子どものころから英語漬けの環境で過ごせる「インターナショナルプリスクール」。小学校入学までの時期に、基本的に英語だけで過ごす保育スタイルの総称です。先生の多くはネイティブスピーカーで、レッスンや保育は全て英語で行われます。実体験を元にメリットやデメリットを詳しくご紹介します。
プリスクールは未就学児の英語保育施設
日本では施設が増えるとともに対象年齢も広がっており、0歳から受け入れ可能な施設も増えています。
近年、スクールが増えていますが、サービスの幅も広がっています。0〜2歳児クラスや、幼稚園や小学校の放課後に学童として通うアフタースクールを併設しているところも。また、一時保育や延長保育を利用できるスクールも数多くあります。
英語ネイティブの外国人講師のほか、日本人のバイリンガル保育士さんがいてサポートするスクールが大半です。英語が話せない親子でもサポートしてくれることが多いです。
プリスクールの料金は?かかる費用を解説
授業料は利用頻度に応じてアレンジ
毎月にかかる授業料ですが、例えば週2回通うなら4〜6万円程度が目安でしょうか。週5日通えば10万円ほど、延長保育もつけて、保育園とほぼ同様に午前9〜午後6時までなら15〜18万円程度などです。
週何日通うのか?
筆者の場合は、娘が1歳6カ月になる月から、1回2時間のクラスを週2回で1年半。2〜3歳のプリスクールクラスは週3回、5時間ずつ通わせました。
別途、入会金などが必要
認可外で助成金なども特に受けられないので、学費もそのほかの費用も、幼稚園や保育園と比べるとどうしても高額にはなります。
幼児教育無償化の対象になるのか
一時預かり事業や認可外保育施設としての届出を行っている場合には、保育の必要性が認められる住民税非課税世帯の子供は子育てのための施設等利用給付の対象となります。(月額上限4.2万円)
プリスクールを選ぶ理由:英語力習得と託児に期待
また認可外の保育園、あるいは幼稚園と同様に考えて、終日通わせている方、幼稚園入園までの慣らし保育や一時保育目的もあって通わせる方もいます。
インターナショナルスクールへ進学を希望している方、転勤・国際結婚などの事情で海外で生まれ育ったお子さんが英語力をキープする目的で通う方もいます。
子ども向けの英会話教室と違い、英語に接する時間が長い
また、子ども向け英会話教室の多くが週1回40分〜90分程度ですが、プリスクールは接する時間が全く違います。頻度も時間もアレンジできますが、頻度は週2~5、時間は4~6時間と英語に浸る日々を経験できるでしょう。
「英語も学べる保育園・幼稚園」?子どもを預ける施設として。
保育園代わりに通わせたことがある方に話を伺いました。
「区内の認証保育所は予約しても全滅。待機児童期間が長く、1歳半の育休期間が切れるときに1カ月だけ通わせました。英語の歌やアクティビティで、外国人の先生とのコミュニケーションができ、エッグハントなど外国の行事など貴重な体験がさせられました。少人数だったのでアットホームで面倒見がよかったこと、バイリンガル対応だったので子どもも慣れが早かったかもしれません」。
インターナショナルスクールと違い、間口が広い
プリスクールとは?幼稚園・保育園・インターとの違いや海外事情

子どもの習熟にあわせたケアに満足!卒業後が課題
最初の1カ月は泣くこともありましたが、すぐに慣れ、日本語と英語との環境の違いに違和感を感じないうちにはじめられました。日本語を話しはじめた時期と、ほぼ同じスピードで英語を話し、理解しています。スクールにいる時は英語、それ以外での生活では日本語と使い分けもできています。日本語にはない音の聞き分けもできているような印象です。
まずは挨拶、身の回りのものなど、習得する語彙の順番が自然です。語彙を増やすために詰め込み教育をしているわけではなく、特に無理な早期教育を行っている感じはしません。
ただし、プリスクールを終了した後、普通の日本の幼稚園に通いだしてからは、ガクンと英語力は落ちました。アフタースクールにも通わせてはいるのですが、英語に接する時間は減るので英語力の維持には課題を感じています。
英語以外の効果やメリットもたくさん!
国際感覚を身につけられる
実際は日本人のお子さんが多いですが、多様性がある世界こそが当たり前だと思えるようになってほしいなと願っています。
先生方が、愛情表現豊かにかわいがってくれるのもステキだな、と感じています。
五感を鍛えるさまざまな表現を学べる
集団行動のなかで、生活習慣、ルールを身につけられる
デメリットも?日本語の発達が遅れる?
2歳頃に動物園へ連れていったときのこと。サファリパークで象を見た時に、「ぞうさんいるね!」と話しかけても全くピンときていませんでしたが、試しに”elephant”と言ってみると、納得して頷いて”elephant”と繰り返していました。
日本語の「ぞうさん」は、ピンクや水色のカラフルで愛らしいイラストとして多数の絵本やテレビに出てくるのに対し、スクールや英語の教材ではリアルな写真を使ったものが多いように感じるので一致しなかったのかもしれません。
その後図鑑や絵本で確認したら、どれもelephantであり、ぞうさんでもある、ということを納得できたようでした。徐々に一致したり、区別ができてくるのではないかと感じています。家庭でしっかりフォローしていけば、それほど大きな問題はないと思います。
そのほかのデメリット
ランチはお弁当持参が基本。頼むことができても、提供される宅配弁当や市販のおやつが日本の認可保育園ほど栄養バランスが整えられたものではないかもしれません。
また、ビルの1フロアのみで校庭が無いプリスクールも多く、外遊びも取り入れるものの長時間保育される場所として考えると物足りないかも、という懸念があげられます。
金額も認可施設と比べると高額です。幼児教育無償化の対象に入ることがありますが、そのうえででも毎日通わせると負担は少なくないでしょう。
卒業後の進路は?
幼稚園や小学校に通わせるが、英語力を落としたくない
幼稚園受験をし、名門幼稚園を目指す家庭もありますし、英語に特化した幼稚園、そのまま小学校入学までは、すべて英語のプリスクール・キンダーガーテンに行く場合も少なからずあります。
小学校受験をして、私立や国立小学校を目指す子どもも多いです。英語教育に力を入れている小学校を選択することもあるようです。
インターナショナルスクールに入学。海外進学への道
イマージョン教育校に入学する道も
・加藤学園(幼稚園・暁秀初等学校)
・西武学園文理小学校
・ぐんま国際アカデミー
・英数学館小学校
・明泉丸山幼稚園
・明泉高森幼稚園
・ホライゾンジャパンインターナショナルスクール仙台校
・ホライゾン学園仙台小学校
・JCQバイリンガル幼稚園
・福岡のリンデンホールスクール(小学部・中高学部)
など
プリスクールの選び方
はじめられる年齢も費用もクラスの内容もスクールによって異なります。必ず見学し、体験レッスンを受けてみてくださいね。先生やお友達との相性もあります。曜日が選べるのであれば、そのあたりを考慮しても良いと思います。
その上で、用意されているプログラムの内容はお子さんにあっているかどうか、運営方針や理念などもよく見てみましょう。
我が家はアフタースクールも含めると、資料は8校ほど取り寄せ、6校で体験レッスンを受けています。また、英会話教室やほかのアクティビティも併用している教室の体験レッスンも受けて比較検討しました。通いやすさ・料金・教育内容・相性などを考慮し、バランスを見て決めています。
探されている方は、良いプリスクールに出会えますように!
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