪の新日本語トレーニング、表紙

①キャラクターによる会話形式の説明により楽しく勉強できる

「新日本語トレーニング」では問題を解くだけでなく、会話形式の解説が添えられています。硬い説明文ではなく、親しみやすいキャラクターの会話による解説は楽しく勉強できるポイント。キャラクターのかけ合いも楽しく、思わずくすっと笑ってしまいます。時に自分の疑問点をキャラクターが代弁してくれることもあるでしょう。塾や学校と違い、家庭での勉強を持続するには楽しく思えるかどうかも大切ですね。

②文法を徹底的に学ぶことが読解力向上につながる

文章中の主語と述語を書き出す、修飾語がどの言葉にかかっているか書き出すなどの問題が多いです。このような問題を何度も解くことで、日ごろなんとなく使っている日本語の文法や、文章の構造をしっかりと理解できます。接続詞についての詳しい解説もあるので、さらに複雑で長い文章を理解する訓練にもなるでしょう。

③記述式の問題で論理的に文章を理解し、書く力を鍛える

長い文章の要点を記述する問題もあります。書かれている内容を理解し、要約することで文章を論理的に理解する力が身につきます。また、答えの書き出しだけではなく文章を記述することで、書く力の向上にもつながります。
記述や正確な文字数で抜き出す解答が多く、漠然とした理解では答えられない問題ばかり。きちんと使いこなせば、かなりの効果があらわれるでしょう。

④素晴らしい文章にふれられる

「新日本語トレーニング基礎国語力編」の上巻では新美南吉の「赤い蝋燭」「手袋を買いに」、下巻では芥川龍之介の「蜘蛛の糸」「杜子春」が題材となっています。小学生のうちに長い間読み続けられてきた名作にふれることは貴重な経験です。大人でも文学に精通している方でないかぎり、芥川龍之介を読む機会は少ないと思います。親子一緒に取り組むことで、文章の美しさや名作の素晴らしさを実感できますよ。この問題集をきっかけに他の名作も読んでみたいという気持ちが芽生え、子どもの世界がさらに広がるかもしれません。

⑤論理的思考力を鍛えることで全教科の向上が期待できる

国語だけでなく、算数・理科・社会などすべての教科において読解力が必要不可欠です。文章を論理的に理解することは学問の基礎固めにつながります。英語など母国語以外の言葉を習得するうえでも有効です。高校までは英語だけですが、大学でさらに多言語の習得に挑戦することもあるかもしれませんね。そんな時も基本となるのは母国語の文法力や文章力です。

⑥手ごろな価格なので手軽に始められる

「出口汪の新日本語トレーニング」は基礎国語力編、基礎読解力編、実践読解力編、各上下巻で全6冊、一冊1,100円で販売されています。塾や通信教育と違い、参考書なので初期費用も毎月の費用もかかりません。基礎学力編の上巻を一冊だけ購入し、お子さんと教材の相性を見極めることができるので、出費も少なくて済みます。通信教育のように、教材をためてしまうこともないので、手軽に試すことが可能です。

「日本語トレーニング」の弱点

素晴らしい教材であることは間違いない「日本語トレーニング」ですが、もちろん向き不向きや弱点もあります。

①基礎学力がないと問題を解くことが難しい

会話形式でわかりやすい解説がついているとはいえ、難易度は学校で勉強する国語をはるかに超える内容です。「新日本語トレーニング基礎国語力編」は小学校4年生以上が対象となっていますが、学校の勉強がきちんと身についていないと解くことは難しいでしょう。塾に通っておらず、学校のテストしか受けたことのない子どもにとって、見慣れぬ問題ばかりで最初は戸惑うかもしれません。

②問題を解くためには高い集中力が必要

選択問題よりも抜き出しや記述式の問題が多いため、文章を理解できないと答えられません。文章を論理的に理解するためには、集中力が求められるでしょう。ある程度集中して勉強に取り組む習慣ができていないと、持続は困難です。わが家でもこの問題集を取り組ませるのは大変でした。エンジンが入りきちんと集中できるよう導き、環境を整えることも必要です。

③一人でできないときは親の導きや工夫が必要

簡単に解ける問題ではないため面倒に感じ、途中で飽きてしまうことも。そんな時は、読み聞かせ形式で私が文章や問題を読み聞かせたり、わかりやすくかみ砕いて説明したり、工夫しました。自分からどんどんやってくれることを期待するのは難しいかもしれません。

「新日本語トレーニング」を使ってみて、わが子の変化

作文をする

わが家では長期休暇中にこの教材を使っていました。普段の生活では学校や習い事、友人と遊ぶことでいそがしく、時間をかけてじっくりと取り組む時間がなかったためです。計算の練習のように、短時間で効果があがる勉強もありますが、この教材は時間をかけてじっくり取り組むのがいいようです。
GW、夏休み、冬休み、春休みだけの使用ではありましたが、大きな変化を感じました。それは読解力や文章力の向上です。長い文章の要約や、文法の正確な理解のおかげで読解力や文章力がUPしました。毎年夏休みの読書感想文に苦戦するほど書くことが苦手な子どもが、クラスの代表に選ばれるほど!論理的思考力を鍛えることで、自分の気持ちを文章で表現するとができるようになったようです。

「新日本語トレーニング」で論理的読解力を鍛えよう

「新日本語トレーニング」は一人で簡単に解くことができる参考書ではありません。問題文をきちんと理解し、文章で解答していくため集中力も求められます。じっくり取り組むことで、論理的に考える力を養い、正しい文章を書く力を鍛えられます。名作の美しい文章を一緒に読むことで、親子のコミュニケーションも高められるでしょう。ぜひ一度手に取ってみてください。

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この記事のライター

スリール
スリール

17歳で初めてのメルボルン留学を経験。その後パリ、ニース、等フランス語圏に留学。帰国後外資系企業に勤務し、異文化交流の楽しさに目覚め、有給や転職の合間をぬい、7年で15カ国旅しました。趣味の小説、映画、絵画について、留学、子育ての経験を活かした発信をしていきます。