世界第1位の登山者数を誇る高尾山は、登りやすい山として有名です。子連れで「安全&楽々」に登山を楽しむなら、高尾山がおすすめ。親子での登山は、情操教育としても有効といわれています。事前準備・持ち物・おすすめルートなど、高尾山登山を子どもと楽しむコツを紹介します。
登山客数世界No.1「高尾山の魅力」
また世界のレストラン・観光地を総合的に評価し、星の数で採点するミシュランガイドで、高尾山は最高評価の三ツ星と認定されました。老若男女問わず多くの人をひきつける高尾山。人気の理由は観光しながら、気軽に登山を楽しめることではないでしょうか。
近年、情操教育の一環として、親子で登山を楽しむ家庭も増えています。安全にのんびり登山を楽しめる高尾山は、小さな子を連れたパパママの姿も多く見られます。
小さな子でも安心”舗装された登山道”
大掛かりな装備なしで、カジュアルに登山を楽しめるのが高尾山の大きな魅力。幼児連れ登山も可能です。
ケーブルカーで楽々登山
頂上までは、大人の足で約1時間弱。小さな子どもにとっては程よいハイキングにもなり、飽きずに自然とふれ合える距離かと思います。
観光スポットがあり飽きない
子連れにおすすめな観光スポットの一部をご紹介いたします。
・薬王院
大きな本格寺院で、高尾山のメイン観光スポットでもあります。美しい彫刻の展示・精進料理・ご利益に定評のあるお守りなど、親子でのんびり楽しめる場所です。
・さる園
約60頭の猿と約300種の高山植物が観察できます。
・霞台展望台
中腹にある展望台から、はるか遠くの新宿まで見渡せます。緑と遠くのビル・市街地のコントラストが、美しい絶景撮影スポットです。
高尾山は、グルメスポットとしても有名です。駅前・ケーブルカー駅付近・山頂付近には、飲食店が多く立ち並びます。和食(懐石料理)・洋食・中華・イタリアンなどさまざまありますが、高尾山といえば、”とろろ蕎麦”が有名。どのお店も蕎麦の切り方・だしの取り方等、こだわりが感じられます。
高尾山には何歳から登れる?
・ケーブルカー・リフトに安全に落ち着いて乗れる。
・30分以上連続で歩ける体力がある(ゆっくり休憩を挟みながらでもOK)。
2歳ですと、体力のある子でも「抱っこ」が必要になることも多いかと思います。舗装されているとはいえ、平坦な道ではありません。子どもの安全とパパママの負担を考えると、高尾山登山デビューの目安は、3歳がちょうど良いでしょう。
登山の準備品と”あったら便利なアイテム”
【持ち物】
・雨具(カッパ・レインウェア)
・お弁当(飲食店を利用するならなくてもOK)
・おやつ(飴・チョコレート等エネルギー補給しやすいもの)
・水筒
・レジャーシート
・ゴミ袋
・ウェットティッシュ
・タオル
・ティッシュ
【服装】
・帽子
・トップスは半袖+上着、ボトムスは長ズボン(虫さされ・野草かぶれの防止)
・靴下(足首を覆うもの)
・履き慣れた運動靴
【あったら便利なアイテム】
・かゆみ止め
・虫除けスプレー
・日焼け止め
・除菌ジェル
「楽しく登れる」おすすめコース
子どもの体力があるようであれば、行きと帰りでコース変更をしても面白そうです。ただし、1、4、5号路以外は、コース途中にトイレがありません。細い道・傾斜の急な道など、舗装されていない道を歩くことになります。
子どもの成長に合わせて、無理のないルート計画をしましょう。
難易度の違う8つの登山コース
・1号路
薬王院の参拝用の表参道で舗装されています。薬王院・さる園・たこ杉・飲食店が立ち並ぶ賑やかなコースです。山頂手前まで舗装が続いています。コース途中にはトイレあり。
・2号路
さる園を中心に高尾山をぐるっと1周するコース。舗装されていない坂道・細い道があります。常緑樹と落葉樹、南と北で生えている樹木がくっきり分かれます。植生の観察をしながら、登山を楽しめるコースです。コース途中にはトイレなし。
・3号路
急な坂道・足元の悪い道もあります。植物が生い茂り、混雑の少ないコースです。植物の自然のままの植生が観察できます。コース途中にはトイレなし。
・4号路
舗装されていない起伏のある山道を進む人気コース。スリルが味わえる吊り橋を渡ります。山頂下トイレが利用可。
・5号路
山頂下を1周するループコース。山頂下トイレが利用可。
・6号路
上級者向けコースです。道幅狭く、沢を渡ることもあるため登山用装備をしっかりしましょう。足元が悪いため子どもにはおすすめしません。コース途中にはトイレなし。
・稲荷山コース
1番難易度の高い「ふもとから頂上まで」一気に登るコース。岩場・急坂・細い道……豊富な登山経験がある方におすすめです。コース途中にはトイレなし。
・いろはの森コース
山頂と日影沢をつなぐ傾斜がきついコースです。コース途中にはトイレなし。
高尾山登山コース | 高尾山遊歩
高尾山に登る際の注意点
山の中は湿気も多く、日影に入ると思いのほかひんやり感じます。たくさん歩いて体温が上がって汗をかく、日影で体を冷やすことの繰り返しは、体調不良につながります。
幼児は体温調節機能が未熟です。汗をふく、上着を着せるなどパパママが体温調節してあげましょう。
・登山道を走らない
周囲への配慮・子どもの安全のために、「走ってはいけない道」であることを言い聞かせましょう。難易度の低いコースでも、転落事故の危険もあります。観光スポットといえど、子どもから目を離さないようにします。
親子で達成感を味わおう
そんなときは無理せず、ゆっくり休憩をとりましょう。おやつを食べて、水分補給をするうちに体力が回復します。そしてここまで歩けたことを、大いに褒めましょう。パパママの励ましに、頂上まで頑張る力が湧くことでしょう。
頂上に着いたとき、子どもは達成感を抱き、親は子どもの成長に喜びを感じられるはずです。