2016年10月9日 公開

プリスクールってこんなところ!通わせてみてわかった利点を紹介

日本で一般的な「インターナショナル・プリスクール」は小学校入学までの時期に、基本的に英語だけで過ごす保育スタイルの総称。ネイティブの先生がいて、レッスンや保育は全て英語で行われます。実体験を元にメリットやデメリットを詳しくご紹介します。

プリスクールとは?

定期的に親子参観もできます。ライブカメラでクラスの様子を知ることもできるスクールも。
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日本では2~3歳の英語保育施設

欧米でのプリスクールは、小学校前の3~6歳(2〜5歳)の未就学が過ごすスクールを指しますが、日本のプリスクール(プレスクール)は、基本的に英語だけで過ごす認可外の保育施設の総称です。

主に、幼稚園入園前に未就園児が通う2〜3歳(3歳児)のコースをプリスクールと呼ぶことが多いようです。

民間企業や個人が経営しているスクールが増えていますが、0〜2歳児クラスや、幼稚園や小学校の放課後に学童として通うアフタースクール、日本の幼稚園や保育園に通わず、週5日通うキンダーガーテンを併設しているところが多数です。また、一時保育や延長保育を利用できるスクールも数多くあります。

ネイティブの外国人講師のほか、日本人のバイリンガル保育士さんがいてサポートするスクールが大半です。子供も保護者も英語が話せなくても日本でも対応してくれることが多いです。

プリスクールに通わせる目的・意味とは? 

「英語力をつけてほしい」、「プログラムや教育内容が気に入った」、「バイリンガルに育って欲しい」などの希望があって通わせる方が多いです。

また認可外の保育園、あるいは幼稚園と同様に考えて、終日通わせている方、幼稚園入園までの慣らし保育や一時保育目的もあって通わせる方もいます。

インターナショナルスクールへ進学を希望している方、転勤・国際結婚などの事情で海外で生まれ育ったお子さんが英語力をキープする目的で通う方もいます。

プリスクール?プレスクール?呼び方は?

プレスクールとプリスクールどちらが正しいのでしょうか?

英語で”Preschool”と書きますが、発音は”プリスクール”に近いこともあり、プリスクールと呼ばれることが多いようです。日本語で行うプレ幼稚園・プレ保育園もあるので、区別する目的でもインターナショナルプリスクールとも呼ばれることもあります。

インターナショナルスクールとの違いは?

インターナショナルスクールは、基本的には日本に住む外国人のための学校です。英語力の無い日本人を受け入れている学校は少数です。小中学校にあたる学校に通う前の付属教育機関としてインターナショナルスクール幼稚園、またはプリスクール(プレスクール)がある場合もありますが、入るのはそう簡単ではありません。

子ども向けの英会話教室との違いは?

習い事として通う英会話教室との違いは、英語”を”学ぶのではなく、英語“で”過ごすこと。英語の語学教育も行いますが、音楽や工作、外遊びを含むカリキュラム、またはトイレやランチなども含めて全てが英語環境。生活に密着し、活きた英語に慣れていきます。

また、子ども向け英会話教室の多くが週1回40分〜90分程度ですが、プリスクールは週2回、各2時間程度以上と接する時間が全く違います。

保育園・幼稚園の代わりになるプリスクール

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幼稚園に入れるまでの年齢や保育園入園前に、定期的に通い、社会性を育む場所としても機能しています。短時間から少しずつ慣らしていけるので子どもに負担がかかりにくいようにも感じます。

保育園代わりに通わせたことがある方に話を伺いました。
「区内の認証保育所は予約しても全滅。待機児童期間が長く、1歳半の育休期間が切れるときに1カ月だけ通わせました。英語の歌やアクティビティで、外国人の先生とのコミュニケーションができ、エッグハントなど外国の行事など貴重な体験がさせられました。少人数だったのでアットホームで面倒見がよかったこと、バイリンガル対応だったので子どもも慣れが早かったかもしれません」。

週何日通うのか?

プリスクールは週1〜5回から選べ、午前10時〜午後2時などの4時間前後が多いです。少なくとも週2日以上通わせることが推奨されます。

筆者の場合は、娘が1歳6カ月になる月から、1回2時間のクラスを週2回で1年半。2〜3歳のプリスクールクラスは週3回、5時間ずつ通わせました。

プリスクールの料金・費用は?

一般的に、授業料が1日5,000〜10,000円くらいかかります。通う回数が多くなると割引が受けられるケースが多いです。

例えば、週2回通うなら40,000〜60,000円程度が目安でしょうか。週5日通えば10万円ほど、延長保育もつけて、保育園とほぼ同様に午前9〜午後6時までなら15〜18万円程度などです。

別途、入会金などが必要

また、入会金(入学金)が5,000〜100,000円、年間更新料、教材費、Tシャツやリュックサック代などが別途必要なことも。給食(ランチ)代、スクールバス、延長保育を利用すればその料金も別途かかります。

認可外で助成金なども特に受けられないので、学費もそのほかの費用も、幼稚園や保育園と比べるとどうしても高額にはなります。

バイリンガルになれる?早期教育っていいの?

3歳になるころ、覚えてはじめて自分で書いたアルファベット。
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経験から感じたことをお伝えします。

最初の1カ月は泣くこともありましたが、すぐに慣れ、日本語と英語との環境の違いに違和感を感じないうちにはじめられました。日本語を話しはじめた時期と、ほぼ同じスピードで英語を話し、理解しています。スクールにいる時は英語、それ以外での生活では日本語と使い分けもできています。日本語にはない音の聞き分けもできているような印象です。

まずは挨拶、身の回りのものなど、習得する語彙の順番が自然です。語彙を増やすために詰め込み教育をしてわけではなく、特に無理な早期教育を行っている感じはしません。

ただし、プリスクールを終了した後、普通の日本の幼稚園に通いだしてからは、アフタースクールに通わせてはいたものの、ガクンと英語力は落ちました。成長するに伴って、また違った対応が求められるかもしれません。

英語を習得させる以外にもある、さまざま効果やメリット

フィンガーペイントやシールや紙皿を使ったクラフトなどさまざまなアート作品を持ち帰ってきます。
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国際感覚を身につけられる

実は、幼いうちから英語を学んでほしいというよりも、肌の色が違う、文化が違う人がいることに違和感を感じずに馴染める国際感覚を身につけられることが重要だと思っています。

実際は日本人のお子さんが多いですが、多様性がある世界こそが当たり前だと思えるようになってほしいなと願っています。

先生方が、愛情表現豊かにかわいがってくれるのもステキだな、と感じています。

五感を鍛えるさまざまな表現を学べる

アート、音楽、ダンスなどの活動を通して、五感を鍛えるさまざまな表現を学べるのも利点です。特に、カラフルでバリエーション豊かなクラフトや絵本はよい刺激になっているようです。

集団行動のなかで、生活習慣、ルールを身につけられる

あいさつ、食事マナー、トイレに行くという作法や生活習慣、ルールを集団行動のなかで身につけていけます。日本語の保育園や幼稚園、もちろん家庭でもしつけられますが、よりグローバルなルールや考え方、捉え方を幼いうちからすこしずつ学ばせられます。

デメリットも?日本語の発達が遅れる?

家庭でのフォローとして、日本語と英語両方の表記がある絵本や図鑑も役立ちました。
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まずは母国語をしっかり取得してからでないと混乱するのでは、と危惧する方もいらっしゃるのでは。実感として、日本語を話しはじめた時期、単語習得速度も周囲の子に比べてやや遅れているようには感じます。ひとつのものを家庭ではこう呼ぶのに、プリスクールではこう呼ぶ、ということで、慎重になったり、発音がたまに不明瞭になったりしているような印象はあります。ただ、いずれもプリスクールに通わせている影響だけが理由とは言い切れません。

2歳頃に動物園へ連れていったときのこと。サファリパークで象を見た時に、「ぞうさんいるね!」と話しかけても全くピンときていませんでしたが、試しに"elephant"と言ってみると、納得して頷いて"elephant"と繰り返していました。

日本語の「ぞうさん」は、ピンクや水色のカラフルで愛らしいイラストとして多数の絵本やテレビに出てくるのに対し、スクールや英語の教材ではリアルな写真を使ったものが多いように感じるので一致しなかったのかもしれません。

その後図鑑や絵本で確認したら、どれもelephantであり、ぞうさんでもある、ということを納得できたようでした。徐々に一致したり、区別ができてくるのではないかと感じています。家庭でしっかりフォローしていけば、それほど大きな問題はないと思います。

そのほかのデメリット

毎日通わせる英語保育園として考えると、環境がベストとは言い切れません。

ランチはお弁当持参が基本。頼むことができても、提供される宅配弁当や市販のおやつが日本の認可保育園ほど栄養バランスが整えられたものではないかもしれません。

また、ビルの1フロアのみで校庭が無いプリスクールも多く、外遊びも取り入れるものの長時間保育される場所として考えると物足りないかも、という懸念があげられます。

プリスクール卒業後の進路は?

プリスクールで使っているのと同じ万年カレンダーをおうちでも。月や曜日、季節、天気などの表現を学べます。
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英語教育に特化した場合

0〜3歳までプリスクール通っていた後に、普通の幼稚園や保育園に通い、アフタースクールや土曜日のクラスなどで英語教育を受け続ける家庭も多いです。筆者もそうです。

幼稚園受験をし、名門幼稚園を目指す家庭もありますし、英語に特化した幼稚園、そのまま小学校入学までは、すべて英語のプリスクール・キンダーガーテンに行く場合も少なからずあります。

小学校受験をして、私立や国立小学校を目指す子どもも多いです。英語教育に力を入れている小学校を選択することもあるようです。

インターナショナルスクール

小中学部があるインターナショナルスクールの付属のインターナショナルスクール幼稚園に通っている場合は、そのままインターナショナルスクールへの進学を目指すことが多いようです。

イマージョン教育校

国語以外の科目を英語で教育する「英語イマージョン教育」を導入している日本の幼稚園や小学校も、数は少ないですが全国各地にあります。
・加藤学園(幼稚園・暁秀初等学校)
・西武学園文理小学校
・ぐんま国際アカデミー
・英数学館小学校
・明泉丸山幼稚園
・明泉高森幼稚園
・ホライゾンジャパンインターナショナルスクール仙台校
・ホライゾン学園仙台小学校
・JCQバイリンガル幼稚園
・福岡のリンデンホールスクール(小学部・中高学部) 

など

最後に、プリスクールの選び方

できる限りさまざまなスクールを見学したり、体験レッスンを受けたりしてみましょう。
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都市部を中心に展開しているプリスクールが多いですが、基本的には家から通いやすく、近くにあるところがいいと思います。片道30分くらいの範囲で複数の選択肢があれば、まずは資料を取り寄せて比較してみるといいでしょう。

はじめられる年齢も費用もクラスの内容もスクールによって異なります。必ず見学し、体験レッスンを受けてみてくださいね。先生やお友達との相性もあります。曜日が選べるのであれば、そのあたりを考慮しても良いと思います。

その上で、用意されているプログラムの内容はお子さんにあっているかどうか、運営方針や理念などもよく見てみましょう。

我が家はアフタースクールも含めると、資料は8校ほど取り寄せ、6校で体験レッスンを受けています。また、英会話教室やほかのアクティビティも併用している教室の体験レッスンも受けて比較検討しました。通いやすさ・料金・教育内容・相性などを考慮し、バランスを見て決めています。

探されている方は、良いプリスクールに出会えますように!
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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WRITER

志田実恵 志田実恵  エディター/ライター。札幌出身。北海道教育大学卒業(美術工芸)。中高の美術教員免許所持。出版社でモバイル雑誌の編集を経て、様々な媒体で執筆活動後、2007年スペイン留学、2008〜2012年メキシコで旅行情報と日本文化を紹介する雑誌で編集長。帰国後は旅行ガイドブック等。2014年6月に娘を出産。現在は東京で子育てしながらメキシコ・バスクの料理本の編集のほか、食、世界の子育てなどをテーマにwebを中心に活動中です。