2018年11月08日 公開
「小1の壁」どうやって乗り越える?親の負担を減らす工夫とは
共働き家庭が感じる「小1の壁」。保育園と小学校とでは環境に大きな変化があるため、戸惑ってしまうことも多いものです。親の負担が増える小学校生活は、どのようにして乗り越えれば良いのでしょうか?上手に乗り越えるためのコツをまとめました。
共働き家庭が感じる「小1の壁」。保育園と小学校とでは環境に大きな変化があるため、戸惑ってしまうことも多いものです。親の負担が増える小学校生活は、どのようにして乗り越えれば良いのでしょうか?上手に乗り越えるためのコツをまとめました。
小1の壁とは
共働き家庭の場合、子どもを保育園に預けて働いているというケースが多いでしょう。「小1の壁」とは保育園を卒園し、小学校入学をむかえることによって生じる環境の変化を指す言葉です。
働くパパママをフォローしてくれる体制が整っている保育園と、小学校とで取り巻く環境は別物。子どもや家庭に対する対応がガラリと変わるため、進学後、家事や育児、仕事が一気に大変になったという声も多く聞かれます。
保育園と小学校の違い
共働き家庭の場合、子どもを家でお留守番させられないときは、学校の学童を利用するのが一般的です。保育園であれば、残業で帰りの時間が遅くなった場合でも、延長保育という対策を取ることができました。しかし、小学校の学童では通用しないのが一般的です。
小学校の学童は放課後の17:00、遅くても18:00頃には閉園してしまいます。お迎えが間に合わなかったら、閉園後は子どもが1人で帰宅する必要があるということです。
さらに学童は放課後だけ開園しているため、朝に子どもを預けることもできません。場合によっては子どもよりも親のほうが早く家を出て、出勤しなくてはいけないということもあるでしょう。
参加しなければならないPTA行事も、保育園に比べると圧倒的に多くなります。保育園では土日や夜間に集まりがある園も多いものですが、小学校の場合、平日の午前中~昼に行われるのがほとんど。ほんの数時間の参加のために有給が減ってしまうということも、ワーキングママの悩みです。
親の負荷が多い小学生生活
小学生との生活は、保育園時代よりも親が積極的に関わりを持たなければならないことも増えます。
放課後
保育園とは異なり、小学校では自分で準備して持って行くものが増えます。習字の用意や音楽の用意、図工で使う材料など、前もって準備が必要なものも少なくありません。突然子どもから「明日コンパスがいるから!」なんて言われ、慌てるはめになることも。
小学校では宿題も出るため、親は時間割だけでなく学習のフォローにも気を使う必要があります。
夏休み
夏休みになると、子どもは毎朝学童へ通うことになります。保育園とは異なり、学童では昼食にお弁当を持参。パパママは朝早く起きて、7月下旬から8月いっぱいまで毎日お弁当作りの作業が増えることになります。
お留守番
場合によっては、子どもをお留守番させないといけない日も出てくるでしょう。1人での昼食をはじめとして、困ったことが発生したときの対処、ケガや誤飲のリスクなど、心配になることは山のようにあります。
子ども同士の付き合い
小学生になると、子ども同士の付き合いも複雑化します。家庭に帰ってからも忙しいからと子どもとのコミュニケーションをおろそかにしていると、子ども同士の人間関係が見えにくくなるかもしれません。たとえ短い時間であっても、子どもと向き合える時間を作るよう努力しましょう。
放課後対策はどうする?学童保育や習い事の活用を
小1の壁を乗り越えるためには、さまざまな方法を駆使するほかありません。主に悩みの種になる放課後対策は、民間の預かり時間の長い学童保育を利用するという方が多くいます。ファミリーサポートの支援を受けたり、放課後に習い事の予定を入れたりと、子どもが1人になる時間を極力作らないようにすると安心でしょう。
入学したての4月は特に、子どもも不安でいっぱいです。給食がスタートするまでは、午前で帰宅というケースも少なくありません。近くに頼れる実家や親戚のお家があるなら、1週間のローテーションを組んで、お迎えやお留守番などのサポートをしてもらえるようお願いすることをおすすめします。ときには保育園時代のママ友が、強い味方になってくれるケースもあります。
働くママはどのように向き合うのか
働くママはどのように小1の壁と向き合って行けば良いのでしょうか?働くママに待ち受けている変化を、大きく3つピックアップしてみます。
小1の壁による退職
小1の壁で退職するママも少なくありません。しかし退職することで、経済的な負担が大きくなってしまうのも確かです。退職を考えている場合、少し大変にはなりますが、フレックスタイム制の転職先を探すのも一案。そのほか、在宅勤務できる仕事を新しく探すママも多くいます。
大変なフルタイム勤務
フルタイム勤務の場合、子どもの登下校の心配や放課後の家事、育児の負担などが大きく、精神的にも肉体的にも大変になることが考えられます。経済的に余裕がある場合は、パート勤務に変更するのもひとつの手です。
子どもの授業時間が短い低学年の間はパート勤務、子どもの授業時間が長くなり、学童にも心配がなくなったころにフルタイムへ復帰という方法もあります。
育児休暇の終了から時短勤務へ
育児休暇や付随したサポートが、小学校入学頃に終わってしまうというケースも少なくありません。育児休暇が終了したあとに、希望すれば時短勤務が受けられるという企業もあります。一度、勤めている会社のサポート体制を確認してみましょう。
時短勤務ができる場合、経済的にはフルタイム勤務よりも負担が増えることも確か。しかし在籍したままでいられるため、退職や転職の必要がなく、利用できるなら活かすのも手です。出勤時間を遅らせるケース、退社時間を早めるケース、出勤・退社どちらの時間も変更できるケースなど、対応は企業によって異なります。
小1の壁の乗り越え方はさまざま
子ども本人はもちろん、パパママ兄弟など、家族が協力することで小1の壁は乗り越えやすくもなります。受けられるサポートはなるべく受けるようにして、ママ1人が負担を背負いすぎないよう工夫することが大切です。
学校によっては出勤時に子どもを送り届け、職員室へ入れてくれるというケースや、学童の閉園後、職員室でお預かりしてくれるところもあります。担任の先生にも積極的に相談し、乗り越える術を探してみましょう。