2019年01月27日 公開
キャベツとレタスなど、子ども目線では区別しづらい野菜は意外とたくさんあります。違いを聞かれたときに正確に教えてあげられるよう、紛らわしい野菜の見分け方を知っておきましょう。栄養価の高い新鮮な野菜の判別方法もご紹介します。お買い物の参考にしてみてくださいね。
キャベツとレタスなど、子ども目線では区別しづらい野菜は意外とたくさんあります。違いを聞かれたときに正確に教えてあげられるよう、紛らわしい野菜の見分け方を知っておきましょう。栄養価の高い新鮮な野菜の判別方法もご紹介します。お買い物の参考にしてみてくださいね。
緑の野菜は紛らわしい?野菜の名前わかるかな?
毎日お買い物をするパパママにとって、野菜の種類を見分けることは簡単です。しかし小さな子どもにしてみれば、ほとんど同じものに見えるということがよくあります。特に緑色の野菜は見分けがつきにくいようです。
そこで子どもに「どこが違うの?」と聞かれたたとき、きちんと説明できるでしょうか?見た目が似ている野菜の見分け方のコツをご紹介します。
キャベツとレタスの見分け方
子どもに教えるときは、スーパーなどで実物を手に取らせてあげると違いがわかりやすいでしょう。キャベツはレタスよりもずっしりとした重みがあり、葉はレタスよりも肉厚で内側までギュッと巻かれています。葉自体もレタスより固めです。
栄養素にも違いがあり、キャベツはレタスよりも食物繊維・カルシウム・ビタミンCなどを多く含んでいます。
レタスは手に取ったときに、キャベツよりも軽く、ふんわりと葉が巻かれています。全体的な大きさはキャベツよりもやや小ぶりのものが多く、葉自体も柔らかです。
栄養素について、食物繊維やビタミンCの含有量はキャベツほどではありませんが、βカロテンはレタスのほうが豊富です。
ほうれん草と小松菜の見分け方
見分けがつきにくい野菜の代名詞とも言える、ほうれん草と小松菜。ポイントは根元にあります。ほうれん草は根元がピンクや赤色です。葉の形もよく見ると違いがあるので、子どもの前に並べてあげると見分けやすいでしょう。ほうれん草の葉は三角形やひし形のような形に近く、葉先にギザギザがついた品種もあります。
また、ほうれん草はアクが強いので、食べると苦みを感じることも。食べ比べて違いを感じさせてあげるのもおすすめです。栄養素は、小松菜よりもほうれん草のほうがマグネシウムやカリウム、βカロテン、葉酸などを豊富に含みます。
小松菜の場合は、根元が薄い緑色~緑色。葉の形は丸みを帯びており、茎がほうれん草よりもしっかりとしています。小松菜はほうれん草と違って苦みはありませんが、苦手な人は青臭く感じるかもしれません。
小松菜のカルシウム含有量は野菜のなかでもトップクラス。ほうれん草より小松菜のほうがカルシウムを多く含んでいます。ほかの栄養素はほうれん草ほどではないものの、小松菜もカリウムが豊富です。
ズッキーニときゅうりの見分け方
ズッキーニもきゅうりもウリ科ですが、じつはズッキーニはきゅうりの仲間ではなく、がぼちゃの仲間です。ズッキーニは全体の表面が滑らかで、きゅうりよりも丸みがあります。太さはきゅうりよりも太く、種はきゅうりより大きめ。生で食べると苦みがあり、加熱調理に向いた食材です。
栄養価に優れ、カリウムやβカロテン、ビタミンB群などをバランスよく含みます。
きゅうりは全体的にズッキーニよりも細く、表面がボコボコとしています。よく見ると、小さなトゲのようなものが確認できるでしょう。ズッキーニとは異なり、生でも美味しく食べられます。
ほとんどが水分であることから、カロリーが非常に低い野菜です。栄養素の含有量も決して多くありませんが、カリウムやビタミンK、食物繊維などさまざまな種類の栄養を含んでいます。
にらと小ねぎの見分け方
にらと小ねぎの大きな違いは、葉の形にあります。ニラは扁平(平たい)なので、手に取れば子どもでも分かりやすいでしょう。ギョウザなどの中華料理によく使われ、ニンニクに似た香りがします。
ニラはβカロテンや葉酸をはじめとするビタミンや、カリウム、マグネシウムなどのミネラルが豊富です。ほかにも豚肉などに多く含まれるビタミンB1と一緒に摂ることで、疲労回復効果を発揮するアリシンを含んでいます。
小ねぎは扁平なニラとは異なり、葉が筒状です。香りは玉ねぎに近く、ニラとは異なり根元は白色をしています。ニラよりもビタミンCやカルシウムを多く含み、ニラと同等にアリシンも豊富です。
新鮮な野菜はどうやって見分ける?
家族の健康のためにも、鮮度が良い野菜を使っておいしい料理を食卓に並べたいもの。新鮮な野菜とそうでないものとでは栄養価も違います。以下では、食卓によく登場する野菜の鮮度の見分け方をまとめました。
トマト
ハウス栽培もされているトマトは1年中手に入る野菜ですが、なかでも旬の季節は夏です。ヘタが濃い緑で、先端までピンとハリのあるものが選ぶときのポイントです。色ムラがなく、全体的に赤いものを選びましょう。ヘタの反対側にできる白い筋が、星形のように放射線になっているものがおいしいとされています。
なす
ナスもまたスーパーで年中手に入りますが、旬を迎えるのは6~9月頃の真夏。新鮮なものは、ヘタの部分に小さくピンととがったトゲがあります。トゲをチェックして鮮度の良いものが手に入った場合は、調理の際にケガをしないように注意しましょう。全体的に傷がなく、ツヤやハリのあるものを選びます。持って重みのあるものは水分が豊富で新鮮です。
ピーマン
夏野菜で有名なピーマンは、ヘタの色が濃い緑色のものを選ぶようにします。また、切り口が黒く変色していないもののほうが新鮮です。また乾燥したピーマンは、果皮の表面にシワが入ります。果皮にハリとツヤのあるものを選びましょう。
きゅうり
5月~9月頃の夏場に旬をむかえるきゅうりは、そのほとんどが水分です。このため全体的にみずみずしく、ハリがあるものを選ぶようにします。緑色が濃く、重みがあり、両端が固いものが新鮮です。小さなトゲのような部分がある品種の場合は、トゲがピンと立っているかもチェックしましょう。
にんじん
にんじんは、秋から冬にかけて旬を迎えます。ただし産地によっても旬が変わり、通年で手に入れることが可能です。全体的に色が濃く、表面が滑らかなものを選びましょう。茎の切り口(にんじんの頭の部分)は時間が経つと変色するため、購入の際のポイントにしておきます。
大根
大根は冬に旬を迎える冬野菜の代表選手です。全体的にハリがあり、真っ直ぐ太いものを選びましょう。持ったときにずっしりと重いほうが、水分が豊富でおいしく新鮮です。また、ひげ根が少なく表面がつるりとしているものを選びます。
葉が付いている場合は、葉までピンとして元気なものがベスト。保存するときは葉に栄養が取られないよう、カットしておくことをおすすめします。
じゃがいも
年中出回っている野菜の1つなので、旬を知らないという方も多いかもしれません。じゃがいもは5月~6月頃と、10月~2月頃に旬を迎えます。大きすぎず、しっかりと固いものを選びましょう。持ったときに柔らかさを感じるものは、鮮度が落ちているので注意。皮が薄く、表面の滑らかなものがよりおいしいとされています。
白菜
白菜も大根と同じ冬野菜に数えられます。持ったときにずしりと重く、水分の多いものが新鮮です。芯の切り口が変色しておらず白いもの、かつ切り口が盛り上がっていないものを選んでみてください。カットされているものを購入する場合は、芯の高さが葉全体の1/3以下で、葉がしっかりと詰まっているものを探しましょう。
キャベツ
キャベツの旬は品種や産地によって異なるため、通年でおいしいものが手に入ります。3~5月頃に旬を迎える春キャベツは、芯が小さくふんわりとした巻き方で、全体的に緑が濃いツヤのあるものが新鮮です。冬キャベツの場合は、巻きがしっかりとしており、ずっしりと思いものを選びましょう。芯の切り口が新鮮なものは白く、時間が経ってくると茶色っぽく変色します。
レタス
レタスは産地によって旬が異なり、1年のうち春先と夏の2回、旬を迎えます。芯の部分の大きさが10円玉程度のものは、よりおいしく食べられるでしょう。冬キャベツとは反対に、持ったときに軽いものは苦みが少なく新鮮です。全体的に葉がみずみずしく、ハリとツヤのあるものを選んでみてください。芯の切り口が新鮮なものは白く、時間が経ってくると赤みが増してきます。
玉ねぎ
玉ねぎは保存性が高く、産地によって収穫時期も異なるため、通年でおいしいものが手に入ります。新玉ねぎは4月~6月頃が旬の季節。表面の皮が乾燥しており、ツヤのあるものを選びましょう。持ったときに重みを感じるほうが、水分が多く新鮮です。玉ねぎの軸にあたる内側の部分から傷むため、持ったときに軸が柔らかいものは避けます。
野菜を知って野菜を好きになろう
野菜が苦手という子どもは少なくありませんが、旬の野菜なら旨みたっぷりで栄養も豊富です。おいしく調理して、食べられる野菜を増やしていきましょう。まずは観察したり、スケッチしたりして野菜同士の違いを知るなど、興味を持つことからスタートしてみてはいかがでしょうか?
(監修:管理栄養士 佐藤まゆこ )