2019年07月18日 公開

育休中に資格取得は目指せる?チャレンジした体験から言えること

24時間赤ちゃんのお世話に追われて眠る暇もないのに、育休中に勉強なんて到底無理……。でも貴重な時間、できるだけ有意義に過ごしたい!そんな風に思う方も多いのではないでしょうか。実際に育休中に幾つか資格を取得した、筆者の体験談をご紹介します。

24時間赤ちゃんのお世話に追われて眠る暇もないのに、育休中に勉強なんて到底無理……。でも貴重な時間、できるだけ有意義に過ごしたい!そんな風に思う方も多いのではないでしょうか。実際に育休中に幾つか資格を取得した、筆者の体験談をご紹介します。

待ちに待った産前休暇!さて、何をする?

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妊娠するまで働いていた女性にとって、産前休暇に入るまでの期間は辛いことが多いですよね。

人それぞれ差異はあるものの、悪阻の期間は動くこともままならないのに、満員電車に揺られて通勤して業務をこなさなければいけません。少しずつ大きくなるお腹を抱え、立ち仕事でも長時間座っていても、体への負担は大きいです。

そして育休に向けて、上司と後任のアサイン調整や、業務の引継ぎをしていかなければいけません。

筆者も2度、育児休暇を取得したのですが、この期間の体と心のストレスはかなりのものでした。

産前休暇は、法律では6週間。ようやくはじまった産前休暇は、朝ゆっくり寝ていられるだけでかなりの幸せを感じられたことを覚えています。特に最初の子どもが生まれてくるまでのこの期間は、一人時間を持てる最後のチャンスです。

キャリアを一度中断し、育児に専念する育児休暇。貴重な時間、どのように充実させて過ごそうかと考えていました。

一度立ち止まって振り返り、キャリアの棚卸しを

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筆者の場合、新卒で入社して8年目で結婚、9年目で妊娠したので、産前休暇に入った際には、勤続10年目でした。仕事を覚えたくて、経験を積みたくて、がむしゃらに働いてきた10年。日々、とても忙しく過ごしていたので、自分の人生をよく見つめる余裕はありませんでした。

そこで、産前休暇に入った際に、一度立ち止まって振り返り、キャリアの棚卸しをしてみようと思ったのです。オンラインで対応してくれるキャリアカウンセリングサービスを見つけて、産前休暇中に2回、カウンセリングを受けました。

自分が仕事を通じて得たスキルや経験、対人能力なども含めての棚卸し。良かった点、悪かった点、ライフスタイルまで視点を広げて書き出してみました。

出産は、女性にとって大きな転換点となります。出産後も働くためには、時間の制約や心理的な罪悪感などもあり、出産前と同じような働き方を続けるのは難しいのが現実です。

この時期だからこそ、「出産後はどのように働きたいか」「どのようなライフスタイルを実現したいか」。思いを膨らませて、イメージしておくのは大事だと感じました。

そして、それを実現するためには育児休暇中をどう過ごしたいか、何かスキルアップしたいことはあるかなどを、仮でも決めておくと良いと思いました。出産後の慌ただしい生活がはじまってしまうと、考える暇もありません。

筆者の場合は資格習得のための学習をはじめることに。産前休暇中に資格講座に申し込み、テキストを入手しておきました。

産後は寝る暇もない!自分時間の確保の仕方

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【生後0〜1カ月】
最初の1カ月は、両方の両親に助けてもらいながら、まずは自分の体の回復に集中。
難産であったため体力は落ち、24時間授乳と抱っこの繰り返しでフラフラ。とても勉強なんてできませんでした。目を使うことはよくないということもあり、しばらくテキストも開きませんでした。

【生後3カ月〜】
赤ちゃんの睡眠リズムが少しずつ整い、昼寝時間も長くなってきた3カ月目頃から、昼寝時間中に少しずつテキストを開きはじめました。いつまでにここまでやろう、といった自分へのノルマは全く決めず、ちょっとほっと一息つける時間に、テキストを開く。寝かしつけのためにだっこ紐に入れてゆらゆら揺れている間に、立ちながらテキストを読んでみる。無理せず、自分の気分転換になる程度の学習速度で進めました。

【生後4カ月〜】
4カ月頃からは、外に出掛けるのも慣れてきたので、児童館へ行ったり、お友だちとお茶をしたり、赤ちゃん連れでできるエクササイズなどへ積極的に参加しました。外に出ることで赤ちゃんも刺激になり、ベビーカーで長く昼寝をしてくれることが増えました。そんな時は、カフェに入り、コーヒーを飲みながらテキストを開きました。

【生後6カ月(離乳食開始)~】
離乳食がはじまると準備に時間が取られて、なかなか勉強時間が確保できなくなってしまったのですが、母乳だけの時期よりも預けやすくなったので、週末に夫に数時間預けて、図書館でガッツリ学習する時間が作れるようになりました。

【1歳~】
1歳過ぎてからは、区立保育園でやっている一時保育を時々利用。早すぎるかな、他人に預けるのは不安だなとか、思う方もいらっしゃると思いますが、保育してくれる方は新米ママの私より断然慣れているプロ。預けることで質問したり、新しい気付きを得ることもできるし、積極的に他人に頼り、自分自身の心と体を元気に保つことが何より大事と考えました。

その数時間の間に、ヨガに行ったり、おいしいランチを食べたりと、自分にご褒美をあげつつ、テキストを開いて学習する時間を作りました。テキストを開いてノートに無心にメモしていると、逆に頭がクリアになったことを覚えています。

幸運だった夫の協力体制

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happybas / Shutterstock.com
赤ちゃんのお世話は24時間休みがなく、睡眠不足で思考力も低下。イライラも溜まり、身も心もボロボロ……。寝る暇もなく、家事も山のようにあり、とても勉強どころではない!という方の気持ちもよくわかります。筆者ももちろん、そういう時も多々ありました。

振り返ってみて、筆者が幸運だったと思うのは、わが子が比較的生活リズムが整っている子どもだった点に加え、夫が育児に協力的だったことです。

夜中は4時間おきの授乳で、朝までは寝てくれませんでしたが、昼寝のリズムはほぼ一定だったので、その時間に合わせて手帳に1日のスケジュールを書き込み、家事の時間、学習時間の見込みを立てて過ごしました。

ただし、両方の両親ともに遠方で、周りに頼れる存在はいないため、唯一の協力者は夫のみ。

夫は料理ができませんが、手抜き料理でも文句を言わずに食べてくれて、週末にまとめて洗濯をしてくれました。育児にも協力的で、できる限り子どもの入浴時までに帰宅してくれ、夜泣きの際には私よりも先に起きて抱っこし続けてくれました。

私の性格、資格取得を目指したい理由などを、最初に説明し、協力を仰いでおいたことも功を奏しました。

育児期間中に何か取り組んでみたいことがあるならば、一番支えになって欲しい夫に、きちんと話をしてよき理解者・協力者になってもらうことが最も重要かもしれませんね。

育児期間中の資格取得、2点のポイント

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筆者の場合、育児休暇中にこれまでのキャリアとは全く異なることを学んでみたいという答えにいきつきました。これまで興味があったこと、でもチャレンジできずにいたことをこの機会にやってみようと思ったわけです。

また、ママになることで、これまでとは異なる分野の知識も得ておきたいという気持ちもありました。そこで、生活に取り入れられる「アロマテラピー検定2級・1級」の資格を順番に取得しました。

育児期間中に資格取得に取り組むのであれば、以下2点のポイントが重要かと実際にチャレンジしてみて感じましたので、ご紹介します。

【1】自分が楽しんで学べる内容であること

キャリアアップのために、さほど興味がないのだけれど、持っておいたほうが良い資格取得を目指そうとすると、ただでさえ育児が大変な中ではやる気がでません。 資格の勉強が気分転換になるような、自分が楽しんで学べること、興味があってどうしても学びたいと思えるものを選んだほうが成功するでしょう。

【2】育児にも役に立つ内容であること

ママとしての生活がこれからずっと続くので、育児に関係することを学ぶのであれば、モチベーションの維持に繋がります。食育やアロマ、チャイルドマインダーやコーチングなど、ママとしての経験がそのまま活かせるものであれば、すぐに家庭内で実践もできますし、家族みんなへも良い効果が期待できます。

実際に筆者は、「アロマテラピー」の勉強をしているという感覚よりは、新しい知識を得ることにワクワクし、テキストを進めるのが楽しかったです。香りごとの効能を知り、生活の中に取り入れることで、リラックス時間が増えたり、よく眠れるようになったりとメリットも大きかったですね。

並行して「ベビーマッサージ」や「フットマッサージ」の子連れで受講できる半日コースなどを受けて、自分の赤ちゃんに毎晩マッサージをしてあげたりもしました。

2人目の育児休暇中には、子どもが散らかしたおもちゃを何とかしたいと「整理収納アドバイザー2級」の資格を取得しました。生活に直結していることは、モチベーションが維持できるので、続けられたのだと思います。

取り組んでよかった!自分に戻る時間の確保にも

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paulaphoto / Shutterstock.com
赤ちゃんのお昼寝時間は、溜まっている家事をしたり、テレビを見たり、スマホでSNSチェックしたりしがちですよね……。

筆者は、お昼寝時間こそ貴重な一人時間、自分のためになることをしたいと奮起し、テキストを開きました。そういう自分時間を持つことで、気持ちも切り替えられた気がします。

赤ちゃんが昼寝したら、一緒に昼寝することの方が、自分の体のためには良いでは、と思ったこともあります。でも、家庭で過ごすより外で働くほうが合っている、と自分の性格を知っていたので、育児だけの生活になり、四六時中赤ちゃんと共に家に籠るだけの生活では、精神的に支障をきたすのではないかと危惧していました。

筆者には、ママとしてだけではなく、「自分に戻る時間」「自分として何か成長していると感じる時間」が必要でした。

育児ノイローゼという問題をよく耳にします。睡眠不足によるもの、周りに頼れなくて引きこもりがち、はじめての育児で不安など、いろいろな理由があるかと思われますが、「自分がなくなる」というのも一つの理由としてあるのではないでしょうか。

自分の性格を把握していたからこそ、何か育児休暇中に自分として取り組むべきものがあった方が、うまく息抜きになり、目標を持つことで日々の生活に張りも出て、精神的に安定して過ごせると判断できたのだと思います。

育休中は、今後のキャリアについて考えてみよう

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Dusan Petkovic / Shutterstock.com
もし、キャリアに直結する資格取得を目指されるなら、それが自信につながり、職場復帰に向けた不安が軽減されることでしょう。復帰後、時間的制約があり、肩身が狭くなりがちなワーママですが、資格を取得したことで取り組めることが増えたり、業務内容に選択の幅が生まれるかもしれません。

自分の性格や志向、今後のキャリアの方向性を一度見つめ直してみて、無理なく、それに適した形で育児休暇中を充実して過ごせたらよいですよね。

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この記事のライター